東京海上日動あんしん生命 メディカルKit NEO/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

東京海上日動あんしん生命 メディカルKit NEO(メディカルキットネオ)
オススメ度:
2
保険会社:
東京海上日動あんしん生命
名称:
メディカルKit NEO
保障内容:
入院(日帰りから)・手術
先進医療:
2,000万円まで
オリコン:
5位 / 11社中
特徴:
病気やケガを一生涯保障する医療保険です

東京海上日動あんしん生命 メディカルKit NEOは中途半端な保険!?

メディカルKit NEOは東京海上日動あんしん生命が販売する医療保険で、同社のメディカルKitをバージョンアップした保険だ。特約などの保障内容を拡充しつつ保険料も刷新したようだ。以下、メディカルKit NEOの概要を記載し他社の医療保険と比較する。

まず主契約の基本保障だが、入院給付金と手術・放射線治療給付金で構成されている。バージョンアップによって1入院あたりの給付日数に60日型だけではなく、長期の360日型が選択できるようになった。さらに10日以下の入院でも10日分の入院給付金が受け取れる特則もある。5000円が50000円になるだけのため、保険としての価値が大きく上がるものではない。その他の保障は特約で選択することになる。

東京海上日動あんしん生命 メディカルKit neoの仕組みと主な保障内容・保険料

特約には先進医療・通院特約を始め、3大疾病特約・がん特約・女性特約などがある。先進医療は万が一の2000万円をカバーできるため必要性は高いが、それ以外だと目ぼしいものはない。強いて挙げれば「5疾病就業不能特約」だろうか。がん・心筋梗塞・脳卒中になるで働けなくなった時に一時金で100万円が受け取れる特約だ。100万円だと2~3か月分にしかならないが、無いよりはマシだ。ただ、他社だと定期的に受け取れることもあるため、物足りなさはある。

また、「介護保障特約」もあるが、要介護2以上か所定の介護状態で一時金が受け取れるだけのため、こちらも物足りない感がある。がん通院特約も意味があるかはさておき、給付日数が他社のように無制限とならないため物足りなさがある。

次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金通算給付日数先進医療給付金で比較した。顧客満足度ではオリコンの満足度ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)さらに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料は男性で入院日額5,000円(終身払い)で先進医療特約・通院特約を付加した30~60歳の月額保険料で比較した。

名称 三井住友
あいおい
Aプレミア
オリックス
新CURE
チューリッヒ
DX
FWD富士
ベストG
メットライフ
フレキシィS
アクサ
ダイレクト
ネオ
ファースト
ネオde医療
東京海上
メディneo
損ジャ
ひまわり
リンクX
年齢 ~80歳 ~75歳 ~75歳 ~80歳 ~80歳 ~69歳 ~85歳 ~75歳 ~69歳
入院日額
限度
\5,000~
30日~
\5,000~
60日
\5,000~
30日~
10~30万
50回
\5,000~
60日
\5,000~
60日
\5,000~
60日~
\5,000~
60日
-
通院日額
限度
\5,000
30日
\5,000
無制限※
\5,000
30日
- \3,000
30日
- \5,000
無制限※
\3,000
30日
-
手術給付
入院
2.5~10万 10万 5~10万 10~30万 2.5~10万 5~20万 5~40万 5~20万 -
手術給付
外来
2.5万 2.5万~10万 5万 2.5万 2.5万 2.5万 2.5万 2.5万 -
通算日数 1,095日 1,000日 1,095日 - 1,095日 1,095日 1,095日 1,095日 -
先進医療 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万
オリコン ランク外 3位 ランク外 ランク外 1位 ランク外 ランク外 5位 6位
苦情率 0.14% 0.31% 0.58% 0.58% 0.64% 0.22% 0.63% 0.29% 0.20%
保険料
30歳
\2,658 \2,517 \1,682
(\2,167)
\1,513 \2,298 \1,340
(\1,740)
\1,561 \1,952 \500
保険料
40歳
\3,468 \3,667 \2,217
(\2,912)
\1,922 \3,110 \1,850
(\2,600)
\2,150 \2,889 \500
保険料
50歳
\4,763 \5,607 \3,152
(\4,207)
\2,572 \4,601 \2,735
(\4,035)
\3,072 \4,819 \500
保険料
60歳
\6,708 \8,502 \4,692
(\6,317)
\3,564 \6,869 \4,275
(\6,325)
\4,364 \8,322 \500
終身医療保険の比較表(三井住友あいおい生命 エースプレミア・オリックス 新CURE・地ーりっひ生命プレミアムデラックス・FWD富士生命 医療保険ベストゴールド・メットライフ生命フレキシィS・アクサダイレクト生命 医療保険・ネオファースト生命 ネオdeいりょう・東京海上メディカルキットネオ・損保ジャパン日本興亜ひまわり生命リンククロスコインズ)

上図で右から2番目の東京海上あんしん生命「メディカルKit NEO」だが、入院給付金で360日型を選べる以外には入院給付金・手術給付金には他社と比較して目立った点は無い。手術給付金は手術の種類によっては20万円となるため、幾つかの他社が10万円までとしていることを考えれば有利といえる。顧客満足度の面ではオリコンランキングでは5位と上位に入っている。数年前までは11位以下のランク外だったため躍進したといえる。苦情率も僅かではあるが数年前よりも下落しているため、商品も顧客対応も改善されてきている。

保険料は他社と比較して中間か少し高めの部類に入る。注意すべきは30・40歳であれば他社との差額は大きくはないが、50・60歳となると他社との差額が大きくなる点だ。例えば、30・40歳であれば三井住友のAプレミアよりも東京海上の方が安いが、50・60歳だと東京海上の方が保険料は高い。中高年になってからの契約は考え物といえそうだ。

結論としては、入院給付日数の長期化(精神疾患除く)だけでは保障が厚いとはいえず特筆すべき尖った特約もないため、特にオススメできる保険ではない。保険料も高くはないが、他社よりも一段と安いわけではないため保険料目当てでも厳しい。どっちつかずの中途半端な感が否めない保険といえるだろう。これなら他社の保険、保障が手厚めのオリックスか、うつ病などの精神疾患をカバーするチューリッヒやアクサダイレクト、介護・認知症をカバーする三井住友あいおい・メットライフあたりを検討した方がいいだろう。