住友生命 ドクターGO Vitality/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

住友生命 ドクターGO Vitality
オススメ度:
1
保険会社:
住友生命
名称:
ドクターGO Vitality[ジーオー・バイタリティ]
保障内容:
入院(日帰りから)・手術
先進医療:
2,000万円まで
オリコン:
11位 / 11社中
特徴:
リスクに備えながら健康増進への取組みを応援する保険

住友生命 ドクターGO Vitalityは運動と健康で保険料が割り引かれても?

ドクターGO Vitality は住友生命が販売する医療保険で、ドクターGOにVitalityプログラム(健康増進プログラム)を組み込んで2018年7月より販売を開始した。基本的にドクターGOの保障と中身は同じだが、保険料がVitalityプログラムにより上下する点で異なる。以下でドクターGO Vitalityの概要を記載し、他社の医療保険と比較する。

まず保障内容だが、主契約には他社同様に入院・手術給付金があり、放射線治療の一時金も付帯している。その他は特約となるが、先進医療特約を除いて何れの特約も特に有用なものは見当たらない。強いて挙げれば、がん薬物治療特約ぐらいだろう。この特約は抗がん剤・疼痛(とうつう)緩和薬を投与されると月額10万円が120ヶ月(10年間)受け取れる。長期化する可能性がある通院治療をカバーできるメリットがある。

住友生命 ドクターGO Vitalityの仕組みと主な保障内容・保険料

保障よりも焦点となるのはVitalityプログラムだろう。本当に健康に寄与するか否かはさておき、条件を満たせば毎年保険料は安くなり最大30%まで割引される。条件の1つがオンラインチェックで、オンラインで年1回の食生活・精神状態・ライフスタイルについての質問に答えて、良好な結果を得る必要がある。さらに健康診断の結果を送信して標準値に近い数値である必要がある。健康診断を送らないという手もあるが、それだとブロンズ止まり(保険料増減せず)になる可能性が極めて高い。幸いにも送信できる項目は選べるため、BMIだけ、もしくは血糖値と尿タンパクだけ送信するという手もある。それに加えて毎日の歩数もステージ判定に加味される。人によるがハードルは相応に高いと考えた方がいい。

それとは別にアップルウォッチ向けにVitalityコインが獲得できるアプリがある。運動量の月間目標が設定されており、それをクリアすると最大24,000コインが獲得できる。コインはamazonギフト・edy・nanacoに交換できる。さらに1週間のチャレンジ目標をクリアすればローソン・スタバのドリンクチケットに交換できるなど、様々な特典が用意されている。ただ、アップルウォッチが無ければ当然ながら利用できず、iphoneだけでは利用できない。

次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金通算給付日数先進医療給付金で比較した。顧客満足度ではオリコンの満足度ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)さらに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料は男性で入院日額5,000円(終身払い)で先進医療特約・通院特約を付加した30~60歳の月額保険料で比較した。

名称 住友生命
Vitality
三井住友
あいおい
Aプレミア
オリックス
新CURE
チューリッヒ
DX
明治安田
50歳から
FWD富士
ベストG
メットライフ
フレキシィS
アクサ
ダイレクト
ネオ
ファースト
ネオde医療
年齢 ~80歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳 ~90歳 ~80歳 ~80歳 ~69歳 ~85歳
入院日額
限度
\3,000~
180日~
\5,000~
30日~
\5,000~
60日
\5,000~
30日~
10万
6回
10~30万
50回
\5,000~
60日
\5,000~
60日
\5,000~
60日~
通院日額
限度
- \5,000
30日
\5,000
無制限※
\5,000
30日
- - \3,000
30日
- \5,000
無制限※
手術給付
入院
2.5~100万 2.5~10万 10万 5~10万 5万 10~30万 2.5~10万 5~20万 5~40万
手術給付
外来
2.5万~5万 2.5万 2.5万~10万 5万 - 2.5万 2.5万 2.5万 2.5万
通算日数 1,000日 1,095日 1,000日 1,095日 - - 1,095日 1,095日 1,095日
先進医療 2,050万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万
オリコン 11位 ランク外 3位 ランク外 2位 ランク外 1位 ランク外 ランク外
苦情率 0.51% 0.14% 0.31% 0.58% 0.33% 0.58% 0.64% 0.22% 0.63%
保険料
30歳
\7,344
(\3,000?)
\2,658 \2,517 \1,682
(\2,167)
- \1,513 \2,298 \1,340
(\1,740)
\1,561
保険料
40歳
\9,916
(\4,000?)
\3,468 \3,667 \2,217
(\2,912)
- \1,922 \3,110 \1,850
(\2,600)
\2,150
保険料
50歳
\14,189
(\5,500?)
\4,763 \5,607 \3,152
(\4,207)
\7,373 \2,572 \4,601 \2,735
(\4,035)
\3,072
保険料
60歳
-
(\7,500?)
\6,708 \8,502 \4,692
(\6,317)
\9,045 \3,564 \6,869 \4,275
(\6,325)
\4,364
終身医療保険の比較表(住友生命ドクターGO Vitality・三井住友あいおい生命 エースプレミア・オリックス 新CURE・地ーりっひ生命プレミアムデラックス・明治安田生命 50歳からの終身医療保険・FWD富士生命 医療保険ベストゴールド・メットライフ生命フレキシィS・アクサダイレクト生命 医療保険・ネオファースト生命 ネオdeいりょう)

上図で1番左の住友生命「ドクターGO Vitality」だが、入院日額は3,000円から調整できる柔軟さがある一方で、通院給付金(抗がん剤特約はあるが)は存在しない。特筆すべきは入院給付金の給付日数で、180日か240日から選択することになる。ネット系生保を含めた他社では60日か最大で120日という点を考えれば長期入院に備えるには悪くなさそうだ。ネット系生保のように病気が限定されないため、様々な病気(+精神疾患)に備えられるのは価値がある。

顧客満足度の面ではオリコンでは11位と低調で苦情率も低くはない。保障が厚めの割には顧客対応の面では一抹の不安が残る。保険料はモデルケースでは高いが、保障を削ってVitalityプログラムでゴールドを獲得し続ければ相当に保険料は安くはなる。それでも他社と比較して保険料は高いのは間違いないが。。。

結論としては、給付日数が長く長期入院に備えられる点で評価(そもそも短期入院+手術なら数十万円で済むため貯金で事足りるため)できる。Vitalityプログラムも、本当に効果があるのか疑問は残るが、少なからず健康に寄与しつつ保険料を抑えられるため悪くはない。ただ、通院給付金は存在せず保険料も決して安くはないため、保険料を抑えたい人や充実した保障を求める人には向かない。悪くはない保険だが中途半端な感も否めない保険といえそうだ。