アフラック ちゃんと応える医療保険EVER/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

- オススメ度:
- 保険会社:
- アフラック(アメリカンファミリー生命)
- 名称:
- ちゃんと応える医療保険EVER
- 保障内容:
- 入院(日帰りから)・手術・通院
- 先進医療:
- 2,000万円まで
- オリコン:
- 6位 / 10社中
- 特徴:
- 短期の入院にも、入院前後の通院にも「ちゃんと応える」
アフラック ちゃんと応える医療保険EVERは幾つかの注意点を把握できるか?
アフラック ちゃんと応える医療保険EVERは、アフラック(アメリカンファミリー生命)が販売する医療保険だ。医療保険といえばアフラックというイメージが未だに根強いのか、医療保険の保持契約数(新規契約数ではない)では1位を保持している。他方で、新しく健康増進保険という医療保険もリリースした。以下、EVERの概要を記載し他社と比較する。

主契約の保障内容には入院・手術の給付金が含まれ、他社とは異なり通院も保障内容に含まれる。入院日額では、他社が日数に応じて給付金を支払うのに対して、アフラックは5日間の入院までは一律で2.5万円(日額5,000円の場合)としている。そのため3日間の入院でも5日分の給付金が受け取れるためお得といえる。昨今では5日より短い入院が増えているためだが、医療保険を検討する人は2.5万円の現金なら普通は手元にあるため、それ自体が大きなメリットかは大いに疑問だが(医療保険は必要か?を参照)さらに、2日間の入院後の180日以内に再入院すると、再入院した際の3日分の入院給付金は差し引かれるという落とし穴もある。この5日分の給付金システムは、契約にとってメリットなのかすら疑問だ。。。
それ以外では、手術給付金が入院しても一律の額ではなく重大手術(開腹手術など)でなければ5万円となる。入院しての手術なら一律で10万円とする他社よりも金額で劣る。さらに放射線治療も5万円で他社の10万円より地味に低い。また、昨今ではオリックス・三井住友等では三大疾病・七大疾病などで入院の給付日数を延長・無制限にしたり、特約で診断一時金を付加・増額できる保険がある。一方のアフラックは、三大疾病で入院すると受け取れる三大疾病一時金の特約があるのみだ。
次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢・入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金・通算給付日数・先進医療給付金で比較した。顧客満足度では、保険の究極的な目的は保険金のためオリコンの保険金・給付金ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分がクレームを言う可能性も考慮した。保険料では、男性で入院日額5,000円(終身払い)を選択した場合の、40歳・50歳・60歳の月額保険料で比較した。また、先進医療給付金の特約を付加し、通院特約も何かしらの制限があっても付加した。
名称 | メットライフ やさしく |
アメホ みんなα |
オリックス 新CURE |
メディケア フィット |
アフラック EVER |
楽天生命 スマート |
損ジャ 日本興亜 お守り |
ライフネット 新じぶん |
三井住友 あいおい &LIFE A |
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年齢 | ~80歳 | ~80歳 | ~75歳 | ~75歳 | ~85歳 | ~80歳 | ~75歳 | ~70歳 | ~80歳 |
入院日額 限度 |
\5,000~ 60日 |
\3,000~ 60日 |
\5,000~ 60日※ |
\5,000~ 60日※ |
\5,000~ 60日※ |
\5,000~ 60日 |
\5,000~ 60日※ |
\5,000~ 60日※ |
\5,000~ 60日※ |
通院日額 限度 |
\3,000~ 30日 |
\1,500~ 45日 |
\5,000 無制限※ |
- | \2,500 30日 |
- | \5,000 120日※ |
- | \5,000 5年※ |
手術給付 入院 |
10万 | 5万 | 10万 | 5~20万 | 5~20万 | 2.5~5万 | 5~40万 | 5~15万 | 5~10万 |
手術給付 外来 |
10万 (2.5万) |
5万 (1.5万) |
10万 (2.5万) |
5~20万 (2.5万) |
5~20万 (2.5万) |
- | 5~40万 (2.5万) |
- | 5万 |
通算日数 | 1,095日 | 1,000日 | 1,000日※ | 1,000日※ | 1,095日 | 1,095日 | 1,000日※ | 1,095日 | 1,095日 |
先進医療 | 2,000万※ | 1,000万※ | 2,000万 | 2,000万円 | 2,000万※ | 1,000万※ | 2,000万 | 2,000万 | 2,000万 |
特約 | ガン | ガン 生活習慣 |
ガン 生活習慣 三大疾病 |
ガン 七大疾病 |
- | - | ガン 三大疾病 |
ガン 三大疾病 |
集中治療 三大疾病 ガン・介護 |
オリコン | 4位 | 10位 | 3位 | 対象外 | 6位 | 対象外 | 7位 | 8位 | ランク外 |
苦情率 | 0.78% | - | 0.31% | 0.30% | 0.82% | 0.06% | 0.82% | 0.46% | 0.24% |
保険料 40歳 |
\2,740 | \3,020 | \3,377 | \2,330 | \2,470 | \2,102 | \2,057 | \3,723 (\2,000) |
\3,328 |
保険料 50歳 |
\3,786 | \4,173 | \5,170 | \3,315 | \3,683 | \2,922 | \2,957 | \5,290 (\2,721) |
\4,603 |
保険料 60歳 |
\5,315 | \5,855 | \7,842 | \4,720 | \5,472 | \4,112 | \4,307 | \7,477 (\3,690) |
\6,708 |

上図で真ん中のアフラック ちゃんと応える医療保険だが、入院日額は5,000円・10,000円の2パターンで通院日額は入院日額に応じて3,000円・6,000円になる。給付日数は入院で60日だが、前述したように病気によって2倍・無制限になることはない。さらに注意すべきは、一般的に同一の病気で180日以内に再入院すると同一の入院で60日にカウントされるが、当然ながら別の病気での入院なら60日は改めてカウントされる。アフラックの場合には別の病気でも同じ60日内にする。例えば、ガンで50日入院→心疾患で30日入院が180日以内に起きても60日以内を超過した分は支払われない。その他では手術給付金は前述の通りで、先進医療給付金額は2,000万円だが更新型のため、今後の保険料が値上がりする可能性がある。
オリコンでの評価は6位と契約件数から考えられない数字で、苦情率もトップクラスの高さだ。クレームの中身は新契約関係(事務取扱いのミス)も多いが、保全関係(給付金支払い手続き)も多い。顧客満足度では良い状況とはいえない。保険料は他社と比較して中間の部類には入る。ただ、ガン以外の全般的な通院をカバーすると考えれば保険料は安いといえそうだ。
結論としては保険料も高くはなく、あらゆる病気での通院をカバーできる点で悪くはない。入院日額が5日分受け取れるのも有利な面がある以上は一定の評価ができる。ただし、一部の給付金の額が他社に劣り、顧客満足度が決して高いとは考えにくくイマイチだ。さらに幾つかの注意点を把握できるか(実際に既述の点以外もあるかも)ということもある。結局は、オススメできない保険ということだ。