メットライフ生命 フレキシィS/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

メットライフ生命 フレキシィS
オススメ度:
3
保険会社:
メットライフ生命
名称:
フレキシィS(フレキシィエス)
保障内容:
入院・通院・手術
先進医療:
2,000万円まで
オリコン:
1位 / 11社中
特徴:
豊富なオプションから医療保障が選べる終身医療保険

メットライフ生命 フレキシィSは自由度が高く豊富な特約が魅力?

フレキシィSはメットライフ生命が募集・販売する医療保険で、同社のフレキシィをバージョンアップした保険だ。以前のフレキシィよりも一部の保障を拡充し、新たに付加できる特約を増やしている。以下、フレキシィSの概要を記載し、他社の医療保険と保障・保険料等で比較する。

まず主契約は、入院給付金・手術給付金・先進医療の3つだけになった。入院給付金は5日以内(10日以内)でも5日分(10日分)の給付金を一時金で受け取るか、入院日数分だけ受け取るか選択できる。どちらも大差はないが、その有無で保険料は月額300円ほど上下する。例えば、70歳でガンに罹患する確率は約20%という点を考慮すれば、50代でなければ保険料の無駄になるため一時金にしない方がいい。その他の保障は特約になるため、自分で取捨選択する必要がある。

メットライフ生命 フレキシィエスの仕組みと主な保障内容・保険料

多くの特約の中で注目すべきは、バージョンアップして新設された「介護特約」と「認知症特約」だろう。まず介護特約は要介護2以上の状態が180日以上継続した時に一時金が受け取れる特約だ。給付金額は50万円か100万円で、1回限りの給付となる。仮に介護状態から回復して再び介護状態になっても給付金は発生しない。もう1つの「認知症特約」は認知症と医師から診断確定されると一時金が受け取れる。こちらも50万円か100万円で1回限りとなる。

どちらも将来の不安を考えれば有用な特約で、一応は数字面でも悪くない。例えば、両方の特約を付加すると30歳で300~500円ほど保険料が上昇する。80歳で介護・認知症になるなら、支払った追加の保険料は60万円に対して100万円が受け取れることになる。いずれ人は介護状態になり認知症になると考えるなら元はとれる。その一方で、どちらか片方だけと考えるなら特約に入るより貯金した方がいい。それでも受け取れる可能性が他の特定疾病より高いため、特定疾病の一時金よりは価値がある。

とはいえ介護・認知症に備えるのに、果たして50万円or100万円の一時金で良いのかは疑問が残る。その点、同じく介護・認知症特約がある三井住友あいおいのエースプレミアでは、介護の給付金が年金形式で毎年受け取ることができる。その分だけ保険料は高くなるが、生活面での不安は年金形式の方が軽減されるだろう。ただ、認知症は同じく一時金で、それも介護特約と認知症がセットになっているため自由度が低いという欠点がある。どちらを選ぶかは好みによるところもあるだろう。

次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金通算給付日数先進医療給付金で比較した。顧客満足度ではオリコンの満足度ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)さらに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料は男性で入院日額5,000円(終身払い)で先進医療特約・通院特約を付加した30~60歳の月額保険料で比較した。

名称 住友生命
Vitality
三井住友
あいおい
Aプレミア
オリックス
新CURE
チューリッヒ
DX
明治安田
50歳から
FWD富士
ベストG
メットライフ
フレキシィS
アクサ
ダイレクト
ネオ
ファースト
ネオde医療
年齢 ~80歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳 ~90歳 ~80歳 ~80歳 ~69歳 ~85歳
入院日額
限度
\3,000~
180日~
\5,000~
30日~
\5,000~
60日
\5,000~
30日~
10万
6回
10~30万
50回
\5,000~
60日
\5,000~
60日
\5,000~
60日~
通院日額
限度
- \5,000
30日
\5,000
無制限※
\5,000
30日
- - \3,000
30日
- \5,000
無制限※
手術給付
入院
2.5~100万 2.5~10万 10万 5~10万 5万 10~30万 2.5~10万 5~20万 5~40万
手術給付
外来
2.5万~5万 2.5万 2.5万~10万 5万 - 2.5万 2.5万 2.5万 2.5万
通算日数 1,000日 1,095日 1,000日 1,095日 - - 1,095日 1,095日 1,095日
先進医療 2,050万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万
オリコン 11位 ランク外 3位 ランク外 2位 ランク外 1位 ランク外 ランク外
苦情率 0.51% 0.14% 0.31% 0.58% 0.33% 0.58% 0.64% 0.22% 0.63%
保険料
30歳
\7,344
(\3,000?)
\2,658 \2,517 \1,682
(\2,167)
- \1,513 \2,298 \1,340
(\1,740)
\1,561
保険料
40歳
\9,916
(\4,000?)
\3,468 \3,667 \2,217
(\2,912)
- \1,922 \3,110 \1,850
(\2,600)
\2,150
保険料
50歳
\14,189
(\5,500?)
\4,763 \5,607 \3,152
(\4,207)
\7,373 \2,572 \4,601 \2,735
(\4,035)
\3,072
保険料
60歳
-
(\7,500?)
\6,708 \8,502 \4,692
(\6,317)
\9,045 \3,564 \6,869 \4,275
(\6,325)
\4,364
終身医療保険の比較表(住友生命ドクターGO Vitality・三井住友あいおい生命 エースプレミア・オリックス 新CURE・地ーりっひ生命プレミアムデラックス・明治安田生命 50歳からの終身医療保険・FWD富士生命 医療保険ベストゴールド・メットライフ生命フレキシィS・アクサダイレクト生命 医療保険・ネオファースト生命 ネオdeいりょう)

上図で左から3番目の「メットライフ生命 フレキシィS」だが、加入できる年齢・入院給付金・手術給付金は他社と比較して幾つか異なる点がある。入院給付金は他社の1日でも5日分の給付金よりも多い10日分の給付金が受け取れる短期入院特約がある。また、通院給付金は3,000円だけでなく6,000円も選択できる。オリコンの顧客満足も数年前までは4位だったのが今では1位になっており、苦情率も僅かではあるが下げている。少しずつ顧客対応の改善があるのは良い点だ。

保険料は他社と比較すると中間か若干安い部類に入る。ただ、最安値圏にある保険とは1.5倍近い保険料の差があり、主契約だけであれば似たような内容であるチューリッヒよりも保険料は高い。その一方で、同じく介護・認知症に備えられる三井住友あいおいのAプレミアよりも安い。さらにメットライフで介護+認知症の特約を100万円を付加すると、30歳で3000円ほどの保険料になり、三井住友の4000円よりも安い。もちろん、三井住友の方の見積もり条件を下げれば保険料の差は狭くなるが。。。

結論としては、自由度が高い特約と安めの保険料のため上々の保険といえるだろう。介護・認知症特約は三井住友との兼ね合いになるが、どちらも一定の価値がある特約なのは間違いない。基本的にはオススメできる医療保険といえるだろう。他方で保険料を徹底的に下げたい人、介護・認知症よりも働き盛りでの病気などを懸念するなら他社の医療保険の方がいいだろう。例えば、うつ病による就業不能も心配ならチューリッヒの医療保険の特約でカバーすることができる。とにかく安くしたいならアクサあたりを検討した方がいいだろう。