JA共済 医療共済/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

JA共済 医療共済
オススメ度:
2
保険会社:
JA共済
名称:
医療共済
保障内容:
入院(日帰りから)・手術
先進医療:
1,000万円まで
オリコン:
対象外
特徴:
もしものときの幅広い医療リスクに一生涯備えることができます

JA共済 医療共済は長期入院を懸念するなら一考の余地があるが掛け金が!

JA共済は、JA(農協)の中で各種共済(保険)分野を担っている。千円~1万円程度の出資金を預けて組合員となれば、農業従事者以外でも誰でも利用できる。以下、JA共済 医療共済の概要を記載し、他社の医療保険及び医療共済と比較する。

JA共済 医療共済の仕組みと主な保障内容・保険料

主契約の保障内容は他社同様に入院・手術給付金に含まれる他、放射線治療・先進医療給付金が含まれる。他社と異なり入院見舞い金も含まれる。そのため保険料を節約するために入院見舞い金を削ることはできない。

特約にはガン特約があるが、入院給付金・手術給付金・放射線・見舞金が上乗せされるが、退院後の治療をカバーする保障は無い。そのため、昨今のガン治療が短期入院+手術で通院治療という流れが主流の中では実情に合わないため意味がない。それよりは万一の保障・収入の保障に注目すべきだ。どちらも契約者が死亡・後遺障害のときに1,000万円(60歳未満で死亡すれば2,000万)が受け取れる。その分だけ掛け金(保険料)は約1万円は値上がりするが、生命保険(終身保険)代わりにできなくもない。注意したいのは収入の保障は、月額120万円が10年間受け取れるが、あくまで契約者が死亡した場合に限られる点だ。病気で入院しただけでは保険金が受け取れず、あくまで遺族のための保障ということだ。

次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢・入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金・通算給付日数・先進医療給付金で比較した。顧客満足度では、保険の究極的な目的は保険金のためオリコンの保険金・給付金ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料では、男性で入院日額5,000円(終身払い)を選択した場合の、40歳・50歳・60歳の月額保険料で比較した。また、先進医療給付金の特約を付加し、通院特約も何かしらの制限があっても付加した。

名称 メットライフ
やさしく
オリックス
新CURE
アフラック
EVER
AIG
サイフ
損ジャ
日本興亜
お守り
三井住友
あいおい
&LIFE A
JA共済
医療共済
全労済
総合医療
コープ共済
ずっとあい
年齢 ~80歳 ~75歳 ~85歳 ~69歳 ~75歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳 ~75歳
入院日額
限度
\5,000~
60日
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\10,000
120日~
\3,000~
180日※
\5,000~
180日
通院日額
限度
\3,000~
30日
\5,000
無制限※
\2,500
30日
- \5,000
120日※
\5,000
5年※
- \1,500
60日
-
手術給付
入院
10万 10万 5~20万 2.5~5万 5~40万 5~10万 5~20万 5~20万 3~12万
手術給付
外来
10万
(2.5万)
10万
(2.5万)
5~20万
(2.5万)
- 5~40万
(2.5万)
5万 5万 5万
通算日数 1,095日 1,000日※ 1,095日 1,095日 1,000日※ 1,095日 なし 1,000日 1,000日
先進医療 2,000万※ 2,000万 2,000万※ 2,000万 2,000万 2,000万 1,000万 100万 -
特約 ガン ガン
生活習慣
三大疾病
- 七大疾病
無事故
ガン
三大疾病
集中治療
三大疾病
ガン・介護
生前給付
がん特則
死亡保障
三大疾病 -
オリコン 4位 3位 6位 ランク外 7位 ランク外 - - -
苦情率 0.78% 0.31% 0.82% 0.24% 0.82% 0.24% - - -
保険料
40歳
\2,740 \3,377 \2,470 \1,947 \2,057 \3,328 \10,055 \4,650 \3,420
保険料
50歳
\3,786 \5,170 \3,683 \2,737 \2,957 \4,603 \13,669 \6,260 \4,690
保険料
60歳
\5,315 \7,842 \5,472 \3,947 \4,307 \6,708 \20,006 \8,860 \6,985
終身医療保険の比較表(メットライフ生命・オリックス 新CURE・アフラックEVER・AIGサイフ・損ジャ日本興亜・三井住友あいおい・JA共済・全労済・コープ共済)

上図で右から3番目のJA共済「医療共済」だが、入院日額は10,000円で調整はできない。給付日数は調整ができ120日から最長360日まで調整できる。他社が60日・120日が多い中では優秀な数字であり、様々な病気(+認知症・精神疾患)に備えられるのは価値がある。通算給付日数が無制限というのも心強い。その一方で通院給付金は存在せず、手術給付金は平凡な数字に留まる。先進医療給付金の限度額が他社の半額という点はマイナスだ。顧客満足度の面ではオリコン・苦情率では判断できない。

保険料(掛け金)は他社と比較してトップクラスで高額で、他社の4~5倍近い額になっている。1入院あたりの給付日数が超長期である点や入院見舞い金を考えても、この金額は。。。

結論としては、長期入院を懸念している人で保険料さえ許せれば検討の余地はある。そもそも数十日の入院と手術なら数十万円で済むため貯金で事足りる。真に懸念すべきは認知症などの精神疾患や、交通事故により半身不随となった場合の長期入院が200日を越える点を考えれば、この保険の給付日数が360日で通算給付日数が無制限というのは大きな意味を持つ。ただ、保険料が相当に高額で、上図の金額に死亡保障も付加すると月額3万円近い保険料となる。そのため楽天生命ロングの方が給付日数が長く保険料も安いため、そちらを選んだ方がいいだろう。保障は厚くとも保険料からして厳しい保険と言わざるを得ない。