アクサダイレクト生命/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

アクサダイレクト生命 終身医療保険
オススメ度:
3
保険会社:
アクサダイレクト生命
名称:
終身医療保険
保障内容:
入院(日帰りから)・手術・通院
先進医療:
2,000万円まで
オリコン:
8位 / 11社中
特徴:
病気・ケガによる入院・手術に総合的に備えたい方へ

アクサダイレクト生命の終身医療保険は手軽に精神疾患に備えられる?

アクサダイレクト生命 終身医療保険はアクサダイレクト生命が販売する医療保険だ。同じアクサでもアクサ生命とは商品が異なる点に注意したい。以下で、アクサダイレクト生命の終身医療保険の概要を記載し他社の医療保険と比較する。

まず主契約の基本保障だが、入院給付金・手術給付金・死亡給付金の3つで構成されている。自分が設定した入院給付金の給付日額の10倍が手術給付金の額となり、外来手術だと5倍に減額される。死亡給付金は入院日額の10倍となっている。その他の保障は特約で、自分で取捨選択する必要がある。

アクサダイレクト生命 終身医療保険の仕組みと主な保障内容・保険料

特約で注目すべきは「長期入院時一時金給付特約」で、この特約を付加して入院が60日を越えると一時金50万円が受け取れる。がん・心疾患などの病気の平均入院日数は漏れなく60日を切り、長期入院の可能性が残るのは93日の脳血管疾患と300日の精神疾患による入院だけだ。他社の医療保険は精神疾患を入院給付金から除外しているため、こういった類の特約は無意味だ。しかし、アクサダイレクトの終身医療保険は入院給付金に精神疾患を含めている。そのため、この特約には大いに意味がある。

もちろん、50万円は入院日額5000円でいえば100日分に相当するだけで、基本保障の60日を加えても160日で300日の平均入院期間を完全にカバーするには至らない。しかし、後述するように保険料は安いため家計への負担を減らしながらストレス疾病に備えるという意味では価値がある。もちろん、その間の収入を補うという意味ではチューリッヒの方が望ましいが、漠然と不安ならアクサでも取っ掛かりとして妥当だろう。

次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金通算給付日数先進医療給付金で比較した。顧客満足度ではオリコンの満足度ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)さらに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料は男性で入院日額5,000円(終身払い)で先進医療特約・通院特約を付加した30~60歳の月額保険料で比較した。

名称 住友生命
Vitality
三井住友
あいおい
Aプレミア
オリックス
新CURE
チューリッヒ
DX
明治安田
50歳から
FWD富士
ベストG
メットライフ
フレキシィS
アクサ
ダイレクト
ネオ
ファースト
ネオde医療
年齢 ~80歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳 ~90歳 ~80歳 ~80歳 ~69歳 ~85歳
入院日額
限度
\3,000~
180日~
\5,000~
30日~
\5,000~
60日
\5,000~
30日~
10万
6回
10~30万
50回
\5,000~
60日
\5,000~
60日
\5,000~
60日~
通院日額
限度
- \5,000
30日
\5,000
無制限※
\5,000
30日
- - \3,000
30日
- \5,000
無制限※
手術給付
入院
2.5~100万 2.5~10万 10万 5~10万 5万 10~30万 2.5~10万 5~20万 5~40万
手術給付
外来
2.5万~5万 2.5万 2.5万~10万 5万 - 2.5万 2.5万 2.5万 2.5万
通算日数 1,000日 1,095日 1,000日 1,095日 - - 1,095日 1,095日 1,095日
先進医療 2,050万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万
オリコン 11位 ランク外 3位 ランク外 2位 ランク外 1位 ランク外 ランク外
苦情率 0.51% 0.14% 0.31% 0.58% 0.33% 0.58% 0.64% 0.22% 0.63%
保険料
30歳
\7,344
(\3,000?)
\2,658 \2,517 \1,682
(\2,167)
- \1,513 \2,298 \1,340
(\1,740)
\1,561
保険料
40歳
\9,916
(\4,000?)
\3,468 \3,667 \2,217
(\2,912)
- \1,922 \3,110 \1,850
(\2,600)
\2,150
保険料
50歳
\14,189
(\5,500?)
\4,763 \5,607 \3,152
(\4,207)
\7,373 \2,572 \4,601 \2,735
(\4,035)
\3,072
保険料
60歳
-
(\7,500?)
\6,708 \8,502 \4,692
(\6,317)
\9,045 \3,564 \6,869 \4,275
(\6,325)
\4,364
終身医療保険の比較表(住友生命ドクターGO Vitality・三井住友あいおい生命 エースプレミア・オリックス 新CURE・地ーりっひ生命プレミアムデラックス・明治安田生命 50歳からの終身医療保険・FWD富士生命 医療保険ベストゴールド・メットライフ生命フレキシィS・アクサダイレクト生命 医療保険・ネオファースト生命 ネオdeいりょう)

上図で右から2番目のアクサダイレクト生命の終身医療保険は、入院給付金・手術給付金は他社と同様だが、入院給付金に特約なしで精神疾患も対象となっているのは大きい。その反面、通院給付金が付加できないため、入院短期化&通院長期化という昨今の病院の治療には対応しきれない面がある。オリコンの満足度ランキングは数年前から変わらずランク外に低迷している。その反面、苦情率は低位であり地味に顧客対応は良い可能性がある。もちろん契約数が大手の10分の1以下のため信憑性に一抹の不安はあるが。

保険料は他社と比較して基本保障だけなら最安値だ。チューリッヒとは通院給付金の分の差額ともとれるが、それでもFWD富士生命より保険料が安い点は評価できる。さらに前述の長期入院特約を付加した場合、同じくストレス特約を付加したチューリッヒよりも保険料は月額で数百円だが安い。保険料面で他社よりも優位性があるのは間違いなさそうだ。

結論としては、一般的な終身医療保険としては物足りない面があるが、うつ病・統合失調症などのストレス性疾病に備える保険としては利用価値がある。さらに特約を付加しても保険料が安いため、とにかく保険料を抑えながら精神疾患に備えたい人、特に若手の会社員にはオススメできそうだ。その反面、三大疾病による入院後の通院をカバーする通院給付金、退職後の介護状態、認知症に対しては物足りない面がある。これらを重視したい人は、この保険よりも他社の保険を検討した方がいいだろう。