明治安田生命 50歳からの終身医療保険/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

明治安田生命 50歳からの終身医療保険
オススメ度:
1
保険会社:
明治安田生命
名称:
50歳からの終身医療保険
保障内容:
入院・手術
先進医療:
2,000万円まで
オリコン:
2位 / 11社中
特徴:
生涯にわたり入院・手術などの医療保障をご準備いただける保険

明治安田生命 50歳からの終身医療保険はシンプルだが保険料は高め!?

50歳からの終身医療保険は明治安田生命が募集・販売する医療保険で、年齢が50歳以上でなければ加入できない変わった保険だ。もちろん同社には50歳以下でも契約できる「メディカルスタイル」などもある。以下、50歳からの終身医療保険の概要を記載し、他社の医療保険と保障・保険料等で比較する。

以前あった「元気のミカタ」は診療報酬点数に応じて入院一時金を受け取れるという、分かりやすいようで地味に厄介な仕組みだった。それが50歳からの終身医療保険では非常にシンプルになっている。まず入院給付金については1回の入院につき10万円、以後は入院日数が30日経過する毎に10万円が受け取れる。最大180日まで受け取れるため、最大70万円が受け取れることになる。

明治安田生命 50歳からの終身医療保険の仕組みと主な保障内容・保険料

さらに手術給付金も、どのような手術か、入院したか外来かを問わず一律5万円となっている。最近では手術の型をⅠ・Ⅱと分ける医療保険が多い中で、非常にシンプルに分かりやすくなっている。放射線治療も同様で、外来か入院中かを問わず1回につき一律10万円だ。自分が設定した入院日額に応じて手術給付金などが変動するのがスタンダードな今、一律の金額なのは非常に分かりやすく迷いが生まれる隙がない。

さらに、これらの給付金を受け取らず健康でいれば、5年毎に5万円の健康支援給付金が95歳まで受け取れる。死亡すれば死亡給付金の10万円が遺族に残る仕組みだ。特約もシンプルで、先進医療特約と代理請求特約があるのみだ。前者は先進医療を受けると2000万円まで保障され、後者は特別な事情があった場合に代理人が保険金を請求できる特約だ。いずれも珍しい特約ではなく他社にも用意されている。ただ、どの特約を付加するか悩んだり、あれこれと保険会社・保険代理店が特約を付けようとする余地が無いのは良さそうだ。

次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金通算給付日数先進医療給付金で比較した。顧客満足度ではオリコンの満足度ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)さらに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料は男性で入院日額5,000円(終身払い)で先進医療特約・通院特約を付加した30~60歳の月額保険料で比較した。

名称 住友生命
Vitality
三井住友
あいおい
Aプレミア
オリックス
新CURE
チューリッヒ
DX
明治安田
50歳から
FWD富士
ベストG
メットライフ
フレキシィS
アクサ
ダイレクト
ネオ
ファースト
ネオde医療
年齢 ~80歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳 ~90歳 ~80歳 ~80歳 ~69歳 ~85歳
入院日額
限度
\3,000~
180日~
\5,000~
30日~
\5,000~
60日
\5,000~
30日~
10万
6回
10~30万
50回
\5,000~
60日
\5,000~
60日
\5,000~
60日~
通院日額
限度
- \5,000
30日
\5,000
無制限※
\5,000
30日
- - \3,000
30日
- \5,000
無制限※
手術給付
入院
2.5~100万 2.5~10万 10万 5~10万 5万 10~30万 2.5~10万 5~20万 5~40万
手術給付
外来
2.5万~5万 2.5万 2.5万~10万 5万 - 2.5万 2.5万 2.5万 2.5万
通算日数 1,000日 1,095日 1,000日 1,095日 - - 1,095日 1,095日 1,095日
先進医療 2,050万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万
オリコン 11位 ランク外 3位 ランク外 2位 ランク外 1位 ランク外 ランク外
苦情率 0.51% 0.14% 0.31% 0.58% 0.33% 0.58% 0.64% 0.22% 0.63%
保険料
30歳
\7,344
(\3,000?)
\2,658 \2,517 \1,682
(\2,167)
- \1,513 \2,298 \1,340
(\1,740)
\1,561
保険料
40歳
\9,916
(\4,000?)
\3,468 \3,667 \2,217
(\2,912)
- \1,922 \3,110 \1,850
(\2,600)
\2,150
保険料
50歳
\14,189
(\5,500?)
\4,763 \5,607 \3,152
(\4,207)
\7,373 \2,572 \4,601 \2,735
(\4,035)
\3,072
保険料
60歳
-
(\7,500?)
\6,708 \8,502 \4,692
(\6,317)
\9,045 \3,564 \6,869 \4,275
(\6,325)
\4,364
終身医療保険の比較表(住友生命ドクターGO Vitality・三井住友あいおい生命 エースプレミア・オリックス 新CURE・地ーりっひ生命プレミアムデラックス・明治安田生命 50歳からの終身医療保険・FWD富士生命 医療保険ベストゴールド・メットライフ生命フレキシィS・アクサダイレクト生命 医療保険・ネオファースト生命 ネオdeいりょう)

上図で真ん中の「明治安田生命 50歳から~」だが、50歳からというだけあって加入できる年齢は90歳までと非常に長い。現在の平均寿命は約84歳だが、それを上回る年齢からでも加入できる。平均寿命は今生まれた子供の寿命のため、厳密には基準にできないが、平均寿命を超えて年齢的には寿命に近くなってからでも契約できる。入院給付金・手術給付金・先進医療特約は既述の通りだ。注意すべきは他社のように通院特約が付加できない点だろう。高齢になるほどに通院期間が長くなる、むしろ定期的に病院に行っていない人の方が珍しい状況にあっては、通院特約は保険会社には無理ともいえるが。。。

オリコンの顧客満足度では、数年前まではランク外だったが今では2位に躍進している。苦情率も下がっているため何かしら改善が行われているのだろう。保険料は50歳で7000円台、60歳で9000円と他社と比較して異様に高い。この一因は若い契約者がおらず50歳以上しかいない仕組みになっているせいかもしれない。ただ、これから契約者になる人にとっては看過できない保険料の高さだ。ちなみに70歳からの契約で11,000円、80歳で14,000円、90歳で25,000円程度になる。70歳からの契約でも1年無事なら10万円の給付金を賄えることになる。

結論としては、昨今では珍しく仕組みは非常に分かりやすく好感が持てるが、いかんせん保険料が高すぎるためオススメはできない保険だ。5年毎の健康支援給付金を加味しても、保険料が他社よりも明らかに高い。昨今では病院ではなく自宅で最期を迎える人も多いことを考えれば、終末期を考慮しても保険として価値があるかは疑問だ。大人しく他社の医療保険も検討した方が賢明だろう。