アクサ生命 スマートケア/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

アクサ生命 一生保障の医療保険 スマートケア
オススメ度:
1
保険会社:
アクサ生命
名称:
スマートケア
保障内容:
入院(日帰りから)・手術・通院
先進医療:
2,000万円まで
オリコン:
8位 / 11社中
特徴:
これからの医療事情に対応した、一生涯の医療保険

アクサ生命 スマートケアは良い点もあるが総合的には・・・?

アクサ生命 一生保障の医療保険 スマートケアはアクサ生命が販売する医療保険で、かつて同社が販売していたプライム60から保障内容や保険料を変更している。現在はプライム60に代わり販売に注力している。以下、スマートケアの概要を記載し他社の医療保険と比較する。

まず主契約の保障だが、基本的には入院給付金・手術給付金・通院給付金(ライトプランなら通院給付金は外せるかもしれないが)・放射線給付金・先進医療給付金などが含まれる。入院給付金は入院日数に応じて受け取れるが、特約で日帰りでも5日分を受け取れる。通院給付金は入院前の通院から、日帰り手術後の通院までカバーしているのが大きい。他社では入院後の通院のみが対象となっていることも多いため、その意味ではアクサに分がある。

アクサ生命 一生保障の医療保険 スマートケアの仕組みと主な保障内容・保険料

それ以外の保障は特約でカバーすることになるが、多くは他社にも見受けられる平凡なのものだ。ただ、特筆すべきものとして「重症化予防特約」と「患者申出療養特約」がある。前者は初期のガンである上皮内新生物、初期の糖尿病等での入院または通院すると給付金が受け取れる特約だ。重症化する前に健康診断なりで早期発見したことへの評価と考えられる。本来の保険はモラルハザードを防ぐために健康促進の面が必要となるが、第一生命のバイタリティなどとは異なるアプローチで健康増進を図っているともいえるだろう。

もう1つの特約「患者申出療養特約」は、2016年から厚労省が始めた新制度である患者申出療養に対する保障だ。患者申出療養は一部の先進医療を最寄の医療機関で受けられる制度で、審査機関も短くて済む。この制度の是非はともかくとして、この特約で1回1000万円を2回まで受け取れる。他社の医療保険では同じく先進医療に含むと明記しているものから、特に明記がないものまである。その意味では現段階で明記している点で一応の安心感はある。それ以外の特約では三大疾病特約でも上皮内新生物でも半額の一時金が受け取れる点は悪くない点だ。

次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金通算給付日数先進医療給付金で比較した。顧客満足度ではオリコンの満足度ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)さらに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料は男性で入院日額5,000円(終身払い)で先進医療特約・通院特約を付加した30~60歳の月額保険料で比較した。

名称 住友生命
Vitality
三井住友
あいおい
Aプレミア
オリックス
新CURE
チューリッヒ
DX
明治安田
50歳から
FWD富士
ベストG
メットライフ
フレキシィS
アクサ
スマート
ネオ
ファースト
ネオde医療
年齢 ~80歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳 ~90歳 ~80歳 ~80歳 ~80歳 ~85歳
入院日額
限度
\3,000~
180日~
\5,000~
30日~
\5,000~
60日
\5,000~
30日~
10万
6回
10~30万
50回
\5,000~
60日
\5,000~
60日
\5,000~
60日~
通院日額
限度
- \5,000
30日
\5,000
無制限※
\5,000
30日
- - \3,000
30日
\5,000
30日
\5,000
無制限※
手術給付
入院
2.5~100万 2.5~10万 10万 5~10万 5万 10~30万 2.5~10万 2.5~25万 5~40万
手術給付
外来
2.5万~5万 2.5万 2.5万~10万 5万 - 2.5万 2.5万 2.5万 2.5万
通算日数 1,000日 1,095日 1,000日 1,095日 - - 1,095日 1,095日 1,095日
先進医療 2,050万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万
オリコン 11位 ランク外 3位 ランク外 2位 ランク外 1位 8位 ランク外
苦情率 0.51% 0.14% 0.31% 0.58% 0.33% 0.58% 0.64% 0.51% 0.63%
保険料
30歳
\7,344
(\3,000?)
\2,658 \2,517 \1,682
(\2,167)
- \1,513 \2,298 \2,403 \1,561
保険料
40歳
\9,916
(\4,000?)
\3,468 \3,667 \2,217
(\2,912)
- \1,922 \3,110 \3,233 \2,150
保険料
50歳
\14,189
(\5,500?)
\4,763 \5,607 \3,152
(\4,207)
\7,373 \2,572 \4,601 \4,943 \3,072
保険料
60歳
-
(\7,500?)
\6,708 \8,502 \4,692
(\6,317)
\9,045 \3,564 \6,869 \7,713 \4,364
終身医療保険の比較表(住友生命ドクターGO Vitality・三井住友あいおい生命 エースプレミア・オリックス 新CURE・地ーりっひ生命プレミアムデラックス・明治安田生命 50歳からの終身医療保険・FWD富士生命 医療保険ベストゴールド・メットライフ生命フレキシィS・アクサ生命 スマートケア・ネオファースト生命 ネオdeいりょう)

上図で右から2番目のアクサ生命「スマートケア」は、入院給付金・手術給付金・通院給付金は一見すると他社と同じだが、前述したように通院給付金は他社よりも手厚い。一方で上図では割愛したが放射線治療は5万円で、幾つかの他社が10万円としている点からすると少し物足りない。顧客満足度の面ではオリコンでは11社中8位と低く、苦情率も他社よりも低いとはいえない。ただ、オリコンランキングは数年前まではランク外であり、苦情率も1%を超えていたことを考えれば、少しずつではあるが改善しているのは間違いない。

保険料は他社と比較して真ん中か高めの部類に入る。似たような保険で保険料が1000円近く安いものがあり、それだけの価値が前述のアクサの強みにあるのか・・・ということになる。ちなみに、強みでもある通院給付金の保障を外せば最安値圏の保険料にはなる。ただ、それだと強みも消えて他社には通院給付金が残るため、何の意味も持たないが。。。

結論としては、評価すべき点は幾つかあるのだが、総合的には微妙な保険だ。果たして入院前の通院給付金と外来手術後の通院に月額1000円の価値があるのか疑問だ。5年経てば差額は6万円で、通院給付金の12回分となり、入院前に何回通院するのか?という話しになる。患者申出療養も他社は先進医療特約で対応するであろうし、重症化予防特約も評価はできるが保険としての必要性という意味では乏しい。様々な工夫をしているのは確かだが、何か残念な保険と言わざるを得ない。