コープ共済 ずっとあい終身医療共済/ 終身医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

コープ共済 ずっとあい終身医療共済
オススメ度:
2
保険会社:
コープ共済
名称:
ずっとあい終身医療共済
保障内容:
入院(日帰りから)・手術
先進医療:
-
オリコン:
対象外
特徴:
一生涯の「入院保障」+「手術保障」を変わらない掛金で。

コープ共済 ずっとあい終身医療共済は掛け金と保障から悪くはないが!?

コープ共済(生協)は掛金を支払い組合員になることで誰でも利用できる。コープには幾つかの商品があるが、この「ずっとあい終身医療共済」はシンプルな保障がウリのようだ。以下、コープの終身医療共済の概要を記載し、他社の医療保険・医療共済と比較する。

コープ共済 ずっとあい終身医療共済の仕組みと主な保障内容・保険料

この共済の保障は、入院共済金・手術共済金(保険でいう入院給付金・手術給付金)のみとなっており非常にシンプルだ。入院共済金も3パターンのみで3,000円・5,000円・10,000円から選択することになり、それによって手術給付金は10~40倍の額で変動(入院日額が5,000円なら手術共済金は5~20万)することになる。

注意したいのは他社のように特約・特則によって通院給付金や三大疾病特約といったものは付加できないのは良いとして、先進医療給付金が付加できない点だろう。先進医療を利用する確率はガンで1%未満のため付加しない手もあるが、先進医療を利用することになれば一気に数百万円が自己負担となり、高額療養費制度も利用できずに家計の負担となる。シンプルさがウリといえど、さすがに先進医療給付金が付加できない(主契約に含まれない)のは保険選びではマイナス要素になりうる。

次に、下図では終身医療保険を加入できる年齢・入院日額と限度日数・通院日額と限度日数・入院と外来時の手術給付金・通算給付日数・先進医療給付金で比較した。顧客満足度では、保険の究極的な目的は保険金のためオリコンの保険金・給付金ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料では、男性で入院日額5,000円(終身払い)を選択した場合の、40歳・50歳・60歳の月額保険料で比較した。また、先進医療給付金の特約を付加し、通院特約も何かしらの制限があっても付加した。

名称 メットライフ
やさしく
オリックス
新CURE
アフラック
EVER
AIG
サイフ
損ジャ
日本興亜
お守り
三井住友
あいおい
&LIFE A
JA共済
医療共済
全労済
総合医療
コープ共済
ずっとあい
年齢 ~80歳 ~75歳 ~85歳 ~69歳 ~75歳 ~80歳 ~75歳 ~75歳 ~75歳
入院日額
限度
\5,000~
60日
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\5,000~
60日※
\10,000
120日~
\3,000~
180日※
\5,000~
180日
通院日額
限度
\3,000~
30日
\5,000
無制限※
\2,500
30日
- \5,000
120日※
\5,000
5年※
- \1,500
60日
-
手術給付
入院
10万 10万 5~20万 2.5~5万 5~40万 5~10万 5~20万 5~20万 3~12万
手術給付
外来
10万
(2.5万)
10万
(2.5万)
5~20万
(2.5万)
- 5~40万
(2.5万)
5万 5万 5万
通算日数 1,095日 1,000日※ 1,095日 1,095日 1,000日※ 1,095日 なし 1,000日 1,000日
先進医療 2,000万※ 2,000万 2,000万※ 2,000万 2,000万 2,000万 1,000万 100万 -
特約 ガン ガン
生活習慣
三大疾病
- 七大疾病
無事故
ガン
三大疾病
集中治療
三大疾病
ガン・介護
生前給付
がん特則
死亡保障
三大疾病 -
オリコン 4位 3位 6位 ランク外 7位 ランク外 - - -
苦情率 0.78% 0.31% 0.82% 0.24% 0.82% 0.24% - - -
保険料
40歳
\2,740 \3,377 \2,470 \1,947 \2,057 \3,328 \10,055 \4,650 \3,420
保険料
50歳
\3,786 \5,170 \3,683 \2,737 \2,957 \4,603 \13,669 \6,260 \4,690
保険料
60歳
\5,315 \7,842 \5,472 \3,947 \4,307 \6,708 \20,006 \8,860 \6,985
終身医療保険の比較表(メットライフ生命・オリックス 新CURE・アフラックEVER・AIGサイフ・損ジャ日本興亜・三井住友あいおい・JA共済・全労済・コープ共済)

上図で1番右のコープ共済「ずっとあい終身医療共済」だが、前述したように入院日額は3,000~10,000円まで調整できるが、通院給付金は存在しない。給付日数は1入院あたり180日と他社より長めだが、通算給付日数は他社と差はない。手術給付金は日帰り・外来手術の場合にはコープが判断するという曖昧な点には注意が必要だろう。また、重ねてになるが、先進医療給付金が付加できない点は注意したい。外来手術と同様にコープの判断によっては手術給付金は受け取れるが、その金額は他社とは比べ物にならないほど低い。他の共済も低額にされていることから、これが共済では組合員の公平性を鑑みた結果の主流なのだろう。

保険料(掛け金)は他社と比較して平均か若干高額な部類に入る。同じ共済のJA共済・全労済よりは安いが保険会社には同額か以下の保険料にしているものが散見される。特約・保障で目立った点が無いため、1入院あたりの給付日数が他社の3倍である点を如何に考えるかが問題となる。

結論としては、中長期の入院をカバーするなら検討の余地はある。だが、先進医療給付金が存在せず手術給付金も曖昧な点があるため、強くオススメはし難い。ただ、保険料が安めで如何なる病気でも180日までは入院給付金が受け取れるのは決して悪くはない。他社の保険で給付日数が無制限や2倍になるのは、ガン・三大疾病などの一部の病気による入院に限られるためだ。認知症・統合失調症などの精神疾患はカバーの中長期の入院になる病気がカバーできないため、この保険料(掛け金)で中期の入院がカバーできるなら悪くはないといえる。ただ、それでも前述の2点からしてオススメし難い。。。