住友生命 記念日宣言(生存給付金付定期保険)/ 定期保険の返戻率・利回り・保険料・保険期間・保障を評価 レビュー

住友生命 記念日宣言(生存給付金付定期保険)
オススメ度:
1
保険会社:
住友生命
名称:
記念日宣言(生存給付金付定期保険)
契約年齢:
0~70歳
保険期間:
15~30年
返戻率:
120.5% ※30歳契約
特徴:
3年目から2年毎に記念日ボーナス、満期時に満期ボーナスを受け取れる

住友生命 記念日宣言を計算してみると実は・・・!?

記念日宣言(生存給付金付定期保険)は住友生命の生存給付金付定期保険で、この保険以外に同社にはスタンダードな定期保険も存在する。以下、記念日宣言(生存給付金付定期保険)の概要を記載し、他社と保障・保険料面で比較する。

住友生命 記念日宣言(生存給付金付定期保険)の仕組み・保険料・返戻率・保険料・死亡保険金など

この保険は生存給付金が受け取れる定期保険のため、一定期間内に死亡した際に受け取れる死亡保険金以外に、一定期間ごとの生存確認で受け取れる記念日ボーナス(生存給付金)が付いている。さらに死亡せずに満期を迎えた場合には満期保険金(満期時ボーナス)も受け取れる。

具体的に数値にすると、死亡保険金を100万円とすると、記念日ボーナスは10万円を7回(死亡保険金の10%分を7回)と満期時ボーナスが50万円(死亡保険金の50%を1回)となる。死亡保険金の100万円よりも、生存した場合の120万(70万+50万)の方が多く得に見える。ただ、35歳で15年契約の場合に支払う保険料は6,964円で、15年間で合計保険料は約125万円となる。保険料から考えれば、生存給付金は別に得ではない。さらに、支払った保険料の合計が100万円を超える12年目以降は保険としての意味も無くなる。これでは意味が。。。

次に下図では各社の定期保険を、加入できる年齢・保険期間・更新の有無・5年ごと利差配当(配当金)の有無に加え、付加できる特約・割引制度などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、自分が苦情を言う可能性があるかも考慮した。

さらに保険金額を1,000万円で契約した場合の保険料と、支払った保険料が何%で戻るかを示す「返戻率」で比較した。定期保険の解約返戻金は期待できないため、今回は死亡保険金と保険料から返戻率を算出した。契約者は男性で30・40・50歳に分けて比較した。

名称 かんぽ
新定期
メットライフ
スーパー
アクサ
カチッと2
メディケア
メディフィット
ライフネット
かぞく
楽天生命
ラブ
オリックス
ブリッジ
チューリッヒ
定期保険
住友生命
記念日
加入年齢 15~50歳 20~65歳 20~70歳 20~70歳 20~65歳 20~70歳 20~65歳 20~69歳 0~70歳
保険期間 10年 10/20年
60・65歳
10年
55~70歳
10年
60~80歳
10~30年
65・80歳
10年
55~70歳
10~30年
60~80歳
10年
55~70歳
15~30年
更新 -
5年ごと
利差配当
- - - - - - - -
特約
割引
入院
がん
健康割引 健康
チャレンジ
- - - - 健康割引 給付金
医療
苦情率 0.64% 0.77% 0.22% 0.30% 0.46% 0.06% 0.42% 0.42% 0.83%
保険料
返戻率
30歳
\3,000
2,777%
\1,140
7,309%
\1,240
6,720%
\1,214
6,864%
\1,230
6,775%
\1,280
6,510%
\1,310
6,361%
\1,050
7,936%
\6,911
80.3%
(2,264%)
保険料
返戻率
40歳
\4,200
1,984%
\1,800
4,629%
\2,380
3,501%
\2,351
3,544%
\2,374
3,510%
\2,400
3,472%
\2,414
3,452%
\1,720
4,844%
\7,053
78.7%
(1,434%)
保険料
返戻率
50歳
\7,200
1,157%
\3,860
2,158%
\5,290
1,575%
\5,361
1,554%
\5,393
1,545%
\5,290
1,575%
\5,297
1,573%
\3,940
2,115%
\7,367
75.4%
(792%)
定期保険の保障・保険料の比較表(かんぽ生命 新普通定期保険・メットライフ スーパー・アクサ カチッと・ライフネットかぞく・楽天生命ラブ・オリックス ブリッジ・チューリッヒ 定期保険・住友生命 記念日宣言)

上図で1番右の住友生命 記念日宣言だが、加入できる年齢は他社と大差ないものの保険期間は最長で30年まで延ばせるため長期で利用するのも可能だ。また、更新について明記されている箇所が見受けられないが、おそらく更新できない可能性が高いだろう。特約・割引では医療系の多くの特約(入院特約・がん特約など)がある一方で割引は存在しない。いずれも本家の医療保険・がん保険よりも保障内容で見劣りするため、付加する価値は乏しい。苦情率は他社と比較して高めの数字で、ネットであろうと対面であろうと苦情は出る時には出るということを表している。

保険料は保険金100万円で保険期間15年の場合のため指し引いて考えるべきだが、それでも保険料は明らかに高い。もちろん上図の金額を支払っても生存給付金を受け取るため、実質的な保険料は上図より安いとも考えられる。生存給付金を加味した場合、5万円で100万円の死亡保障を15年間は受けられることになり、月額で250円程度で100万円の保障が受けられる。上図の保険は住友生命以外は保険金1,000万円のため、単純に10倍すると2,500円となる。単純に保険料に換算しても安いとは言えないだろう。これを返戻率にしても30歳モデルで2,000%台のため、お得ではないことが分かるだろう。

結論としては、根幹となる仕組みが分かりにくい(死亡した際に得なのかどうかが分かりにくい)ためオススメしない保険だ。前述したように生存して生存給付金を受け取ったからといって得でもない。結局は何を目的に加入する保険なのかが分からない保険だ。保険会社からは耳触りの良い文句が並べられそうな保険だが、基本的には立ち入らない方が無難な保険だ。