Lightフィットプランを比較・評価

- オススメ度:
- 保険会社:
- アフラック
- 名称:
- Lightフィットプラン
- 加入年齢:
- 3~70歳
- 保障期間:
- 一定期間
- 保障内容:
- 死亡で保険金
- 特徴:
- 軽い負担で安心をプラス
Lightフィットプランはアフラックが募集・販売している定期保険です。販売開始から10年以上が経過していますが、基本的に保障内容は変わっていません。ただ、保険料率は度々改定されており、2017年から少しずつ値上がり(返戻率は低下)しています。
それでは以下で保障内容・保険料・評判等を解説し、他社の定期保険と比較していきます。
保障内容
この保険は死亡・高度障害となると死亡保険金が受け取れ、保険金額は最低200万円から100万円単位で2000万円まで設定できます。保険期間は10年間といった一定期間で、自動更新で最長80歳まで保障が継続します。ただ、更新すると更新時の年齢によって保険料が上昇してしまいます。

前述の主契約に加えて災害死亡割増特約を付けると、不慮の事故で死亡すると災害死亡保険金が上乗せされて受け取れる保険金が2倍になります。この特約を付けて主契約の保険金を500万円にすると、災害で死亡すると1000万円が受け取れます。
その他に傷害特約・リビングニーズ特約・非喫煙割引特約等が任意で付けられます。傷害特約を付けると不慮の事故で死亡した場合に災害死亡保険金が受け取れるのに加えて、不慮の事故で身体障害状態になると障害給付金が受け取れます。リビングニーズ特約を付けると余命6ヶ月宣告を受けた時に死亡前でも保険金が受け取れます。
非喫煙割引特約はノンスモーカー割引特約とも呼ばれ、20歳以上で過去1年間に喫煙をしたことがなければ保険料が割引されます。あくまで過去1年間が条件のため、過去に喫煙していても禁煙してから1年が経過していれば割引が適用されます。
保険料を他社と比較
この保険の保険料は性別・年齢・保険金額等で変動します。女性よりも男性の方が保険料は高く、保険金額が高額になるほど保険料は上昇します。また、年齢が上昇するほどに保険料が上昇し、保険期間10年なら10年後の更新時の年齢に応じて保険料が上昇します。

次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で返戻率にして他社の定期保険と一覧表で比較しました。基本的に保険金額は1000万、保険期間・保険料払込期間は65歳で、30歳・40歳・50歳での契約を想定しました。各々のケースで65歳で死亡した場合の返戻率をシミュレーションして比較しました。

この保険の返戻率は一見して他社より低いのですが、他社の高い返戻率の保険が65歳満了なのに対して10年更新のため割り引いて考える必要があります。とはいえ他社とフェアな条件である10年更新の保険の中で比べても、アフラックの定期保険の返戻率は取り立てて低い返戻率ではありません。そのため保険料が安いとはいえません。返戻率・保険料以外でメリットがあるのか、続いてメリットを記述していきます。
メリット
この保険のメリットは、まずは保険期間内に死亡すれば損をしない点が挙げられます。前述の返戻率の比較では65歳での死亡を想定していましたが、それでも返戻率は500%近いです。終身保険よりも一段と高い返戻率なのは、定期保険ならではのメリットといえます。
ただ、このメリットは返戻率が100%を超える定期保険に共通したメリットです。この保険ならではのメリット、あまり他社では見かけない特徴を挙げるなら特約です。いくつか特約がありますが、その中でも災害死亡割増特約と傷害特約は他社では付加できないケースがあります。どちらの特約も不慮の事故での死亡・障害状態が条件ですが、保険金額が一気に2倍になります。
また、アフラックの保険は店舗で相談できる他、PC・スマホからオンラインで相談が可能です。オンラインで日時を予約してビデオ通話をすれば、自宅にいながら保険の相談をして加入手続きが進められます。この保険は基本的にインターネットで加入が完結する保険ではありませんが、オンライン相談を使えば店舗に行く手間は省けます。
デメリット・弱点・落とし穴
この保険のデメリットには、まずは返戻率が他社よりも低い点が挙げられます。前述したように、他社の返戻率がトップクラスの保険と比べると数百%の差があります。さらに保障は最長で80歳までのため、どれだけ更新をしても81歳以上で死亡すると返戻率は0%になります。それも保険期間10年で80歳まで更新すると、最後の更新である70歳時の保険料は月額17260円(保険金500万円コースの場合)となるため相当な負担感があります。
保障面については災害死亡割増特約があるものの、その他に医療保障・介護保障等の特約は付けられません。他社には定期保険に入院・手術の保障が付けられたり、要介護状態になった時の保障が付けられたりします。その意味で物足りなさがあります。
また、この保険はインターネットで完結するにも基本的にオンライン相談を挟む点に注意が必要です。オンライン相談後にオンライン申込手続き・契約の審査・申込完了となります。家にいながら申込は完了しますが、PC・スマホから必要事項を入力して即座に申込完了といった手軽さはありません。

オンラインではなく資料請求して必要書類の記入・返送だけで申込完了という方式もありますが、それだと書類を記入する手間と誤字・脱字・記入漏れの可能性があります。
評判・苦情
アフラックの決算資料によると、2024年度の個人向け保険の新契約数は77.7万件で前年度の83.1万件から約6%減でした。その中で定期保険の保有契約高も減少しており、既述した災害割増特約・傷害特約の保有契約高も減少していました。そのため申込数・契約数等からすると評判は良くはありません。
さらに契約数でいうと保険市場の「2025年5月版 定期保険人気ランキング(資料請求数)」では、Lightフィットプランはランキング外でした。価格.comの「2025年6月更新 定期保険の人気ランキング(申込数)」ではランキングに入っていましたが、その順位は15位のため人気が無いのが伺い知れます。

また、生命保険協会の苦情数のデータでは、アフラック全体に寄せられた苦情数は5.2万件(2024年度上半期実績)でした。総顧客数の1390万件で割った苦情率は0.38%で、契約者1000人のうち3.8件の苦情が発生している計算です。他社の苦情率は0.2~0.5%台が多いため、苦情面で考えると評判は普通です。
調査会社のJ.D.パワーの「2025年 生命保険契約満足度調査(保険代理店部門)」でも、アフラックは17社11位で平均値に近い順位でした。ただ、ダイレクト部門だと2位に躍進しているため、店舗(代理店)で申し込むよりはインターネットでの申込の方が満足度は高いようです。この調査は手続き・顧客対応・商品提供・保険料が評価項目ですが、どの項目でも一定以上の満足度はあるようです。


「オリコン顧客満足度 生命保険ランキング2025」でも、アフラックは27社中3位とトップ3に入っていました。この調査の評価項目は加入手続き・商品内容・保険料・アフターフォローですが、項目別のランキングでは加入手続きとアフターフォローは3位でした。商品内容・保険料でも4位と上位に入っており総合的に顧客の満足度は高いと考えられます。
個別の口コミではポジティブな意見がある一方で、「担当者の説明を受けても手続きが分かりにい」「公式HPが使いにくい」「保険料は高い」「加入済みの保険に劣る保険を提案された」等の意見がありました。3位ではありますが、担当者への不満が少なからず見受けられます。
さらに同じオリコンの「2025年 FPが選んだ定期型生命保険ランキング」では、Lightフィットプランはランキング外でした。2018年のランキングまで遡ってもランキングに入っておらず、長らく専門家からの評価は低いと考えられます。

以上のデータから考えるとアフラックの評判は良さそうですが、Lightフィットプランの評判は悪そうです。アフラックの評判については苦情数は平均の範疇ですが、各種調査で顧客満足度は高いため評判は良さそうです。Lightフィットプラン自体の評判は、新契約数が伸びておらず専門家からの評価も低いため、評判が良いとは言い難いです。
総合評価・おすすめか?
結論としては、アフラックのLightフィットプランはイマイチな保険です。保障内容にはメリットといえる点も無くはありませんが、保険料・返戻率の差を覆すほどではありません。評判面でも保険自体には特別に良いところはありません。
この保険以外で他社の保険も検討したい人は、返戻率を重視するならメットライフ・オリックス生命・チューリッヒ・SBI生命等が候補になります。保障も重視するならソニー生命あたりを検討しても良いかもしれません。