住友生命 グランドパスポート/ 低解約返戻金型定期保険の返戻率・利回り・保険料・保険金・保障を評価 レビュー

住友生命 グランドパスポート
オススメ度:
4
保険会社:
住友生命
名称:
グランドパスポート(GRAND PASSPORT)
契約年齢:
15~75歳
返戻率:
112.7%
利回り:
0.32%
特徴:
解約返戻金を低く設定し、お求めやすい保険料で死亡保障をご準備できます

住友生命 グランドパスポートは同型の保険の中ではオススメだが!?

グランドパスポート(GRAND PASSPORT)は住友生命の低解約返戻金型の定期保険で、セカンドライフ(老後資金)の他に学資保険(こども保険)の代替などを目的に検討される。以下、グランドパスポートの概要を記載し、他社の低解約返戻金型の定期保険と比較する。

住友生命 グランドパスポートの仕組み・保険料・解約返戻率・解約返戻金・死亡保険金など

この保険はスタンダードな定期保険と同じく死亡すれば死亡保険金、解約すれば死亡保障が消滅する代わりに解約返戻金が受け取れる。解約返戻金を一定期間だけ抑制することで保険料を安くし、返戻率を上昇させる特徴を持つ。保険料が安くなる反面、早期解約による損失は大きくなる。同じ低解約返戻金型の終身保険と異なり、解約返戻金が保険期間の満了直前から減少するため解約するならピークを見極める必要がある。

上述の基本保障以外では特に目立った点はないが、左図の保険料と解約返戻金の比率から見るに60歳の満期まで粘らないとお得感は無く、学資保険の代替としては厳しい。老後資金の代わりとしては使えなくもないが、そうなると終身保険でも十分という感が否めない。。。

次に下図では、各社の低解約返戻金型の定期保険を加入できる年齢・保険期間・付加できる特約・苦情率(苦情数÷契約数 ※生保協会公表)を記載し、基本的な内容と顧客満足度面を比較した考慮した。さらに30・40・50歳で60歳満了の場合の解約返戻率(保険料から何%で解約返戻金が戻ってくるか)と、定期預金・国債等より得かを計る利回り(保険料を何%で運用したか)でお得さを比較した。

名称 住友生命
グランドパス
富国生命
未来
アクサ生命
フェアウィンド
三井生命
ステイタスM
大同生命
定期保険L
三井住友あいおい
定期保険
契約年齢 15~75歳 25~65歳 ?歳 25~80歳 ?歳 ?歳
保険期間
年齢
60~70歳? ~98歳 ~98歳 ~98歳 ~100歳 ~100歳
特約 がん長期 成人病/がん
女性/三大疾病
生活保障
家族収入
- 健康体割引 災害/三大疾病
女性
苦情率 0.83% 0.62% 0.16% 0.92% 0.62% 0.24%
解約返戻率
30歳
112.7% 104.0% -% 97.6% -% -%
解約返戻率
40歳
106.4% -% 101.9% -% 99.1% -%
解約返戻率
50歳
97.7% -% -% -% -% -%
利回り 0.32% 0.10% 0.05% -0.06% -0.02% -%
低解約返戻金型の定期保険の保障・保険料の比較表(住友生命グランドパス・富国生命みらい・アクサ生命 LTTPフェアウィンド・三井生命ステイタスM・大同生命 定期保険L・密伊勢住友あいおい生命 定期保険)

上図で1番左の住友生命 グランドパスポートだが、契約できる年齢・保険期間の満了は98歳までと他社と大差は無い。特約では「がん長期サポート特約」が、あまり他社では見受けられない特約といえよう。名称からして期待が持てそうな特約だが、がん治療の長期入院・長期通院をサポートと考えてしまう。だが実際の中身は異なり、ガンに罹患して治療の見込みがない場合に保険金の一部を受け取れるだけだ。とはいえ、これに余命宣告されると保険金が事前に受け取れるリビングニーズを組み合わせることで、治療費の補填は元より余命を過ごす間の生活費の不安を消せる可能性がある。使い道が無くはない特約といえる。

解約返戻率は、そもそも低解約返戻金型の定期保険が少ないとはいえ、とりあえず上図ではトップの数字だ。50歳でなければ得をするのは確かだが、30歳で契約したケースでも利回りは0.32%と個人向け国債・社債・定期預金と比較して高いわけではない。また、学資保険でトップのソニー生命の返戻率に劣り、お得さという意味では一歩劣る。

結論としては、低解約返戻金型の定期保険を探しているならオススメできそうだ。ただ、子供の教育費を目的とする場合は学資保険も検討した方がいい。もちろん、返戻率よりも死亡保障(死後の教育費)を重視するなら、この住友生命の定期保険の方が死亡保障は手厚くオススメだ。また、老後資金を目的とする場合には、この保険でもいいが終身保険や個人年金保険も検討した方がいいだろう。