アフラック かしこく備える終身保険/ 返戻率・評判・保険料・保障を比較して評価

アフラック かしこく備える終身保険
おすすめ度:
2
保険会社:
アフラック
名称:
かしこく備える終身保険
契約年齢:
0~85歳
返戻率:
100.4% ※30歳契約
利回り:
-0.04%※40歳契約
特徴:
加入時の保険料のまま一生涯の保障が受けられる

アフラック かしこく備える終身保険はあまりおすすめできない!?

アフラックの終身保険には、かしこく備える終身保険の他に低解約返戻金型の「ウェイズ(WAYS)」、無解約返戻金型の「ギフト(GIFT)」という終身保険もある。今回はかしこく備える終身保険の保障・メリット・デメリットを公式HP等を元に解説し、他社の終身保険と保険料・評判等でも比較する。

この保険は他社のスタンダードな終身保険と同じく死亡保険金は契約時から一定額で、いつ死亡しても契約時に予定した死亡保険金が受け取れる。死亡前に中途解約すると解約返戻金が受け取れるが、保険料の支払いの最中だと解約返戻金は支払った保険料の合計額を下回る。

アフラック かしこく備える終身保険の仕組み・保険料・返戻率・死亡保険金など(出典:アフラックの公式ホームページより抜粋)

2016年までは解約返戻金が保険料総額を上回るには、保険料の払い込み完了から5~7年で十分だったが、2019年現在は最低でも10年以上は見込む必要がある。アフラックはHP上では明らかにしていないが、もしかすると保険料の払い込み完了から20年が経過しても100%を超えない可能性も十二分にある。もちろん契約する年齢等にもよるだろうが、そういった現象は他社の終身保険では現れているため、解約返戻金には期待はできない。

特約はノンスモーカー割引特約・三大疾病特約・特別保険料率に関する特則・災害死亡割増特約がある。三大疾病特約を付加すると三大疾病になると以後の保険料が免除され、特別保険料率に関する特則を付加すると過去の既往歴に関わらず加入できる。どちらも人によっては魅力的な特約かもしれないが、どちらも通常状態でも低い返戻率を一段と下げるため付加しない方が賢明だ。

次に下図では各社の終身保険を、契約できる年齢・保険料の払い込み期間・保険金額の増減の有無・付加できる特約に加え、支払った保険料が何%で戻るかを示す返戻率で比較した。返戻率は1000万円(一部は500万円)を30・40・50歳で保険料払込期間を60歳で契約して、保険料の支払完了後に死亡保険金を受け取った場合で比較した。評判が良いか悪いかは生命保険協会のデータで苦情率(苦情数÷契約数)を算出して判断した。

名称 かんぽ
ながいき
かんぽ
ながいき
5倍
住友生命
終身
ソニー
有期払込
アフラック
終身
ジブラルタ
終身
FWD富士
終身
コープ共済
ずっと
SOMPO
ひまわり
契約年齢 15~85歳 15~60歳 15~75歳 0~85歳 0~85歳 0~75歳 6~75歳 0~70歳 20~60歳
払込年齢 55~95歳 55~70歳 60~75歳 3年~ 60~70歳 55~85歳 10年以上 60~70歳 ?
保険金
増減
一定 5倍
~5分の1
一定 一定 一定 一定 一定 一定 一定
5年ごと
利差配当
- - - - - -
特約 災害/傷害
疾病
災害/傷害
疾病
多数 多数 多数 死亡/介護
年金
災害/傷害
三大疾病
リビング 災害/傷害
疾病
苦情率 0.24% 0.24% 0.47% 0.21% 0.08% 0.13% 0.09% - 0.03%
保険料
返戻率
30歳
\28,400
97.8%
\8,000
69.4%
\27,670
100.3%
\23,650
117.4%
\15,080※
100.4%
\26,000
106.8%
\8,420※
89.9%
\21,200
131.0%
\26,890
103.3%
保険料
返戻率
40歳
\42,600
97.8%
\11,500
72.4%
\34,320
97.1%
\36,800
113.2%
\18,840※
98.2%
\39,730
104.8%
\10,580※
87.5%
\33,500
124.3%
\40,950
101.7%
保険料
返戻率
50歳
\84,000
99.2%
\21,000
79.3%
\28,610
97.0%
- \24,720※
96.3%
\83,150
100.2%
\13,920※
85.5%
\69,800
119.3%
\81,700
102.0%
利回り -0.05% -0.69% -0.07% 0.33% -0.04% 0.12% -0.04% 0.61% 0.04%
終身保険の契約年齢・払込年齢・保険金・利差配当・特約・苦情率・返戻率・利回りの比較表(かんぽ生命・住友生命・ソニー生命・アフラック・ジブラルタ・FWD富士生命・コープ共済・SOMPOひまわり生命の各社の公式ホームページの数値を元に当社が作成)

上図で真ん中のアフラックかしこく備える終身保険だが、契約できる年齢は0~85歳までと他社よりも広めだ。かつては年齢によって設定できる保険金額に制限があったが、今では制限は撤廃されている。苦情率は他社よりも低く、おおむね評判は良いといえそうだ。数年前までは他社よりも圧倒的に高かったが、企業努力により苦情を減らしたのかもしれない。

保険料はアフラックの場合は終身払いしか公開しておらず、終身払いの方が60歳払込完了よりも安いため一見すると他社より安く見える。しかし、85歳での死亡(平均寿命が85歳)で考えると、保険金額が1000万円で30歳契約だと
10000000÷(15080×12×55)=1.004となり、返戻率は100.4%と計算できる。この数字は他社と比較して悪くはないが決して優秀ではない。返戻率でソニー生命に追いつくには、少なくとも70代で死亡する必要がある。もともと日銀のマイナス金利政策の影響を受ける前から返戻率は、かろうじて100%を超えるか否かという水準だったため現在の数字は当然といえば当然かもしれないが。。。

以上のことから総合評価としては、あまりオススメできない終身保険といえるだろう。何にせよ返戻率の低さが最大のネックといえるだろう。特約・割引・評判などで評価できる点も無くはないが、他社を差し置いて選ぶ理由には当たらない。大人しく他社の終身保険を検討した方が賢明だろう。