住友生命 バラ色人生/ 低解約返戻金型終身保険の返戻率・利回り・保険料・保険金・保障を評価 レビュー
- オススメ度:
- 保険会社:
- 住友生命
- 名称:
- バラ色人生
- 契約年齢:
- 15~68歳
- 返戻率:
- 107.4%
- 利回り:
- 0.25%
- 特徴:
- 保険料払込期間満了後のキャッシュバリューが魅力の保険です
住友生命 バラ色人生は他社よりも秀でた点やメリットが!?
バラ色人生は住友生命の低解約返戻金型の終身保険で、この保険以外に同様に低解約返戻金型では介護の保障が追加されている「バリューケア」や、銀行・証券会社などの金融窓口限定の「ふるはーとF」などが存在する。以下、バラ色人生の概要を記載し他社と比較する。
この保険は他社の低解約返戻金型の終身保険と同様に、契約から保険料の払い込み完了するまでの解約返戻金を通常の終身保険の70%に抑えている。そのため、保険料の払い込み完了前に解約すると通常の終身保険よりも損失額が大きくなる。しかし、解約返戻金を抑えている分だけ、保険料は通常よりも割安になっており、保険料の払い込み完了後の解約返戻金(解約返戻率)は高くなる。左図のモデルプランで、払い込み完了直前の返戻率は77.3%と極めて低いが、完了すると110%まで跳ね上がることからも分かる。
ただし、注意すべきは契約する年齢で、20・30代なら問題ないが40・50歳からの契約となると、保険料払込完了直後の返戻率は良くて105%、悪ければ100%にしかならない。年齢によって月払いでなく一時払いも検討すべきだ。他方で死亡保険金は一定額で、保険料の払込期間中であっても契約時の額を受け取れる。
次に下図では、各社の低解約返戻金型の終身保険を加入できる年齢・保険料の払込完了の年齢・死亡保険金の額と増減・付加できる特約などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し顧客満足度面も考慮した。さらに30・35・40・50歳で60歳払込完了とし、500万円※一部は1,000万円で契約して、保険料の払い込みの完了直後に解約した場合の解約返戻率(保険料から何%で解約返戻金が戻ってくるか)で比較した。また、定期預金・国債・社債等より得かを計るため、30歳の場合で保険料を何%で運用したかを表す利回りでお得さを比較した。
名称 | 住友生命 バラ色 |
住友生命 バリュー |
メットライフ つづけトク |
アフラック Ways |
アクサ カチッと |
オリックス ライズ |
東京海上 長割り |
東京海上 長生き |
AIG富士 E-終身 |
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契約年齢 | 15~68歳 | 15~66歳 | 20~70歳 | 0~65歳 | 20~69歳 | 15~75歳 | 0~55歳 | 0~55歳 | 0~75歳 |
保険料 払込年齢 |
50~70歳 5歳刻み |
60~70歳 | 60~90歳 | 60~70歳 | 15年 55~65歳 |
50~80歳 5歳刻み |
~65歳 1歳刻み |
~65歳 | ? |
保険金 増減 |
一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 |
特約 | がん リビング |
介護/がん リビング |
年金 | コース | リビング | - | - | 祝い金 三大疾病 |
特定疾病 傷害/介護 |
苦情率 | 0.84% | 0.84% | 0.78% | 1.09% | 0.22% | 0.31% | 0.34% | 0.34% | 0.24% |
解約返戻率 30歳 |
107.4% | 106.6% | 113.3% | 106.3% | 112.7% | 115.9% | 111.7% | 99.8% | - |
解約返戻率 35歳 |
104.0% | 103.8% | 109.0% | 103.3% | 108.8% | 111.3% | 108.3% | 96.6% | 106.6% |
解約返戻率 40歳 |
100.6% | 100.4% | 105.0% | 100.2% | 105.0% | 106.8% | 104.5% | 93.3% | - |
解約返戻率 50歳 |
95.0% | 93.1% | 98.3% | 95.9% | 99.3% | 97.4% | 98.5% | 87.6% | - |
利回り | 0.25% | 0.22% | 0.44% | 0.21% | 0.42% | 0.53% | 0.39% | -0.01% | 0.22%※ |
上図で1番左の住友生命 バラ色人生だが、契約できる年齢は15~68歳で他社と同等程度だ。とはいえ68歳からの契約では、何歳で保険料を払い終えるかにもよるが、仮に払込期間が10年だとして78歳で終えると平均寿命である85歳まで数年しかない。この場合には解約返戻率が100%を切る可能性が高いため、死亡保険金を主たる目的で契約した方がいい。また、特約には他社には無い「がんサポート特約」というものが用意されている。名前は魅力的だが、ガンに罹患して治療に好転の兆しが見られない場合に死亡保険金を受け取れるというもので、余命宣告で死亡保険金を受け取れるリビングニーズと大差ない。
解約返戻率は30歳から50歳まで、どの年齢であっても他社を下回る。その差は小さいとは言い難く、トップクラスの数字との差は5%程度ある。特に40歳で契約して60歳で払い込み完了しても、低解約返戻金でありながら保険料と解約返戻金がイコールになる。年齢面から考えても非常に厳しい。。。
結論としては、解約返戻率が他社より低く、他社よりも秀でた点やメリットが見受けられない以上は、他社より特にオススメはしない保険といえる。保険料の払い込み完了の年齢が5歳刻みで設定できるため、その点からすれば30歳契約で45歳で早期の払い込み完了するといった使い方もあるが、そこに如何ほどの価値があるかというと何とも言い難い。。。