住友生命 バリューケアを比較・評価

- オススメ度:
- 保険会社:
- 住友生命
- 名称:
- バリューケア
- 加入年齢:
- 15~68歳
- 保障期間:
- 終身
- 保障内容:
- 死亡・介護状態で保険金
- 特徴:
- 一生涯の死亡保障と解約返戻金が魅力
バリューケア(スミセイの低解約返戻金型介護終身保険)は住友生命が2013年9月から募集・販売している保険です。販売開始から10年以上の年数が経過していますが、基本的に保障内容は変わっていません。
住友生命には他にスミセイの終身保険・バラ色人生・ふるはーとFという終身保険もあります。これらの保険とは保障内容・保険料・返戻率が異なるため注意が必要です。それでは以下で保障内容・保険料・評判等を解説し、他社の終身保険と比較していきます。
保障内容
この保険は自分が設定した年齢まで保険料を支払い、死亡・高度障害に加えて要介護状態になると保険金が受け取れます。保険金が受け取れるのは1回限りのため、介護保険金を受け取ると死亡保険金は消滅します。また、死亡・要介護状態になる前に解約すると、死亡・介護保険金は消滅しますが解約返戻金が受け取れます。解約返戻金の額は解約する時期によって異なり、保険料を支払っている最中は保険料総額の70%程度の額に抑制されています。

30歳・60歳払込満了・保険金500万円の場合は保険料は月額12065円のため、契約から5年経過時には支払った保険料の総額は72.3万円です。それに対して解約返戻金は44万円のため解約返戻率は60%となります。保険料払込完了直前でも解約返戻率は72.6%ですが、払込完了直後には解約返戻率は103.8%に上昇します。
主契約の死亡保障以外にリビングニーズ・保険契約者代理特約・被保険者代理特約が付けられます。リビングニーズ特約を付けると、医師から余命6ヶ月と宣告されると生存中に死亡保険金の一部か全部を受け取れます。保険契約者代理特約・被保険者代理特約を付けると、保険契約者・被保険者に代わって指定した人が所定の手続きや給付金・保険金の請求ができます。
保険料を他社と比較
この保険の保険料は性別・年齢・保険金額等で変動します。女性よりも男性の方が保険料は高く、保険金額が高額になるほど保険料は高くなります。同じ保険料払込期間(保険料を支払い終える年齢)が同じなら、契約時の年齢が高齢になるほど保険料は上昇します。

次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で返戻率にして他社の終身保険と一覧表で比較しました。基本的に保険金額は1000万、保険料払込期間は65歳で30歳・40歳・50歳で契約した場合の返戻率を比較しました。

この保険の返戻率を他社と比較すると、他社よりも高めで平均の105%よりも高くなっています。低解約返戻金型であるためスタンダードなスミセイの終身保険よりも返戻率は高くなっています。その一方で介護保障が無い同じく低解約返戻金型であるバラ色人生よりも返戻率は低くなっています。
さらに、この保険よりも返戻率が高い保険が他社にはあります。オリックス生命の方が20~30%ほど返戻率が高く、マニュライフ生命の方が15%ほど高いです。この保険としては返戻率・保険料以外でメリットが欲しいところです。続いてメリットを記述していきます。
メリット
この保険のメリットは、まずは死亡保険金を受け取れば損をしない点が挙げられます。他社には30歳で契約して死亡保険金を受け取っても返戻率が100%を切る保険があります。この保険は50歳で保険料を65歳払込完了にしても、死亡保険金を受け取れば損はしません。さらに50歳以下なら保険料払込完了後の解約返戻金でも解約返戻率は100%を上回ります。死亡保険金が不要になれば老後資金に回せます。

また、他社の多くの保険と異なり要介護状態になっても保険金が受け取れるのもメリットです。他社でも介護前払特約等を付けると要介護状態で保険金が受け取れますが、要介護度4~5以上が必要なケースが多いです。この保険なら要介護3以上が目安のため他社よりも緩めです。ジブラルタ生命のように死亡保険金と介護保険金が半々の保険もありますが、そうすると全体の保険金額が大きくなり保険料も高くなりがちです。
デメリット・弱点・落とし穴
この保険のデメリットには、まずは返戻率が他社よりも低い点が挙げられます。前述したように他社の返戻率とは20%ほどの差があり、返戻率を重視する人にとっては致命的なデメリットとなっています。さらに、この保険は低解約返戻金型のため、保険料払込期間中の解約返戻金は保険料総額の70%程度に抑制されています。保険料払込期間中の解約による損失が通常よりも大きいです。

また、この保険では介護保険金を受け取ると死亡保険金が消滅する点も見逃せません。ジブラルタ生命の保険と異なり、保険金を死亡時に受け取るか介護時に受け取るか二者択一を迫られます。さらに介護保険金の条件である要介護3は終身保険の中では条件は緩い方ですが、本家の介護保険なら要介護状態の手前の要支援で給付金が受け取れる保険があります。そちらとも比べてみる必要があります。
ちなみに他社にはある三大疾病になると以後の保険料の支払いが免除される三大疾病保険料払込免除特約が無いのもデメリットです。この保険では三大疾病になって転職・退職となっても変わらない額の保険料を支払う必要があります。
評判・苦情
住友生命の2024年の決算資料によると、個人向け保険の新契約数は71.9万件で前年度の67.1万件で7%増でした。その中で終身保険の保有契約件数は微減しており、保険金額・年換算保険料も微減しています。そのため申込数・新契約数からすると評判は少し悪いです。
また、生命保険協会の苦情数のデータでは、住友生命全体に寄せられた苦情数は2.4万件(2024年度上半期実績)でした。総顧客数の673万件で割った苦情率は0.35%で、契約者1000人のうち3.5件の苦情が発生している計算です。他社の苦情率は0.1~0.3%台が多いのですが、苦情面で考えると評判は普通か少し悪めです。
さらに調査会社のJ.D.パワーの「2024年 生命保険契約満足度調査(保険会社営業職員部門)」では、住友生命は14社中10位と下位でした。保険代理店部門では17社中11位まで順位を上げていますが上位ではありません。この調査は手続き・顧客対応・商品提供・保険料が評価項目ですが、いずれの項目でも満足度は低めと考えられます。


「オリコン顧客満足度 死亡保険ランキング2025」でも住友生命は27社中18位と下位に沈んでいます。この調査の評価項目は加入手続き・商品内容・保険料・アフターフォローです。個別項目でのランキングではアフターフォローのみ10位に入り、それ以外の項目では10位以下でした。
個別の口コミではポジティブな意見がある一方で、「担当者の説明が分かりにくい」「健康診断の結果を送るなど手続きは面倒」「クレジットカードの変更がマイページからできない」「思ったより保険料が高い」等の意見がありました。説明やアフターフォローへの不満が少なからず見受けられました。
以上のデータから考えると住友生命の評判は普通か少し悪そうで、バリューケアの評判も良くはなさそうです。住友生命の評判についてはJDパワーの調査では普通に近いものの、オリコンの調査では少し悪いです。バリューケア自体の評判は新契約数が低調なため良いとはいえません。同社の他の終身保険が足を引っ張っている可能性もありますが、ほぼ同じ保障内容のため同社の終身保険全体が伸びていないと考えて良いでしょう。
総合評価・おすすめか?
結論としては、バリューケアは微妙な保険です。他社のトップクラスの返戻率よりは一歩劣り、介護保障もあるにはあるものの要介護状態になると受け取れるというだけです。これなら他に突出した特長を持っている保険を検討した方が良いでしょう。
この保険以外で他社の保険も検討したい人は、返戻率を重視するならオリックス生命やマニュライフ生命が候補になります。保障も重視するならソニー生命やSOMPOひまわり生命あたりの終身保険も検討すると良いでしょう。