オリックス生命 RISE(ライズ)/ 低解約返戻金型終身保険の返戻率・利回り・保険料・保険金・保障を評価 レビュー
- オススメ度:
- 保険会社:
- オリックス生命
- 名称:
- RISE(ライズ)
- 契約年齢:
- 15~75歳
- 返戻率:
- 115.9%
- 利回り:
- 0.53%
- 特徴:
- 掛け捨てではなく、貯蓄性のある終身保険です
オリックス生命 RISE(ライズ)は解約返戻金のお得さ重視ならオススメ!
RISE(ライズ)はオリックス生命の低解約返戻金型の終身保険で、同社には他にスタンダードな終身保険が代理店による対面販売のみになるが存在する。以下、RISE(ライズ)の概要を記載し、他社の低解約返戻金型の終身保険と比較する。
この保険は他社と同様に、契約者が保険料を支払い切るまでは解約で得られる解約返戻金を低額にしている。その分だけ通常の終身保険よりも保険料は割安であり、割安だが通常の終身保険と同様の解約返戻金が受け取れるため、解約返戻率が高まるという仕組みになっている。
この保険の場合、他社が解約返戻率を70%程度に抑えているのに対して、契約から5~8年間は70%以下となっており、他社よりも早期解約による損失は大きくなっている点に注意したい。ただし、その分だけ保険料払込後の解約返戻率は非常に高い(後述の図を参照)また、返戻率が70%というと軽く見られがちだが、左図の500万円の死亡保険金のプランで10年目に解約すれば約30万円の損失で、およそ3年分の保険料を失うことになる。年数を経てば解約しても損失が小さくなるかと思いきや20年目で55万、直前の30年目でも70万円の損失と額は大きくなる。契約するなら何が起きようと保険料の払い込みを完了させるまでは解約しない気構えが通常以上に必要だ。
次に下図では、各社の低解約返戻金型の終身保険を加入できる年齢・保険料の払込完了の年齢・死亡保険金の額と増減・付加できる特約などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し顧客満足度面も考慮した。さらに30・35・40・50歳で60歳払込完了とし、500万円※一部は1,000万円で契約して、保険料の払い込みの完了直後に解約した場合の解約返戻率(保険料から何%で解約返戻金が戻ってくるか)で比較した。また、定期預金・国債・社債等より得かを計るため、30歳の場合で保険料を何%で運用したかを表す利回りでお得さを比較した。
名称 | 住友生命 バラ色 |
住友生命 バリュー |
メットライフ つづけトク |
アフラック Ways |
アクサ カチッと |
オリックス ライズ |
東京海上 長割り |
東京海上 長生き |
AIG富士 E-終身 |
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契約年齢 | 15~68歳 | 15~66歳 | 20~70歳 | 0~65歳 | 20~69歳 | 15~75歳 | 0~55歳 | 0~55歳 | 0~75歳 |
保険料 払込年齢 |
50~70歳 5歳刻み |
60~70歳 | 60~90歳 | 60~70歳 | 15年 55~65歳 |
50~80歳 5歳刻み |
~65歳 1歳刻み |
~65歳 | ? |
保険金 増減 |
一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 |
特約 | がん リビング |
介護/がん リビング |
年金 | コース | リビング | - | - | 祝い金 三大疾病 |
特定疾病 傷害/介護 |
苦情率 | 0.84% | 0.84% | 0.78% | 1.09% | 0.22% | 0.31% | 0.34% | 0.34% | 0.24% |
解約返戻率 30歳 |
107.4% | 106.6% | 113.3% | 106.3% | 112.7% | 115.9% | 111.7% | 99.8% | - |
解約返戻率 35歳 |
104.0% | 103.8% | 109.0% | 103.3% | 108.8% | 111.3% | 108.3% | 96.6% | 106.6% |
解約返戻率 40歳 |
100.6% | 100.4% | 105.0% | 100.2% | 105.0% | 106.8% | 104.5% | 93.3% | - |
解約返戻率 50歳 |
95.0% | 93.1% | 98.3% | 95.9% | 99.3% | 97.4% | 98.5% | 87.6% | - |
利回り | 0.25% | 0.22% | 0.44% | 0.21% | 0.42% | 0.53% | 0.39% | -0.01% | 0.22%※ |
上図で右から4番目のオリックス生命 ライズ(RISE)だが、契約できる年齢幅は15~75歳で他社と比較して相違ないが、保険料の払い込みを完了させる年齢は50~80歳まで5歳刻みで設定でき柔軟性がある。とはいえ、仮に40歳契約→55歳払込完了だと返戻率は103.3%に留まり、年齢を上げて55歳契約→80歳払込でも返戻率は92.4%と高くはない。有効活用するなら25歳契約→65歳払込完了(返戻率122%)のように若いうちからの契約でないと意味を成さない。
解約返戻率は他社と横並びの条件で比較すると優秀で、30~40歳ではトップの数字を誇る。ただし、50歳からの契約(50歳から月払いで終身保険を検討する人は少ないだろうが)だと、他社に劣る数字になっている点は抑えておきたい。また、30歳契約の解約返戻率を利回りに換算したが、その数字が他社よりも高いのは当然ながら、個人向け国債を上回る数字のため貯蓄性が相応にあるといえる。
結論としては、解約を見据えて解約返戻率を重視し貯蓄性を追求するならオススメだ。ただし、前述の通り50歳からの契約となると、この保険でも厳しい数字になるため一時払い終身保険や、他の金融商品を検討した方がいいだろう。