メットライフ生命 つづけトク終身/ 低解約返戻金型終身保険の返戻率・利回り・保険料・保険金・保障を評価 レビュー
- オススメ度:
- 保険会社:
- メットライフ生命
- 名称:
- つづけトク終身
- 契約年齢:
- 20~70歳
- 返戻率:
- 113.3%
- 利回り:
- 0.44%
- 特徴:
- 将来に備えた資産づくりにも活用できる死亡保険
メットライフ生命 つづけトク終身は30代での契約ならオススメ!?
つづけトク終身はメットライフ生命の低解約返戻金型の終身保険で、この保険以外に引き受け基準緩和型の終身保険「ずっとスマイル」も存在する。以下、つづけトク終身の概要を記載し、他社の低解約返戻金型の終身保険と比較する。
この保険は他社と同じく、保険料の払込完了するまでの解約返戻金を安くした分だけ保険料を割安にし、保険料を払込完了後の解約返戻金を増額させている保険だ。他社と異なるのは保険料の払込の直前1年から解約返戻金が増加する点で、左図の30歳契約・60歳で払込完了のモデルプランでも、59歳の時点で解約返戻率が100%を超え、60歳で更に一段の上昇をしているのが分かる。ちなみに60歳を超えても解約返戻金は漸増していくが、死亡保険金を超えることはない。また、低解約返戻金型の終身に共通だが、保険料の払込完了前に解約すると損失額が大きくなる点に注意したい。
また、保険料の払込完了後は死亡保障・年金・介護の3つのコースから、保険金の受け取り方を選択できる。死亡保障は払込前と同様に死亡すると保険金が受け取れるタイプで、年金は死亡保険金を毎年一定額受け取れるタイプだ。最後の介護は一部ないしは全部が介護状態になると保険金が受け取れ、残りを死亡保険金に残しておけるタイプだ。基本は死亡保障が妥当だが、介護も一考の余地はある。
次に下図では、各社の低解約返戻金型の終身保険を加入できる年齢・保険料の払込完了の年齢・死亡保険金の額と増減・付加できる特約などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し顧客満足度面も考慮した。さらに30・35・40・50歳で60歳払込完了とし、500万円※一部は1,000万円で契約して、保険料の払い込みの完了直後に解約した場合の解約返戻率(保険料から何%で解約返戻金が戻ってくるか)で比較した。また、定期預金・国債・社債等より得かを計るため、30歳の場合で保険料を何%で運用したかを表す利回りでお得さを比較した。
名称 | 住友生命 バラ色 |
住友生命 バリュー |
メットライフ つづけトク |
アフラック Ways |
アクサ カチッと |
オリックス ライズ |
東京海上 長割り |
東京海上 長生き |
AIG富士 E-終身 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
契約年齢 | 15~68歳 | 15~66歳 | 20~70歳 | 0~65歳 | 20~69歳 | 15~75歳 | 0~55歳 | 0~55歳 | 0~75歳 |
保険料 払込年齢 |
50~70歳 5歳刻み |
60~70歳 | 60~90歳 | 60~70歳 | 15年 55~65歳 |
50~80歳 5歳刻み |
~65歳 1歳刻み |
~65歳 | ? |
保険金 増減 |
一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 | 一定 |
特約 | がん リビング |
介護/がん リビング |
年金 | コース | リビング | - | - | 祝い金 三大疾病 |
特定疾病 傷害/介護 |
苦情率 | 0.84% | 0.84% | 0.78% | 1.09% | 0.22% | 0.31% | 0.34% | 0.34% | 0.24% |
解約返戻率 30歳 |
107.4% | 106.6% | 113.3% | 106.3% | 112.7% | 115.9% | 111.7% | 99.8% | - |
解約返戻率 35歳 |
104.0% | 103.8% | 109.0% | 103.3% | 108.8% | 111.3% | 108.3% | 96.6% | 106.6% |
解約返戻率 40歳 |
100.6% | 100.4% | 105.0% | 100.2% | 105.0% | 106.8% | 104.5% | 93.3% | - |
解約返戻率 50歳 |
95.0% | 93.1% | 98.3% | 95.9% | 99.3% | 97.4% | 98.5% | 87.6% | - |
利回り | 0.25% | 0.22% | 0.44% | 0.21% | 0.42% | 0.53% | 0.39% | -0.01% | 0.22%※ |
上図で左から3番目のメットライフ生命 つづけトク終身だが、契約できる年齢は20~70歳で下限は高めで厳しいが上限は他社より若干より緩い。さらに設定できる保険料の払込を完了する年齢が60~90歳と、上限である90歳は他社より相当に高い。平均寿命が約80歳(男性80歳・女性85歳)と考えれば、実質的には終身払いともいえる数字だ。また、苦情率は他社と比較して高めではあるが、これは医療保険・ガン保険が主力という免罪符が付くが、一定の注意はしておきたい。
解約返戻率は30歳~40歳までの数字が優秀で、トップのオリックスには僅かに及ばないものの、お得度は高いといえる。とはいえ40歳からの契約となると返戻率は105%に留まり、貯蓄性では大した意味を成していない点は抑えておきたい。さらに30歳契約の解約返戻率を利回りに換算すると0.44%のため、個人向け国債よりは僅かに高いが社債よりは低く、貯蓄性は一定程度は認められるが特別に高いとは言い難い。
結論としては、低解約返戻金型の終身保険の中では解約返戻率が高くオススメできそうだ。ただし、前述したように解約返戻金狙いなら、30歳か遅くとも35歳には契約するのが前提条件となる。他方で、このクラスの解約返戻率であっても個人向け国債を若干上回る程度で、40歳を超えると貯蓄性での価値は乏しいと言わざるを得ない。そのため年齢次第では、返戻率が高い一時払い終身保険や他の金融商品も視野に検討する必要があるだろう。