ソニー生命 がん保険/ がん保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

ソニー生命 がん保険
オススメ度:
3
保険会社:
ソニー生命
名称:
ソニー生命のがん保険
保障内容:
診断給付金・入院・手術
保険期間:
終身
オリコン:
5位
特徴:
長期治療の負担を軽減。がんによる入院・手術・死亡に備える保険です。

ソニー生命 がん保険は死亡保険金(解約返戻金)を加味すれば!

ソニー生命 がん保険は家電のソニーのグループ会社であるソニー生命が販売するがん保険だ。以下、ソニー生命 がん保険の概要を記載し他社と比較する。

ソニー生命 がん保険の仕組みと主な保障内容・保険料

この保険の主契約には他社と同様に診断給付金・入院給付金・手術給付金が含まれ、さらに退院給付金・死亡給付金もある。その一方で、通院給付金や抗がん剤治療・放射線治療給付金といった退院後の通院治療をカバーする保障はない。

この保険のポイントは、死亡保険金(+解約返戻金)にある。死亡保険金は入院日額1万円の場合にはガンで死亡すれば100万円、ガン以外で死亡すれば10万円となる。ガン以外で死亡すると損のように見えるが、ガン以外で死亡しても解約返戻金が死亡保険金を上回れば解約返戻金が受け取れる。解約返戻金は支払った保険料の総額の70~90%(生存した年数により変動)が受け取れ、この分を加味すれば保険料は見かけより安い。注意すべきは低解約返戻特則を付加すると解約返戻金が0になる点だ。

次に、下図ではガン保険を加入できる年齢・保険期間から、診断給付金(上段は悪性・下段は上皮内)と回数制限、入院日額と給付日数、通院日額と給付日数、手術給付金・先進医療給付金で比較した。顧客満足度では、保険の究極的な目的である保険金を比較するためオリコンの保険金・給付金ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。

保険料では、各社の最もベーシックなプランを用いて、男性で診断給付金が100万円を選択した場合の、40歳・50歳・60歳の月額保険料で比較した。また、先進医療給付金の特約は付加した。

名称 メットライフ
ガードX
アフラック
デイズ
ソニー
がん
セコム
メディコム
オリックス
ガンBelieve
AIG
がんベスト
損ジャ
勇気
チューリッヒ
がんプラス
メディケア
一時払がん
年齢
期間
~80歳
終身
~80歳
終身
~75歳
終身
~74歳
5年
~75歳
終身
~70歳
終身
~75歳
終身
~70歳
10年
~75歳
終身
診断給付 100万
50万
100万
10万
100万
100万
100万
100万
100万
1~300万
50万~
1~300万
1~300万
100万
100万
-
診断給付
限度
年1回
(計5回)
1回 1回 無制限 1回 無制限
1回※
無制限 無制限
上皮は1回
-
入院日額
限度
1万※
無制限※
1万
無制限
1万
無制限
実費 50+1万
無制限※
1万※
無制限
1万
無制限
1万
無制限
\2,000~1万
無制限
通院日額
限度
- 1万
無制限
- 実費
(1000万)
1万
無制限
- 1万
120日
5000円
30日
-
手術給付 - 20万 10~40万 実費 20万 10~40万 10~40万 20万 2~10万
先進医療 2,000万 1,000万 1000万 実費 2,000万 2,000万 1,000万 500万 2,000万
その他 ホルモン 放射線
抗がん剤
死亡
退院
- 退院一時金 死亡
無事故
- 退院一時金
在宅療養
ゼロトク
死亡
放射線
骨髄移植
オリコン 4位 6位 5位 対象外 3位 ランク外 7位 1位 ランク外
苦情率 0.78% 0.82% 0.43% - 0.31% 0.24% 0.82% 0.42% 0.30%
保険料
40歳
\2,785
(\4,128)
\4,605 \5,270 \1,930 \3,710 \4,442
(\7,661)
\4,182 \1,347 200万~
6,000万
保険料
50歳
\4,199
(\6,223)
\7,459 \7,350 \4,460 \5,500 \6,710
(\11,877)
\6,475 \2,837 200万~
6,000万
保険料
60歳
\6,136
(\8,959)
\12,271 - \8,310 \8,050 \10,055
(\17,735)
\9,865 \5,497 200万~
6,000万
がん保険の比較表(メットライフ生命ガードX・アフラック デイズ・ソニー生命・オリックス ガンBelieve・アクサ生命・AIGがんベスト・損ジャ日本興亜・チューリッヒ がんプラス・メディケア 一時払がん)

上図で左から3番目のソニー生命 がん保険だが、契約可能な年齢は75歳までで保険期間は終身で保険料は他社同様に契約時の額に据え置かれる。がん診断給付金は100万円としたが200万円も選択できる。上皮内新生物は各種資料で記述がなく不明瞭だが、おそらく対象外となっている可能性が高い。また、診断給付金は1回限りという点にも注意が必要だ。それ以外の保障では、入院給付金・手術給付金は他社と同等だが、先進医療給付金は1000万円と他社より低めだ。顧客満足度の面ではオリコンで5位と悪くない位置で、苦情率も平均的な数字だ。とりわけ保険会社の対応に大きな不安があるわけではない。

保険料は他社と比較すると一見すると高いが、解約返戻金を加味すれば見た目ほど高くはない。例えば、終身型のメットライフだと40歳契約で65歳まで支払うと合計83万円(2785円×12ヶ月×25年)で、ソニー生命だと同条件で合計158万円となる(5270円×12ヶ月×25年)。死亡保険金の100万ないしは解約返戻金の110万円(158円の70%)を受け取れば、実質は合計保険料は58万円程度といえる。

結論としては、死亡保険金(解約返戻金)を加味すれば保険料が見かけよりお得で、その意味ではオススメの保険だ。ただ、診断給付金や通院治療に関する保障が無い点でマイナス面はある。この保険で入院・手術に比べて長期になる可能性がある通院治療をカバーするには、退院給付金か解約返戻金をアテにするしかない。保険料面でのメリットは疑いようがないが、実際の運用(利用)には一工夫が必要だ。