アクサ生命 治療保障のがん保険/ がん保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

アクサ生命 治療保障のがん保険
オススメ度:
2
保険会社:
アクサ生命
名称:
治療保障のがん保険
保障内容:
入院・手術・放射線・抗がん剤・緩和ケア
保険期間:
10年
オリコン:
ランク外
特徴:
ガン治療の大きな変化を受け、最新のガン治療の状況に対応

アクサ生命 治療保障のがん保険は現役時の補完としてなら?

治療保障のがん保険はアクサ生命が販売するがん保険で、同じくアクサの冠では「アクサダイレクト カチッとがん」というガン保険も存在する。以下、アクサ 治療保障のがん保険の概要を記載し、他社のがん保険と比較する。

アクサ生命 治療保障のがん保険の仕組みと主な保障内容・保険料

この保険には他社のような複数のプランはなく、決められた保障に先進医療給付金特約と入院給付特約を付加するかを選択するシンプルな仕組みだ。保障内容には、手術給付金・抗がん剤治療・放射線治療・緩和ケアが10~20万円受け取れる保障が入っている。他社のようなガン診断一時金、入院・通院給付金は含まれていない。ただ、入院は手術で通院の主たる目的が抗がん剤治療などである点を考えれば、保障が薄いというよりは合理的に絞ったともいえる。また、他社のガン保険には無い緩和ケアがあるのも注目に値する。緩和ケアはガンが根治(寛解)できない場合に苦痛を減らす医療行為と考える人が多いが、現在は治療中の苦痛を取り除く意味でも用いられることがある。その意味では評価に値する項目といえそうだ。

次に、下図ではガン保険を加入できる年齢・保険期間から、診断給付金(上段は悪性・下段は上皮内)と回数制限、入院日額と給付日数、通院日額と給付日数、手術給付金・先進医療給付金で比較した。顧客満足度では、保険の究極的な目的である保険金を比較するためオリコンの保険金・給付金ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。

保険料では、各社の最もベーシックなプランを用いて、男性で診断給付金が100万円を選択した場合の、40歳・50歳・60歳の月額保険料で比較した。また、先進医療給付金の特約は付加した。

名称 メットライフ
ガードX
アフラック
デイズ
セコム
メディコム
オリックス
ガンBelieve
アクサ
がん保険
AIG
がんベスト
損ジャ
勇気
チューリッヒ
がんプラス
メディケア
一時払がん
年齢
期間
~80歳
終身
~80歳
終身
~74歳
5年
~75歳
終身
~75歳
10年
~70歳
終身
~75歳
終身
~70歳
10年
~75歳
終身
診断給付 100万
50万
100万
10万
100万
100万
100万
100万
- 1~300万
50万~
1~300万
1~300万
100万
100万
-
診断給付
限度
年1回
(計5回)
1回 無制限 1回 - 無制限
1回※
無制限 無制限
上皮は1回
-
入院日額
限度
1万※
無制限※
1万
無制限
実費 50+1万
無制限※
1万※
無制限
1万※
無制限
1万
無制限
1万
無制限
\2,000~1万
無制限
通院日額
限度
- 1万
無制限
実費
(1000万)
1万
無制限
- - 1万
120日
5000円
30日
-
手術給付 - 20万 実費 20万 20万 10~40万 10~40万 20万 2~10万
先進医療 2,000万 1,000万 実費 2,000万 2,000万 2,000万 1,000万 500万 2,000万
その他 ホルモン 放射線
抗がん剤
- 退院一時金 放射線
抗がん剤
緩和ケア
死亡
無事故
- 退院一時金
在宅療養
ゼロトク
死亡
放射線
骨髄移植
オリコン 4位 6位 対象外 3位 ランク外 ランク外 7位 1位 ランク外
苦情率 0.78% 0.82% - 0.31% 1.02% 0.24% 0.82% 0.42% 0.30%
保険料
40歳
\2,785
(\4,128)
\4,605 \1,930 \3,710 \1,876 \4,442
(\7,661)
\4,182 \1,347 200万~
6,000万
保険料
50歳
\4,199
(\6,223)
\7,459 \4,460 \5,500 \3,136 \6,710
(\11,877)
\6,475 \2,837 200万~
6,000万
保険料
60歳
\6,136
(\8,959)
\12,271 \8,310 \8,050 \6,346 \10,055
(\17,735)
\9,865 \5,497 200万~
6,000万
がん保険の比較表(メットライフ生命ガードX・アフラック デイズ・セコム メディコム・オリックス ガンBelieve・アクサ生命・AIGがんベスト・損ジャ日本興亜・チューリッヒ がんプラス・メディケア 一時払がん)

上図で左から真ん中のアクサ生命 がん保険だが、契約可能な上限年齢は75歳で他社と差異はないが、保険期間が10年の定期である点に注意が必要だ。定期型のため保険料は10年おきに年齢に応じて上昇する(終身だと据え置き)ため、見かけよりも保険料は高くなる。保障面では、前述の通りがん診断給付金・通院給付金は存在せず、入院給付金も特約となっており付加するか削減するかを選択する必要がある。保障金額や給付日数自体は他社と相違ない。顧客満足度の面では、オリコンでランク外で苦情率も他社より高いため不安は拭えない。苦情の中身を見ると解約手続きもさることながら、給付金の支払い手続きに対する苦情も相当に多い。こうなると、なかなか厳しい。。。

上図の保険料は入院特約を付加した額だが、他社比較すると保険料は安い部類に入る。ただ、同じく10年更新型のチューリッヒよりは保険料が高い。また、10年更新型のため保険料は見た目より高い。例えばメットライフと40歳から70歳まで契約した場合で比較すると、メットライフは支払う合計保険料は30年間で約100万円(2,785円×12ヶ月×30年)となる一方、アクサ生命だと合計保険料は136万(1,876円×12ヶ月×10年+3,136円×12ヶ月×10年・・・)となる。保険料の金銭的な負担は小さくはない。

結論としては、保障では評価できる面があるが、保険料の負担は小さくなく収入の減少に反して上昇する保険料も気がかりのため、現役時の補完としてなら利用価値は無くはない保険といえる。下手に入院日額で1万円を受け取るぐらいなら、長期になる可能性がある通院治療(抗がん剤治療など)で無制限の給付金を受け取れる方が保険としての意味はある。ただ、満足度や苦情率からして強くはオススメはできない。また、先ほどの考え方ならAIGがんベストで、診断時に一気に多額の診断給付金を受けとってカバーするという考えもできる。利用価値は無くはないが、なかなか微妙な立ち位置の保険ともいえる。