ライフネット生命 がん保険ダブルエール/ がん保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

ライフネット生命 がん保険ダブルエール
オススメ度:
3
保険会社:
ライフネット生命
名称:
がん保険ダブルエール
保障内容:
診断給付金・三大治療・収入保障
保険期間:
終身
顧客満足度:
3位 / 26社中
特徴:
長引くがんの治療費と収入減少にダブルで備えられる

ライフネット がん保険ダブルエールは保険料は安くないが意外と良い保険?

がん保険ダブルエールはライフネット生命のがん保険で、2017年8月から発売を開始している。意外かもしれないがライフネット生命にとっては初のガン保険となる。以下、ガン保険ダブルエールの概要を記載し他社のガン保険と比較する。

まず保障内容だが、基本保障はガン診断一時金のみで、それ以外はオプション(特約)として付加していく形になっている。特約には従来の入院給付金・通院給付金が存在しないが、がん治療は短期化しているため入院給付金は不要ともいえる。通院給付金は必要だが、通院日数によって1万円受け取るよりは、週1回なり月1回受けるであろう抗がん剤・放射線治療を受ける度に10万円を受け取った方が効率的ともいえる。

ライフネット生命 がん保険ダブルエールの仕組みと主な保障内容・保険料

特約には治療サポート給付金、がん収入サポート給付金、がん先進医療給付金の3つがある。保険料払込免除や上皮内新生物(一時金の半額)は予め組み込まれている。治療サポート給付金は、手術・放射線治療・抗がん剤・ホルモン剤のいずれかの治療を受けると受け取れる。他社と異なり上皮内新生物も対象で、さらに入院・通院のいずれも対象となっている。手術も含まれているため、手術給付金の代わりにもなり得る。ただし、2つの治療が同月に重なれば1回分の給付金しか受け取れない点に注意が必要だ。手術して退院して1週間後に抗がん剤治療を受けても、それが同月なら1回分の給付金しか受け取れない。

注目すべきは、がん収入サポート給付金だろう。この特約を付加すると、がん診断一時金を受け取った翌年後も生存していれば、一時金の半額が最大5回まで毎年受け取れる。がんの5年生存率は医療技術の進歩で年々上昇しており、さらに罹患後の収入減少に備えられるメリットがある。ただし、上皮内新生物は対象外となっている点に注意が必要だ。さらに、がん診断一時金は保険期間中1回限りのため、がんが再発しても治療サポート給付金以外は何ら意味を成さない点には注意が必要だ。保険料払込免除特則があるため、がん罹患後は保険料は発生しないが、治療サポート給付金が無いと再発には弱い。

次に、下図ではガン保険を加入できる年齢から、診断給付金(上段は悪性・下段は上皮内)と回数制限、入院・通院給付金の日額と給付日数、先進医療給付金等で比較した。顧客満足度ではJDパワーの生命保険満足度調査(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)で比較した。さらに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料は各社の最もベーシックなプランで男性が診断給付金が100万円を選択した場合の、30~60歳の月額保険料で比較した。

名称 メットライフ
ガードX
アフラック
デイズ1
オリックス
ガンBelieve
FWD
ガンベスト
チューリッヒ
プレミアムDX
アクサ
がん
三井住友
スマート
東京海上
がんNEO
ライフネット
ダブル
年齢
期間
~80歳
終身
~85歳
終身
~75歳
終身
~80歳
終身
~80歳
終身
~69歳
終身
~85歳
終身
~75歳
終身
~70歳
終身
診断給付 100万
50万
50万
5万
100万
100万
100万
50万※
100万
100万
100万
100万
100万
100万
100万
100万
100万
50万※
診断給付
限度
年1回
(計5回)
1回 1回 年2回
(無制限)
無制限 1回 年1回
(無制限)
無制限
※上皮1回
1回
入院日額
限度
1万※
無制限※
1万
無制限
50+1万
無制限※
- 1万※
無制限
1万※
無制限
1万
無制限
1万
無制限
-
通院日額
限度
- 1万
無制限
1万
無制限
- 1万※
無制限
- 1万
無制限
1万
730日
-
手術給付 - 20万 20万 - 10~30万 10万 10万 20万 10万
三大治療 10万 5~20万 - 10万 10~30万※ 10万 10万※ 10万 10万
先進医療 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 500万 2,000万 2,000万 2,000万
顧客満足 5位 12位 9位 ランク外 13位 26位 8位 4位 3位
苦情率 0.64% 0.82% 0.15% 0.58% 0.58% 0.22% 0.14% 0.29% 0.60%
保険料
30歳
\3,440 \4,310 \3,572 \2,100
(\2,666)
\4,329 \2,360 \4,262 \3,913 \2,341
(\3,646)
保険料
40歳
\5,352 \4,310 \5,025 \3,052
(\3,920)
\5,975 \3,440 \5,985 \5,712 \3,307
(\5,297)
保険料
50歳
\8,609 \6,990 \7,291 \4,613
(\6,041)
\9,052 \5,280 \8,872 \9,477 \5,006
(\8,211)
保険料
60歳
\13,525 \11,600 \10,538 \6,820
(\9,291)
\13,851 \8,290 \13,258 \16,317 \7,503
(\12,348)
がん保険の比較表(メットライフ生命ガードX・アフラック デイズ1・オリックス ガンBelieve・FWD富士がんベスト・チューリッヒ プレミアムDX・アクサダイレクト・三井住友あいおい がんスマート・東京海上 がんNEO・ライフネット ダブルエール)

上図で1番右のライフネットのダブルエールだが、加入できる年齢は他社よりも低めだが特に問題はないだろう。診断給付金は上皮内新生物は特約扱いとなるため、必要か否かを自分で判断することになる。入院給付金・通院給付金は付加できず、先進医療給付金は他社と同様に2,000万円までとなっている。顧客満足度は3位と高く、商品内容と顧客対応には一定の安心感がある。ただ、苦情率は他社と比較して高めのため、顧客満足度のわりには顧客対応は良くはない可能性も秘めている。

保険料はがん収入サポート給付金を付加するか否かで分かれる。付加しなければ保険料は安価な部類に入るが、そうなると魅力が半減してしまう。それも診断給付金だけならFWD富士生命の方が安く、入院給付金が付加している分だけアクサダイレクトの方が同額の保険料ならお得感がある。やはりがん収入サポート給付金を付加すべきだが、そうなると保険料は他社と比較して平均か少し高めとなる。

結論としては、保険料は安くはないが検討に値する保険といえるだろう。がん収入サポート給付金は毎月ではなく毎年というのが少し嫌らしいが、それでも魅力的な保障であるのは間違いない。ただ、前述したようにガンの再発に対しては弱い面があるため、その点は重々承知しておく必要があるだろう。一般的なガン保険に近いもので保障が手厚い保険が良ければチューリッヒ・メットライフのガン保険あたりを検討してもいいだろう。