ジェイアイ傷害火災保険 t@biho(たびほ)/ 海外旅行保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

ジェイアイ傷害火災保険 t@biho(たびほ)
オススメ度:
2
保険会社:
ジェイアイ傷害火災保険
名称:
t@biho(たびほ)※ネット専用リスク細分型 海外旅行保険
傷害死亡:
1,000万円
携行品損害:
30万円
オリコン:
3位(72.9点) / 10社中
特徴:
年間100万人を超える販売実績から生まれた新しいネット専用保険

ジェイアイ傷害火災保険 t@biho(たびほ)は一部の補償が物足りない!

ジェイアイ傷害火災保険は、旅行会社のJTBと世界有数の保険グループのAIGの合弁会社だ。JTBグループの保険会社であるため、JTB店頭でも同社の海外旅行保険は加入できるが、保険料の面からはWeb上で契約締結するインターネット専用保険「t@biho(たびほ)」の方がお得だ。ちなみにアメリカンホーム保険(AIGグループ)で海外旅行保険を契約しようとすると、アメホが代理店でジェイアイ傷害の海外旅行保険に加入することになる。以下、概要を記載し他社の海外旅行保険と比較する。

ジェイアイ傷害火災保険  t@biho(たびほ)の選択プラン

まず保険料だが、リスク細分型で保険料を削減していると謳っているが、端的に言えば、自分(旅行者)の年齢と渡航先で保険料が上下する仕組みということだ。「海外旅行保険は必要か?」「ロストバゲージになる確率」でも述べたが、全体の数字からすると海外旅行で事故(病気)等になる可能性は極めて低いが、年齢・渡航先(+航空会社)によって確率は高まり、さらに必要になる保険金が異なる。この仕組みを採用しているのは同社だけとのことだが、実際の保険料では他社と大差はない(後述の図を参照)

補償内容はどうかというと、3つのプラン(節約・おすすめ・カスタマイズ)から補償を選択することになる。一通り補償は揃っており、航空機遅延費用や旅行キャンセル費用もオプションで選択できる。これらを割愛している保険会社もある点からすると、柔軟性はあるといえる。支払われる保険金は傷害死亡・疾病傷害は1~3千万円で、治療費用は1億円まで広げられ、さらにオプションも30万円まで広げられ柔軟だ。ただし、携行品損害は30万円、航空機遅延・航空機預託手荷物遅延費用は1万円と、肝心な利用頻度が高い箇所が広げられない。

次に、下図では各社の海外旅行保険を、補償内容(傷害死亡・治療費/救援者費用携行品損害航空機預託手荷物遅延費用航空機遅延費用など)の有無と保険金の上限で比較した。顧客満足度ではオリコンの海外旅行保険総合ランキングで比較した(他社は契約数だけが基準で格付けされているため参考外)

保険料の比較では、代表例として「海外旅行で行きたい国」「今年行った海外渡航先」などで常に上位にあるハワイ・イタリア・アメリカ・メキシコに5日間行った際の保険料を比較した。

名称 三井住友
@とらべる
ジェイアイ
たびほ
損ジャ
オフ
HS損保
スマートU
AIU
旅行保険
au損保
あ・う・て
東京海上
旅行保険
エース
旅行保険
あいおい
eとらべる
傷害死亡
後遺障害
1,000万 1,000万 1,000万※ 1,000万 1,000万※ 500万 1,000万 1,000万 1,500万
治療/救援 1,000万 1,000万 1,000万※ 1,000万 2,000万※ 1,500万 3,000万 無制限 5,000万
疾病死亡 1,000万 1,000万 1,000万※ 1,000万 1,000万※ 500万円 1,000万 500万円 1,000万
個人賠償 1億 1億 1億※ 1億 1億※ 1億 1億 1億 3,000万
携行品損害 30万 30万 30万※ 30万 20万※ 30万円 10万円 10万円 40万円
航空機
手荷物
10万 1万 10万※ 10万 10万※ 10万 10万 (5万) 10万
航空機
遅延
- 1万※ 2万※ 3万※ 2万※ - 10万 (5万) -
オリコン 2位 3位 1位 8位 6位 ランク外 9位 7位 5位
ハワイ \2,140 \2,210 \2,360 \2,050 \4,730 \1,950 \4,120 \4,430 \2,760
イタリア \2,140 \2,210 \2,360 \2,260 \4,730 \1,950 \4,120 \4,430 \2,760
アメリカ \2,140 \2,210 \2,360 \2,050 \4,730 \1,950 \4,120 \4,430 \2,760
メキシコ \2,760 \2,560 \2,650 \2,260 \4,730 \1,950 \4,120 \4,430 \3,590
海外旅行保険の比較表(三井住友@トラベル・ジェイアイ・損保ジャパン・HS損保・AIU・au損保・東京海上・エース・あいおい)

上図で左から2番目のt@biho(たびほ)だが、節約プランの場合は上図の数字となり、他社比較して傷害や疾病の保険金額では特に目立った数字はない。ただし、航空機預託手荷物遅延費用は、他社よりも極めて少額な点に注意したい。飛行機に預けたスーツケースが無くなった場合、1万円では無いに等しい。渡航先の国の物価にもよるが、着替え用のスウェットとTシャツを1着ずつ購入すれば簡単に1万円に到達して、下着などは購入できない額だ(購入の優先順位は逆かもしれないが)航空機遅延費用もホテル代のみで食費・交通費・通信費には不足するのは確実だ。もはや、この2つは無いに等しいと考えた方が賢明だ。

その一方、オリコンの評価は3位と上々の評価だ。保険料の安さも影響しているのだろう。とはいえ、他社と保険料で比較すれば最安値ではない。数百円の差だがau損保・エイチエス損保・三井住友海上の海外旅行保険よりも保険料は高い。以上のように数字面では物足りないと言わざるを得ない。

結論としては、補償内容・オプションからして悪くはないが、前述した保険料と一部の補償の保険金額が心もとないため微妙なところだ。保険料の安さを追求・補償内容を追求する人なら、他社の海外旅行保険を検討するといいだろう。ただ、ジェイアイ傷害はJTBグループの旅行ノウハウがある点を考えれば、いざ海外でのサポートとなれば優位性がある可能性がある。その点では検討候補になりうるかもしれない。