au損保 あ・う・て/ 海外旅行保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

au損保 あ・う・て(おでかけ海外旅行保険)
オススメ度:
1
保険会社:
au損害保険
名称:
あ・う・て(おでかけ海外旅行保険)
傷害死亡:
500万円
携行品損害:
30万円
オリコン:
ランク外 / 10社中
特徴:
出発前にサッと加入!病気やケガ以外も幅広くサポート

au損保 あ・う・て 海外旅行保険は他社比較すると確かに保険料は最安だが?

au損保は2010年にあいおいニッセイ同和とKDDIで設立された保険会社で、auユーザーであれば携帯料金の支払いと合算して支払えるなど、auユーザーに支払い時の利便性が図られている。もちろんauユーザー以外でも保険契約は可能だ。「あ・う・て(あんしん・うれしい・ていねい)」は同社が展開する商品ブランド名で、商品名の冠にもなっている。以下、同社の海外旅行保険の概要を記載し、他社の海外旅行保険と補償内容や保険料で比較する。

au損保 あ・う・て(おでかけ海外旅行保険)の補償内容・選択プランと保険料

まず補償内容だが、多くの他社と同様に傷害死亡や治療・救援者費用、携行品損害・航空機預託手荷物遅延費用などの補償が一通り付帯している。ただし、航空機遅延費用や海外旅行で持病が悪化した際の補償、偶然事故対応費用の補償などは付帯しておらず、オプションでも選択できない点には注意が必要だ。

保険料だが、他社のネット系損保と異なり、渡航先などで保険料が増減することはない。どこに旅行しようと選択したプランと旅行日数に応じた保険料が課される。個人プランなら3プラン(ブロンズ・シルバー・ゴールド)があり、約500~1,200円の差額が設けられている。1,200円の差額ながら、ゴールドとブロンズで支払われる保険金額の差は非常に大きく、傷害死亡で3500万円の差があり、これは他社よりも振れ幅が大きい。ただ、利用頻度の高い携行品損害がブロンズでも30万円と高めで、航空機預託手荷物遅延費用も3つのプランで10万円に据え置きのため、わざわざゴールドプランを選択するメリットは乏しい。

次に、下図では各社の海外旅行保険を、補償内容(傷害死亡・治療費/救援者費用携行品損害航空機預託手荷物遅延費用航空機遅延費用など)の有無と保険金の上限で比較した。顧客満足度ではオリコンの海外旅行保険総合ランキングで比較した(他社は契約数だけが基準で格付けされているため参考外)

保険料の比較では、代表例として「海外旅行で行きたい国」「今年行った海外渡航先」などで常に上位にあるハワイ・イタリア・アメリカ・メキシコに5日間行った際の保険料を比較した。※は選択可能な補償

名称 三井住友
@とらべる
ジェイアイ
たびほ
損ジャ
オフ
HS損保
スマートU
AIU
旅行保険
au損保
あ・う・て
東京海上
旅行保険
エース
旅行保険
あいおい
eとらべる
傷害死亡
後遺障害
1,000万 1,000万 1,000万※ 1,000万 1,000万※ 500万 1,000万 1,000万 1,500万
治療/救援 1,000万 1,000万 1,000万※ 1,000万 2,000万※ 1,500万 3,000万 無制限 5,000万
疾病死亡 1,000万 1,000万 1,000万※ 1,000万 1,000万※ 500万円 1,000万 500万円 1,000万
個人賠償 1億 1億 1億※ 1億 1億※ 1億 1億 1億 3,000万
携行品損害 30万 30万 30万※ 30万 20万※ 30万円 10万円 10万円 40万円
航空機
手荷物
10万 1万 10万※ 10万 10万※ 10万 10万 (5万) 10万
航空機
遅延
- 1万※ 2万※ 3万※ 2万※ - 10万 (5万) -
オリコン 2位 3位 1位 8位 6位 ランク外 9位 7位 5位
ハワイ \2,140 \2,210 \2,360 \2,050 \4,730 \1,950 \4,120 \4,430 \2,760
イタリア \2,140 \2,210 \2,360 \2,260 \4,730 \1,950 \4,120 \4,430 \2,760
アメリカ \2,140 \2,210 \2,360 \2,050 \4,730 \1,950 \4,120 \4,430 \2,760
メキシコ \2,760 \2,560 \2,650 \2,260 \4,730 \1,950 \4,120 \4,430 \3,590
海外旅行保険の比較表(三井住友@トラベル・ジェイアイ・損保ジャパン・HS損保・AIU・au損保・東京海上・エース・あいおい)

上図で右から4番目のau損保の「あ・う・て(ブロンズプラン)」だが、他社比較すると傷害死亡・疾病死亡といった死亡関連の保険金が低く、それ以外の携行品損害・個人賠償補償などは他社と揃えていることが分かる。また、前述した通り、航空機遅延はオプションでも付帯できないため注意したい。保険料に目を向けると、どの地域でも最安値であり、保険料の節約を目指すなら最有力候補なのは間違いない。ただ、ハワイ・アメリカの場合にはエイチエス損保との差は100円、ヨーロッパなら三井住友海上「@とらべる」」とは200円の差でしかない。

オリコンの満足度調査の評価はランク外(調査の対象だが10位以下)と実質は最下位となっている。各種クチコミサイトを見ると、保険金支払いの基準について契約者と齟齬が発生しているケースが目立つ。肝心の保険金支払いで難があるとなると、補償については保険料から推して知るべしということになる。安い保険料で払う代償は大きかった、ということにならぬよう慎重を期す必要がありそうだ。

結論としては、まず保険料を最大限節約するなら検討の余地はある。特に超長期の旅行になる場合には、保険料が想像以上に高額になるため、保険料は最重要視する項目の1つだろう。ただし、顧客満足度が低い点からして、保険料だけでに飛びつくのは危うい。前述したエイチエス損保・三井住友海上であれば、保険料が高くなっても少額で済む可能性があり、結果的には(いざという時には)、そちらの方が賢明な判断だったいうこともありうる。どうしても保険料を削減したいなら契約するのもいいが、一定の疑心を持ったうえでの契約するのが妥当だろう。