東京海上日動 海外旅行保険/ 海外旅行保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

- オススメ度:
- 保険会社:
- 東京海上日動
- 名称:
- 海外旅行保険
- 傷害死亡:
- 1,000万円
- 携行品損害:
- 10万円
- オリコン:
- 9位(69.0点) / 10社中
- 特徴:
- ケガや病気の治療費用、ご家族が駆けつける際の渡航費用等も補償します
東京海上日動 海外旅行保険は一部で評価できる点もあるが?
東京海上日動 海外旅行保険は、基本は店頭での契約でありネット完結型の海外旅行保険よりも保険料は割高となっている。ただ、保険料が削られるわけではないが、代理店を利用すればネット経由での契約は可能となっている。以下、概要を記載し他社の海外旅行保険と比較する。

まず保険料だが、他社(主にネット系損保)とは異なり、渡航先で保険料に差を設けず日数・保険金額・オプションの有無で、一律の保険料が適用される(保険料比較は後述の図を参照)
さて補償内容だが、AIU保険と同様に出発前の持病についての補償がある。持病が海外旅行中に悪化して、応急治療が必要となった際に300万円まで保険金が支払われる。ただし、旅行中にも支出が予定されていた費用は対象外となる。例えば、常飲している薬が足りなかった場合などは、補償されない可能性がある。仮に何らかの薬を常飲していても、薬を飲んでいるにも関わらず病状が悪化した場合は、当然ながら補償されるということだ。さらに偶然事故対応費用がある。これは電車が遅延して航空機に間に合うために止むを得ずタクシーを利用した場合などに保険金が支払われる。また、選択できる個人プランは3プラン(Z1・Z2・Z3)がある。最安のZ1からZ2に格上げすると治療・救援費用が無制限になるが、1,000円程度は保険料が増額される。
次に、下図では各社の海外旅行保険を、補償内容(傷害死亡・治療費/救援者費用・携行品損害・航空機預託手荷物遅延費用・航空機遅延費用など)の有無と保険金の上限で比較した。顧客満足度ではオリコンの海外旅行保険総合ランキングで比較した(他社は契約数だけが基準で格付けされているため参考外)
保険料の比較では、代表例として「海外旅行で行きたい国」「今年行った海外渡航先」などで常に上位にあるハワイ・イタリア・アメリカ・メキシコに5日間行った際の保険料を比較した。※は選択可能な補償
名称 | 三井住友 @とらべる |
ジェイアイ たびほ |
損ジャ オフ |
HS損保 スマートU |
AIU 旅行保険 |
au損保 あ・う・て |
東京海上 旅行保険 |
エース 旅行保険 |
あいおい eとらべる |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
傷害死亡 後遺障害 |
1,000万 | 1,000万 | 1,000万※ | 1,000万 | 1,000万※ | 500万 | 1,000万 | 1,000万 | 1,500万 |
治療/救援 | 1,000万 | 1,000万 | 1,000万※ | 1,000万 | 2,000万※ | 1,500万 | 3,000万 | 無制限 | 5,000万 |
疾病死亡 | 1,000万 | 1,000万 | 1,000万※ | 1,000万 | 1,000万※ | 500万円 | 1,000万 | 500万円 | 1,000万 |
個人賠償 | 1億 | 1億 | 1億※ | 1億 | 1億※ | 1億 | 1億 | 1億 | 3,000万 |
携行品損害 | 30万 | 30万 | 30万※ | 30万 | 20万※ | 30万円 | 10万円 | 10万円 | 40万円 |
航空機 手荷物 |
10万 | 1万 | 10万※ | 10万 | 10万※ | 10万 | 10万 | (5万) | 10万 |
航空機 遅延 |
- | 1万※ | 2万※ | 3万※ | 2万※ | - | 10万 | (5万) | - |
オリコン | 2位 | 3位 | 1位 | 8位 | 6位 | ランク外 | 9位 | 7位 | 5位 |
ハワイ | \2,140 | \2,210 | \2,360 | \2,050 | \4,730 | \1,950 | \4,120 | \4,430 | \2,760 |
イタリア | \2,140 | \2,210 | \2,360 | \2,260 | \4,730 | \1,950 | \4,120 | \4,430 | \2,760 |
アメリカ | \2,140 | \2,210 | \2,360 | \2,050 | \4,730 | \1,950 | \4,120 | \4,430 | \2,760 |
メキシコ | \2,760 | \2,560 | \2,650 | \2,260 | \4,730 | \1,950 | \4,120 | \4,430 | \3,590 |

上図で右から3番目の東京海上の海外旅行保険だが、Z1プランの場合には治療・救援者費用の保険金額が他社より大きいのが分かる。Z2・Z3にすれば無制限まで拡充できるが、3,000万円でも十分な額だろう。航空機遅延費用も他社よりも大きい10万円で、。その一方で、携行品損害は10万円までと物足りない額で、ネット系の海外旅行保険にも劣る額だ。Z2・Z3プランに拡充しても20万円が限度のため、それでも他社には及ばない。保険金額の上限が高いのか低いのか、よく分からないのが実情だ。
オリコンの満足度調査の評価は9位と下位だ。保険料の高さのわりには補償がイマイチだったということなのだろう。保険料は他社比較しても最高額クラスとなっている。AIUの方が保険料は高額だが、AIUはフリープランで完全に補償内容をカスタマイズできるため、選択する補償内容次第では圧倒的にAIU保険の方が保険料は安くなる。使い勝手の悪さも満足度を下げる要因の1つだろう。
結論としては、補償内容などの一部で評価できる点もあるが、保険金額・保険料からして微妙な海外旅行保険といえる。特に航空機遅延費用・偶然事故対応費用などは、一定の利用価値があるだけに加入するのも悪くはないが、全体的な内容では他社の方がいい。安さを追求するならネット系、補償ならAIU保険を検討した方がいい。AIU保険のフリープランなら補償と保険料の安さも両立できる。やはり、他社の方が指針が明確で加入するにも踏ん切りがつきやすくて良いだろう。