ソニー損保 新ネット火災保険/ 火災保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

ソニー損保 新ネット火災保険
オススメ度:
1
保険会社:
ソニー損保
名称:
新ネット火災保険
基本補償:
火災以外は自由選択
サービス:
カギ・水回りの補修
割引:
マイページ割引
特徴:
火災や自然災害はもちろん盗難まで補償

ソニー損保 新ネット火災保険は破損汚損が存在しないのは良いのか悪いのか?

新ネット火災保険はソニー損保が2018年10月より販売を開始したインターネット専用の火災保険だ。同社としては初の火災保険であり、今後はバージョンアップされることも予想される。以下、ソニー損保の新ネット火災保険の概要を記載し他社と比較する。

まず、この保険の補償だが、昨今の流行である火災補償以外の水災・風災などは、自由に取捨選択できる仕組みを採用している。SBI損保・日新火災・セゾン自動車火災でも同様の仕組みで、ソニー損保だけの独自の仕組みというわけではない。

ソニー損保 新ネット火災保険の補償内容・付帯サービスなど

それも前述の三社と同様に完全に自由な選択ができるわけではない。風災・雪災はセットのため沖縄在住で雪災が不要だとしてもセットで入らざるを得ない。また、水濡れと物体の衝突もセットになっており、マンションだから水濡れは入れたいが、高層階なので物体の衝突の心配がなくともセットで入る必要がある。

特約は他社と似通っており、住宅トラブル時のサービスも主にカギ・水廻りの応急処置であり特に珍しくはない。他社に無いものとして強いて挙げればクラブオフサービスという優待割引だろうか。ドミノピザの15%オフ、映画館の割引、各種レジャー施設の割引などがあるため、人によっては相当に得をすることができるだろう。ただ、こちらも勤務先等の福利厚生やJAFなどの会員優待割引を利用できる人には不要となる。

次に下図で各社の火災保険を、火災・風災・水災・雪災・破損汚損・水漏れ・盗難などの補償内容が基本補償かオプションか、各種特約・災害の補償以外のサービス内容を比較した。保険料面では、各社のスタンダードプランで戸建・マンションの保険料を同一条件下で比較した。その際には保険期間10年で、戸建は木造H構造で評価額1,500万円、マンションはコンクリM構造で1,000万円と設定し家財の補償は無しとした。

名称 楽天損保
ホームアシスト
セコム損保
マイホーム
日新火災
住自在
東京海上
アシスト
三井住友海上
GKすまい
AIG損保
プロテクト
SBI損保
火災保険
ソニー損保
ネット火災保険
火災
風災 選択 選択 選択
水災 選択 ワイドのみ 選択 選択 選択 選択 選択 選択
雪災 選択 選択 選択
盗難 選択 選択 選択 選択 選択
水濡れ 選択 選択 選択 選択 選択 選択
物体飛来 選択 選択 選択 選択 選択 特約 選択
破損汚損 選択 特約 選択 ワイドのみ 選択 特約 -
特約 建替え費用
防犯費用
類焼
臨時費用
類焼
ドアロック
類焼
弁護士費用
臨時費用
類焼
事故費用
バルコニー
類焼
類焼
弁護士
日弁連
受託品
類焼
失火見舞い
個人賠償
類焼
臨時費用
サービス カギ水廻り
ガラス
エアコン
給湯器
セキュリティ
カギ
ガラス
カギ水廻り カギ水廻り カギ水廻り カギ水廻り カギ水廻り
ガラス
電気ガス
カギ水廻り
優待割引
保険料
戸建て
\120,000 \95,020 \129,670 \180,710 \138,650 \102,920 \121,050 \157,345
保険料
マンション
\27,200 \16,990 \32,890 \26,440 \28,130 \21,270 \24,600 \28,690
火災保険・住宅総合保険の補償項目・特約・サービス・保険料の比較表(楽天損保・セコム損保・日新火災・東京海上・三井住友海上・AIG損保・SBI損保・ソニー損保)

上図で1番右のソニー損保 新ネット火災保険を他社と比較すると、前述したようにSBI・日新火災を除いてはセットプランによって補償を選択するため自由度は高い。ただ、破損・汚損を地味に選択できない仕組みになっているのが気がかりだ。破損汚損は一般的な火災保険で保険会社が支払う保険金額のうち18%、支払い件数では約50%の高い比率を占める。元から自分で破損汚損程度であれば支払うというなら問題ないが、そもそも選択できないというのは如何なものか。。。

保険料のシミュレーションで他社と比較すると、戸建てだと他社よりも明らかに保険料が高い。これで自由に選択できるとはいえ一通りの補償を入れれば高いということだ。それも同じく自由選択のSBI・日新火災よりも高いのだから火災保険としては保険料は割高になっているともいえる。

結論としては、他社と比較して特色が薄く特にオススメする理由は見当たらない。むしろ破損汚損や保険料のことを考えれば、この保険を検討している人は他社の火災保険も検討した方がいい。もちろんスタートしたばかりのため今後の改善は見込めるが、それはそれで改善されれば契約すれば良いだけの話しだ。優待割引を酷使すれば保険料の高さを帳消しにできる可能性も無くはないが、それが可能なのは一部の人だけだろう。これなら保険料が安いセコムやAIG損保、自由度の高いSBI・日新、これらより少し高いが一通りの補償が揃って総合的には良い楽天損保あたりを検討した方が賢明だろう。