JA共済 むてきプラス/ 火災保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

JA共済 むてきプラス
オススメ度:
2
保険会社:
JA共済
名称:
むてきプラス(建物更正共済)
基本補償:
火災・風水災・水濡れ・死亡
サービス:
-
割引:
-
特徴:
火災や台風だけでなく地震にもケガにも備えられる

JA共済 むてきプラスは注意点さえ抑えれば安い保険料で災害に備えられる?

むてきプラスはJA(農協)の共済の1つで、むてきからバージョンアップしてむてきプラスになった。JAの共済は正組合員である農業従事者・農家向けだが、出資金(一口が1,000~10,000円)を支払えば准組合員として契約できる。以下、JA共済のむてきプラスの概要を記載し他社と比較する。

まず、この共済(保険)は建物プラン・特定建築物プラン・家財プラン・営業用什器備品プランに分かれている。特定建築物は一般的な一戸建てやマンションではなく、畜舎・堆肥者舎が補償の対象で、まさにJAらしいポイントだ。農家以外の人が検討するであろう建物プランは、他社の火災保険と同じく火災・風災・雪災・水災などが補償の対象で、プランを選択したり昨今の流行の補償を自由選択できる仕組みではない。

JA共済 むてきプラスの補償内容・付帯サービスなど

一般的な災害の補償以外で注目すべきは、死亡保険金(死亡共済金)と満期返戻金だろうか。死亡保険金は火災保険では昨今では減ってきたが、むてきプラスでは遺されている。具体的には火災などの災害で契約者・その家族などが死亡するかケガをすると死亡保険金か治療保険金が受け取れるというのものだ。治療保険金まで出るのは心強いが、10日以上の入院が必要なため受け取るためのハードルは高い。満期返戻金は無事故であれば受け取れるもので、その分だけ保険料が高いことが多いため昨今では他社では無いことが多い。ただ、この保険は後述するように保険料が決して高くはないため悪くないポイントといえる。

その一方でデメリットといえるのは軽微な損害は補償外となる点だろう。一般的な火災保険は実際の損害額から免責額を差し引いた額が受け取れるが、共済の場合には各損害によって損害割合が決まっている。風災・雪災は5万円以上、水災は5%以上、地震で5%以上の損害でないと補償の対象外となる。

さらに仮に数字をクリアできても、付保割合によっては受け取れる額が想定以上に少ないケースもあり得る。例えば建物の価額が3000万円に1500万円の共済金額を設定しており、火災で500万円の損害が発生したとしよう。一般的な火災保険は500万円にほぼ近い額になるが、共済の場合は500万円×{1500万円÷(3000万円×80%)}=312.5万円が受け取れるに留まる。残りは自己負担で、自腹を切って修理することになる。これを避けるには実損てん補特約が必要になるが、当然ながら特約を付加すれば掛け金(保険料)は上昇する。さらに付帯する地震共済は保険金額がそもそも最大750万円までと少なく、限度額も損害額の50%までとなっている。大規模な地震が起きて損害が甚大だった場合には心もとない補償といえるだろう。

次に下図で各社の火災保険を、火災・風災・水災・雪災・破損汚損・水漏れ・盗難などの補償内容が基本補償かオプションか、各種特約・災害の補償以外のサービス内容を比較した。保険料面では、各社のスタンダードプランで戸建・マンションの保険料を同一条件下で比較した。その際には保険期間10年で、戸建は木造H構造で評価額1,500万円、マンションはコンクリM構造で1,000万円と設定し家財の補償は無しとした。

名称 楽天損保
ホームアシスト
セコム損保
マイホーム
日新火災
住自在
三井住友海上
GKすまい
AIG損保
プロテクト
SBI損保
火災保険
全労災
住まいる
JA共済
むてきプラス
火災
風災 選択 選択
水災 選択 ワイドのみ 選択 選択 選択 選択
雪災 選択 選択
盗難 選択 選択 選択 選択 選択
水濡れ 選択 選択 選択 選択 選択
物体飛来 選択 選択 選択 選択 選択 特約
破損汚損 選択 特約 選択 選択 特約
特約 建替え費用
防犯費用
類焼
臨時費用
類焼
ドアロック
類焼
弁護士費用
事故費用
バルコニー
類焼
類焼
弁護士
日弁連
受託品
類焼
失火見舞い
盗難
ケガ死亡
類焼
ケガ死亡
満期割り戻し
実損てんぽ
サービス カギ水廻り
ガラス
エアコン
給湯器
セキュリティ
カギ
ガラス
カギ水廻り カギ水廻り カギ水廻り カギ水廻り
ガラス
電気ガス
風呂
バルコニー
水道管
-
保険料
戸建て
\120,000 \95,020 \129,670 \138,650 \102,920 \121,050 \92,490 \111,251
保険料
マンション
\27,200 \16,990 \32,890 \28,130 \21,270 \24,600 \41,140
(\14,150)
\50,807
火災保険・住宅総合保険の補償項目・特約・サービス・保険料の比較表(楽天損保・セコム損保・日新火災・三井住友海上・AIG損保・SBI損保・全労済・JA共済)

上図で1番右のJA共済 むてきプラスを他社と比較すると、選択の自由度はなく補償される項目については固定されることになる。特約ではないが、前述したように死亡・ケガの保険金、満期割戻しの返戻金がある点では今では貴重な保険ともいえる。その一方で、民間の火災保険ではスタンダードとなっている鍵・水周りのサポートなどは付帯していない。

保険料のシミュレーション比較では、他社と比較して掛け金は戸建だと他社よりも安い部類に入る。前述したような事情があるからとはいえ、実損てん補の特約を付加しても安いのだから、この点では評価できる。特約を外すことで掛け金は1~2万円は下げることもできる。その反面、マンションだと掛け金は他社よりも明らかに高い。そもそも農家向けだからマンション住まいの人を対象にしてしないということもあるかもしれない。

結論としては、保険料を削りたくて補償も家屋が相当のダメージを受けたときでOKという人のみに向いている保険といえそうだ。前述したように軽微な損害では補償はなく、受け取れる金額も少ない点を了承した上なら、実損てん補特約を外して更に掛け金を下げるという手もある。その一方でマンション住まいの人や、やはりベーシックな火災保険を希望する人は他社の火災保険を検討した方がいいだろう。