AIG損保 ホームプロテクト/ 火災保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

- オススメ度:
- 保険会社:
- AIG損保
- 名称:
- ホームプロテクト総合保険
- 基本補償:
- 火災・風災・雪災以外は自由選択
- サービス:
- カギ・水回りの補修
- 割引:
- Web申し込み割引
- 特徴:
- お住まいや家財を様々なリスクからお守りします
AIG損保 ホームプロテクトは補償と保険料から考えてベストな火災保険か?
ホームプロテクトはAIG損保が販売している火災保険だ。AIG損保は2018年にAIU損保と富士火災が合併して誕生した保険会社で、新規で日本に入ってきた保険会社というわけではない。以下、ホームプロテクトの概要を記載し他社と比較する。
まず、この保険はA~Fの6つのプランに分かれ、それぞれのプランによって補償内容が異なる。最もスリムなFプランだと火災・風災・雪災だけがカバーされ、それ以外のプランはFプランよりも何かしら補償が拡充されたプランとなっている。

また、6つのプランは水災を含むか否かで二分される。マンション等であれば水災を省いてもいいかもしれないが、戸建てあれば外すか否かは慎重に判断したいところだ。居住地ににもよるが昨今の異常気象による豪雨被害の広がりを考えると、河川から相当に離れていたり高台にあるとしても本当に大丈夫なのか要確認だ。また、物体飛来・水濡れと盗難が離れているプランがない点にも注意したい。
それ以外のオプションや特約などで特筆すべき点はないが、強いて挙げれば日弁連弁護士紹介サービスだろうか。このサービスでは弁護士費用等補償特約の対象となる事故が発生すると、AIG損保から日本弁護士連合会(日弁連)を通じて、各都道府県の弁護士を契約者に紹介してくれる。弁護士といえど玉石混交のため誰を選ぶか手間を省けるのは良い。ただ、個人賠償責任・類焼損害・弁護士費用特約の3つを付帯した人だけが利用できる点に注意が必要だ。
次に下図で各社の火災保険を、火災・風災・水災・雪災・破損汚損・水漏れ・盗難などの補償内容が基本補償かオプションか、各種特約・災害の補償以外のサービス内容を比較した。保険料面では、各社のスタンダードプランで戸建・マンションの保険料を同一条件下で比較した。その際には保険期間10年で、戸建は木造H構造で評価額1,500万円、マンションはコンクリM構造で1,000万円と設定し家財の補償は無しとした。
名称 | 楽天損保 ホームアシスト |
セコム損保 マイホーム |
日新火災 住自在 |
東京海上 アシスト |
三井住友海上 GKすまい |
AIG損保 プロテクト |
SBI損保 火災保険 |
損ジャ日本興亜 THEすまい |
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火災 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
風災 | ○ | ○ | 選択 | ○ | ○ | ○ | 選択 | ○ |
水災 | 選択 | ワイドのみ | 選択 | 選択 | 選択 | 選択 | 選択 | ○ |
雪災 | ○ | ○ | 選択 | ○ | ○ | ○ | 選択 | ○ |
盗難 | 選択 | ○ | 選択 | ○ | ○ | 選択 | 選択 | 選択 |
水濡れ | 選択 | 選択 | 選択 | ○ | ○ | 選択 | 選択 | 選択 |
物体飛来 | 選択 | 選択 | 選択 | ○ | 選択 | 選択 | 特約 | 選択 |
破損汚損 | 選択 | 特約 | 選択 | ワイドのみ | ○ | 選択 | 特約 | ベーシックのみ |
特約 | 建替え費用 防犯費用 類焼 |
臨時費用 類焼 ドアロック |
類焼 弁護士費用 |
臨時費用 類焼 |
事故費用 バルコニー 類焼 |
類焼 弁護士 日弁連 |
受託品 類焼 失火見舞い |
損害防止 類焼 事故防止 |
サービス | カギ水廻り ガラス エアコン 給湯器 |
セキュリティ カギ ガラス |
カギ水廻り | カギ水廻り | カギ水廻り | カギ水廻り | カギ水廻り ガラス 電気ガス |
カギ水廻り 税務法律 |
保険料 戸建て |
\120,000 | \95,020 | \129,670 | \180,710 | \138,650 | \102,920 | \121,050 | \153,120 |
保険料 マンション |
\27,200 | \16,990 | \32,890 | \26,440 | \28,130 | \21,270 | \24,600 | \30,280 |

上図で右から3番目のAIG損保 ホームプロテクトだが、前述したように6つのプランによって補償される項目は異なる。ただ、水災を軸に二分されるため、実質は3択からの選択ということになる。災害補償以外のサービスは「住まいのかけつけサービス」というカギ・水廻りの応急サービスがある。サービス内容は火災保険としてはベーシックなもので、取り立てて他社よりもサービス内容が秀でているということは無さそうだ。
保険料は他社と比較すると、戸建・マンション共に他社よりも安い部類に入る。最安値のセコムよりは高いが、セコムは水災が唯一入るプランがワイドだけで、そうすると保険料は1~2万円上昇する。セコムを除けば他社よりも1~2万円ほど保険料は安いため、保険料面ではAIG損保にメリットがありそうだ。
結論としては、補償・サービス面では目立つ点はないが、一通りの補償が揃って保険料が他社よりも安いため上々の保険といえそうだ。補償の選択にあたっては自由設計型よりも自由度は低いが、それでもプランが多いため選択に困ることは大手損保よりは無いだろう。同じような構成の楽天損保と共に、総合的な火災保険を探している人には最適な保険かもしれない。その一方で、徹底的に保険料の節約を目指すなら割引項目が多いセコム、選択の自由度の高いセゾン・SBI、補償に不安はあるが保険料が安い全労災・コープの火災共済も視野に入れても良いかもしれない。