アニコム損害保険 どうぶつ健保ふぁみりぃ/ ペット保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

- オススメ度:
- 保険会社:
- アニコム損害保険
- 名称:
- どうぶつ健保ふぁみりぃ
- 補償割合:
- 50% or 70%
- 保険金請求:
- 動物病院で"どうぶつ健康保険証"を提示(窓口精算)
- オリコン:
- 3位(72.5点) / 7社中
- 特徴:
- おかげさまでペット保険シェアNo.1!ペット保険ならアニコム損害保険
アニコム損保 どうぶつ健保ふぁみりぃの補償内容は他社より磐石か!?
アニコム損保は日本初のペット専門の損害保険会社で、ペット保険のシェアでは国内ナンバー1を誇る。また、同社の大株主にはソニー損保が名を連ねており、アニコムのペット保険をソニー損保が代理店として販売している。以下、概要を記載し他社のペット保険と比較する。

まず補償割合だが、診療費の補償を50%か70%かを選択できる。70%の方が支払われる保険金が大きくなる。アニコムの場合にはオンライン加入では50%でしか契約できず、補償割合を70%に引き上げる際にも、ペットの健康状態・過去の病歴などが審査されて引き上げの可否が判断される。契約者の意向だけで、安易に補償割合が引き上げられない点は覚えておきたい。
また、アニコムの最大のメリットの1つが健康保険証を動物病院で提示して、負担分の診療費を支払うだけで済む点だ。面倒な保険金請求の書類を記載が不要で便利だが、どうぶつ健保に未対応の病院では当然ながら窓口精算できないため、加入前に近隣の動物病院の対応を確認しておいた方が安心だ。さらに待機期間中ないしは、同日に2回以上の通院をすると2回目以降は窓口精算ができない。また、ペットショップで0歳のペットを購入した歳に加入できる「どうぶつ健保べいびぃ」の場合、診療費の補償割合が100%になるが窓口精算はできない。保険金請求は一時全額払い後に、診療明細書などの書類の提出が必要になる。
次に、下図ではペット保険を損保・少額短期保険を問わず比較した。補償内容は犬猫の対象年齢の上限・通院時の日額と限度日数・入院時の日額と限度日数・手術の日額と限度回数・年間の保険金の限度額を比較した。顧客満足度ではオリコンのペット保険総合ランキングで比較した(楽天などのランキングは契約数だけが基準で、保険金支払いなどを無視しているため参考外)
保険料では、代表例として現在最も飼育数が多いトイプードルで、0歳と5歳時の月額の保険料を比較した。さらに0歳時にペット保険に加入し、平均寿命である13歳の手前の12歳まで保険料を支払い続けた際の合計保険料を比較した。一時期の保険料が安くともペットの寿命までに支払うトータルの保険料が高額であれば、真に保険料が安いとはいえないためだ。また、ペット賠償責任特約は無しとした。
名称 | アニコム ふぁみりぃ |
アクサ ペット保険 |
アイペット うちの子 |
ペット メディカル PS保険 |
日本アニマル プリズム |
ペット ファミリー ナンバーわん |
もっと ぎゅっと |
ペッツベスト ペット医療 |
FPC フリーペット |
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上限年齢 | 7歳11月 | 14歳 | 12歳11月 | 9歳 | 12歳 | 7歳 | 9歳 | 16歳 | 10歳 |
補償割合 | 50% 70% | 50% 70% | 50% 70% | 50% 70% 100% |
100% | 50% 70% | 50% 70% | 80% | 50% |
通院日額 限度日数 |
\10,000 無制限 |
計50万円 - |
\12,000 22日 |
\10,000 20日 |
\5,000 60日 |
計50万円 - |
計60万円 - |
25万円 1回 |
\12,500 30日 |
入院日額 限度日数 |
\10,000 無制限 |
計50万円 - |
\12,000 22日 |
\20,000 20日 |
\10,000 30日 |
計50万円 - |
計60万円 - |
25万円 1回 |
\125,000 3回 |
1回上限 (手術) |
\100,000 | 計50万円 | \100,000 | \100,000 | 3~6万円 | 計50万円 | 計60万円 | 1回25万円 | \100,000 |
限度回数 (手術) |
年2回 | - | 年2回 | 年2回 | 年2回 | - | - | - | 年1回 |
年間限度額 | 無制限 | 50万円 | 72.8万円 | 100万円 | 81万円 | 50万円 | 60万円 | 50万円 | 85万円 |
オリコン | 3位 | 5位 | 7位 | 1位 | 4位 | 2位 | 7位 | 圏外 | 圏外 |
保険料0歳 | \2,370 | \2,020 | \2,270 | \1,500 | \2,640 | \2,150 | \2,430 | \1,870 | \1,413 |
保険料5歳 | \3,070 | \2,440 | \3,120 | \1,800 | \2,640 | \2,600 | \2,350 | \2,140 | \2,125 |
保険料合計 (0~12歳) |
\475,350 | \417,300 | \590,440 | \319,330 | \378,430 | \387,070 | \497,360 | \336,470 | \288,750 |

上図で1番左のアニコム損保だが、まず保険に加入できるペットの対象年齢の上限が低いことが目につく。他社のペット保険は9歳以上、14歳以上も存在するため明らかに上限が低い。7歳(人間で44歳前後)以降の中年になってから保険を検討し始めた人には、アニコムはハードルが高いといえる。その一方で、各種の補償額に関しては優秀な数字になっている。特に、通院入院で要した診療費が、日数の制限無く利用できるのが大きい。シェアナンバー1ということと相まって、この補償無制限という点で大病・大怪我になったとしても相当に安心感がある。
ただし、オリコンの評価は決して高くはない。もちろん契約数が多いため、他社より不満が集まっている可能性もあるが、それにしても満足度まではトップでは無い点は覚えておきたい。また、クチコミサイトでも言われているように保険料も安くはない。他社とは最大で月1,200円の差があり、年間計算だと1万円近い差額になる。0歳で加入して12歳まで保険料を払い続けると、他社とは最大約16万円の差額が発生する。とはいえ保険料は最高額ではない点に注目したい。アイペット損保よりは安く、他社との差額も概ね8万円以内に収まっている。12年で8万円差なら1年で約6千円の差額になるため、補償を重視するなら予算を鑑みても悪い選択肢ではないといえる。
結論としては、補償を重視するならオススメできそうだ。電話によるペットの健康相談を始め、迷子サポートの専用サイト、ペットと一緒に宿泊できるホテルの検索・優待割引サービスもあり非常に充実している。ただし、前述したように保険料は高めで満足度でもトップではない。さらにペットの上限年齢も厳しく、基本は低年齢の時に加入する必要がある。年齢次第ではPS保険・プリズムコールを検討する必要がある。また、保険料を重視する場合でもPS保険・FPC保険などを検討した方がいい。とはいえ、これらは少額短期保険であり保険金請求にも、領収書・診断書などの書類が必要になる。保険料と引き換えに、その点は了承するしかない。