ソフトバンクかんたん保険を比較・評価

ソフトバンクかんたん保険 自転車あんしん保険
オススメ度:
1
保険会社:
ソフトバンク(損保ジャパン)
名称:
自転車あんしん保険
補償内容:
主に自転車事故
補償期間:
1年間
個人賠償:
3億円
特徴:
自転車事故でも安心

ソフトバンクかんたん保険はソフトバンクと損保ジャパンが協力して、2015年8月から提供を開始したサービスです。ソフトバンクの携帯電話から「いつでも、どこでも、かんたんに加入できる」というコンセプトで、自転車事故に備える自転車あんしん保険はサービス開始時からあります。

それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社の自転車保険と比較していきます。

補償内容・特約

この保険には「しっかりプラン」と「ちょこっとプラン」があります。どちらのプランも補償内容は同じで、各保険金の額が異なるだけです。補償は死亡保障とケガの補償に大別され、死亡保障は自転車事故を含む交通事故で死亡すると保険金が受け取れます。しっかりプランだと800万円、ちょこっとプランだと350万円が受け取れます。

ソフトバンクかんたん保険 自転車保険の補償内容と各コースの保険金額(出典:ソフトバンク公式HP「自転車あんしん保険」)

ケガの補償は交通事故で入院すると入院保険金、手術を受けると手術保険金が受け取れます。しっかりプランだと入院1日あたり7000円の入院保険金が受け取れ、手術を受けると7万円(外来手術だと3.5万円)が受け取れます。ちょこっとプランだと入院1日あたり5000円の入院保険金が受け取れ、手術を受けると5万円(外来手術だと2.5万円)が受け取れます。

さらに自転車事故等で自分が加害者となり損害賠償を起こされた場合に、個人賠償責任保険金が受け取れます。補償の対象となるのは交通事故だけではなく日常生活中の事故(子供がホテルの備品を壊した等)も含まれます。しっかりプランだと賠償額は3億円まで補償され、ちょこっとプランだと1億円まで補償されます。事故後の示談交渉も損保ジャパンが代行してくれます。

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保険料を他社と比較

この保険の保険料は選択したプランと、補償される人の範囲によって異なります。しっかりプランの方がちょこっとプランより保険料が高く、補償される人の範囲が広い夫婦型・家族型の方が本人型よりも高いです。

ソフトバンクかんたん保険 自転車保険の保険料一覧表(出典:ソフトバンク公式HP「自転車あんしん保険」)

次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社の自転車保険と一覧表で比較しました。各社の最も安いコースをエコノミーコース、中間のコースをスタンダードコース、最も高いコースをプレミアムコースとして統一して保険料を記載しました。また、保険料が一時払いの保険は月額換算し、参考までに家族型のスタンダードコースの保険料も比較しました。

自転車保険の保険料の比較一覧表(au損保・JCA・PayPayほけん・コープ団体保険・ジャパン少額短期保険・セブンイレブン自転車保険・ソフトバンク自転車あんしん保険・ドコモサイクル保険・楽天損保・共栄火災・三井住友海上・損保ジャパン・東京海上・日新火災・あんしん少短・ZuttoRide少短)※各社の公式HPを元に当社が独自に作成

この保険の保険料は他社と比較すると、ちょこっとプランと家族型は平均値に近いため保険料は高くも安くもありません。しっかりプランはスタンダードプランとして比較すると、保険料は平均値よりも低いため安いといえます。とはいえ他社には200~300円台の保険もあるため特別に安いわけではありません。保険料以外でメリットがあるのか、続いてメリットを記述していきます。

メリット

この保険のメリットは、My Softbankから申込可能で保険料が携帯電話料金と合算される点が挙げられます。既にソフトバンクユーザーでMy SoftbankのIDとパスワードがあれば、個人情報の入力を省略して申込みが可能です。保険料も携帯電話の料金と合算されて請求されるため、新たにクレジットカード情報を入力する必要もありません。

ソフトバンクかんたん保険 自転車保険の申込みの流れ(出典:ソフトバンク公式HP「自転車あんしん保険」)

また、補償面では示談代行サービスがあるのもメリットです。示談交渉についてはソフトバンクではなく、引受保険会社の損保ジャパンが行います。他社には示談代行が無い保険(もしくは示談交渉に不安がある保険)があるため、大手の保険会社が示談交渉してくれるのは安心感があります。

ちなみにソフトバンクかんたん保険は自転車保険の他に毎日あんしん保険・子供のあんしん保険・スポーツレジャー保険・ゴルファー保険等があります。これらの保険もMy Softbankから契約でき、自転車保険と一括で管理ができます。他に気になる保険もある人には良いかもしれません。

デメリット・弱点・落とし穴

この保険のデメリットには、まずは保険料が最安値ではない点が挙げられます。前述したように他に保険料が安い保険が複数あり、最安値圏の保険とは最も安いプランで月額100円(年間1200円)以上の差があります。家族型なら年間1万円以上の差になるケースもあります。

さらにメリットで既述したMy Softbankで申込可能という点もデメリットになりかねません。My Softbankは契約者向けのサービスのため、他キャリアの人は基本的に利用できません。そのため基本的にソフトバンクユーザー以外の人は契約できず、通信キャリアをドコモやauに変えると保険も継続が困難となります。他のソフトバンクかんたん保険も同様のため通信キャリアを変更する際には注意が必要です。

ソフトバンクかんたん保険 商品ラインナップ(出典:ソフトバンクプレスリリース「ソフトバンクかんたん保険で自転車あんしん保険など新プランの保険を提供開始」2015年8月7日)

また、補償面では他社にはある通院保険金・弁護士費用・法律相談費用・自転車ロードサービス等が無いのも見逃せません。特にケガをした時の通院保険金と弁護士費用は他社の多くの自転車保険で付けられます。自転車ロードサービスはau損保の他、損保ジャパンでも類似のサービスがあります。

評判・苦情・口コミ

ソフトバンクかんたん保険の保険代理店であるソフトバンクは、2024年度の売上高は6兆円でした。主たる売上は通信料等で保険単体での数字は分からないため、契約数から評判は判断できません。

契約数については、保険市場や価格.comの人気ランキングでもランキング外のため確認できません。オリコンの自転車保険 総合ランキング2025でもドコモがランキング対象なのに、ソフトバンクは対象外です。ドコモほど加入件数が多くない可能性もあります。

2025年の自転車保険の顧客満足度ランキング(出典:オリコン公式HP「【2025年】自転車保険 オリコン顧客満足度ランキング|おすすめ・口コミ比較」)

また、この保険の引受保険会社は損保ジャパンですが、同社に寄せられた苦情数は37598件(2024年度累計)でした。苦情の中身は「保険金支払」が最多で保険金の遅れ等の苦情に多かったようです。次いで「契約の管理等」が多く、契約内容の変更手続き・解約手続き・保険料の支払方法等への苦情が多かったようです。

損保ジャパンの苦情数(出典:損保ジャパン 2024年度第4四半期 苦情の受付件数)

以上のデータから考えると、ソフトバンクかんたん保険の自転車保険の評判は不明です。売上や契約数が不透明で、さらに保険申込サイトでの人気ランキングや顧客満足度調査でも対象外だからです。

総合評価・おすすめか?

結論としては、ソフトバンクかんたん保険の自転車保険はイマイチな保険です。メリットもありますが、デメリットや注意点もあり保険料も安くはないからです。ソフトバンクユーザーなら検討の余地は一応ありそうですが、かんたんに加入できる以外のメリットがあるか再考した方が賢明です。

他社の保険も検討したい人は、保険料の安さでいえばZuttoRide少短、楽天損保、三井住友海上の自転車保険を検討した方が良いでしょう。自転車事故よりは自転車の盗難等が気がかりなら、SBI日本少短の自転車保険等が検討候補になります。