au損保 Bycle Best(バイクル ベスト)/ 自転車保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

au損保 自転車向け保険 「Bycle Best(バイクルベスト)
オススメ度:
2
保険会社:
au損害保険
名称:
Bycle Best(バイクルベスト)
補償範囲:
日常生活全般
賠償責任:
2億円~
示談交渉:
アリ
特徴:
部活、アウトドア、ご自宅などでのケガにも備えられる

au損保 バイクルベストは限られた人には検討の余地があるが・・・?

au損保「Bycle Best(バイクル・ベスト)」は、2015年12月に従来のバイクルから補償を拡大させた自転車保険として販売が開始された。2016年10月には70歳以上を対象にしたバイクルSも販売している。以下、バイクルベストの概要を記載し他社の自転車保険と比較する。

まず補償範囲だが、自転車事故や交通事故だけでなく日常生活で負ったケガ全般が補償の対象となる。そのため部活やスポーツ中のケガでも、死亡保険金は元より入院保険金・通院保険金が受け取れる。一方で、もともと個人賠償責任は日常生活全般で他社に損害を与えた場合に被害者に保険金が支払われるため、特にバイクルベストにしたからといって変化はしない。また、他社の自転車保険の幾つかは日常生活全般をカバーしているため、バイクルベストだけというわけではない。

au損保 自転車向け保険 「Bycle Best(バイクル・ベスト)の保険料・保険金・補償内容・サービスなど

バイクルと同様に選べるコースはブロンズ・シルバー・ゴールドの3つで、死亡保険金・入院保険金・個人賠償責任は共通で、シルバー・ゴールドで入院一時金と通院保険金が付帯し、ゴールド限定で法律相談・弁護士費用の補償も付帯する。また、自転車事故で保険金が2倍になる点や自転車ロードサービスもサービス内容は同じでパワーアップはしない。個人賠償責任はシルバー以上にすれば増額されるが、自転車事故の高額賠償は概ね1億円以下のためブロンズで十分だろう。

やはり焦点となるのは、交通事故だけでなく日常生活全般にまで広げる価値があるか否かだ。一般的にケガで長期入院となるのは高齢者だが、契約条件が74歳以下のため微妙だ。子供のスポーツ中のケガに備えるなら一考の余地があるが、それでもケガの危険性が高いスポーツをしている場合に限られるだろう。例えば、神奈川県教育委員会の過去5年統計では、野球がサッカーの3倍近い怪我数でトップとなっている。野球をやっているようなら検討してみてもいいかもしれない。

次に、下図で各社の自転車保険を、補償範囲・補償対象・個人賠償責任・死亡保険金・手術保険金・入院日額・通院日額で比較した。さらに事故時の話し合いを考慮して、示談代行サービス・弁護士費用の有無も比較した。保険料面では、各社が設けるプランの中で最もスタンダードなものを採用し、家族型ではなく一般的に保険料が安価な個人型の金額を、月払い・年払いの金額で比較した。

名称 au
バイクル
au
バイクルB
セブン
自転車
三井住友
サイクル
あいおい
タフ自転車
イオン
自転車
ジャパン
少額短期
ちゃりぽ
朝日火災
サイクル
楽天
超かんたん
補償範囲 交通事故 日常生活 交通事故 交通事故 交通事故 交通事故 交通事故 交通事故 交通事故
補償対象 本人/家族
/親族
本人/家族
/親族
本人/夫婦
/ 家族
本人/夫婦
/家族
本人/夫婦
/家族
本人
一部家族
本人/家族 本人/家族 本人/夫婦
/家族
個人賠償 2億~ 2億~ 3億 3億 1億 1,000万 1,000万~ 1億 1億
死亡
保険金
250万~ 250万~ 290万 290万~ 150万~ - 300万~ 100万~ 100万
入院日額 4,000円~
(8,000円~)
4,000円~
(8,000円~)
4,000円 4,000円~ 3,000円~ 4,000円 6,000円 1,000円~ 1,500円
通院日額 0円~ 0円~ - 0円~ 3,000円~ - 0円~ - 0円~
手術 2万~
(4万~)
2万~
(4万~)
2万~ 2万~ - - 0円~ - 7,500円~
示談 -
弁護士 ○※ ○※ - - - - - -
保険料
(月額)
600円
(360円)
1,360円
(720円)
350円 602円
(332円)
670円 295円 293円
(240円)
251円 170円
保険料
(年額)
6,560円
(3,920円)
14,890円
(7,950円)
4,160円 7,230円
(3,990円)
7,640円 3,550円 3,520円
(2,900円)
3,020円 1,960円
自転車保険の比較表(auバイクル・セブン・三井住友・あいおい・イオン・ちゃりぽ・朝日火災・楽天)

上図で左から2番目のバイクルベストは、通院日額と手術給付金が付帯でき、自転車事故に限っては保険金が2倍になる点で補償は手厚い。また、弁護士費用補償があれば示談がまとまらず訴訟となった場合の安心感もある。ただ、弁護士費用補償が利用できるのはゴールドコースだけで、付帯しようとすると保険料が一段と上昇して高額になるため注意が必要だ。

保険料はシルバーコースで月額1,360円(年額14,890円)で、ブロンズコースなら月額720円(年額7,950円)となる。ブロンズコースでも他社の2倍近い保険料のため、明らかに保険料は自転車保険としては高い。日常生活までカバーされる分の差額と考えるしかないが。。。

結論としては、70代前半か、自転車通学をしていて野球部に所属している子供を持つなら検討の余地はある。前者の70代前半の人は、74歳までの限定だが怪我をカバーできる。ふと転んだだけで骨折してしまう可能性が高まる年齢だけに検討の余地があるだろう。後者は子供の自転車事故をカバーしつつ、野球でボールが当たって骨折した場合などに備えられる。とはいえ、子供の医療費は無料か大幅割引にする自治体もあるだけに、それを確認してからでも保険加入は遅くはない。一方で、それ以外の人にはメリットが薄いためオススメはし難い。