あいおいニッセイ ゴルファー保険を比較・評価

あいおいニッセイ同和 ゴルファー保険
オススメ度:
1
保険会社:
あいおいニッセイ同和損保
名称:
ゴルファー保険
補償内容:
ゴルフ中の事故・トラブル
補償期間:
1年間
保険料:
月640円~
特徴:
ゴルフのプレー中のリスクに備える保険

あいおいニッセイ同和損保は、ゴルフのプレー中の事故や損害を補償するゴルファー保険を販売しています。過去10年を遡っても基本的な補償内容は変わっていませんが、選べるプランや保険料は改定されています。

それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と比較していきます。

補償内容・特約

この保険にはP1・P2・P3の3つのプランがあり、保険料が最も安いP3プランにはゴルフ用品に関する補償がありません。P3プランはゴルフのプレー中に自分が死亡・後遺障害となった場合に保険金が受け取れる他、ケガをして入院・手術・通院して治療しても保険金が受け取れます。

あいおいニッセイ同和損保のゴルファー保険のプラン別の補償内容(出典:あいおいニッセイ同和損保 ゴルファー保険(個人契約用)パンフレット 令和7年10月以降保険始期用)

さらにゴルフのプレー中に他人をケガさせた場合にも、ゴルファー賠償責任補償特約により補償されます。ゴルフ中に打ったボールが他人に当たってケガをさせた場合等に、その治療費となる損害賠償の額が補償されます。ホールインワン・アルバトロス費用補償特約も付いており、ホールインワン・アルバトロス達成時のゴルフ場への記念植樹等の費用が補償されます。

P2プランだと各保険金の上限額が増額される他、プレー中のゴルフ用品に関する補償が追加されます。クラブが木に当たって折れたり、ゴルフバッグが盗難に遭った場合にも損害額が補償されます。P1プランにするとP2プランの各保険金が増額されますが、ホールインワン・アルバトロス費用の保険金額は30万円で据え置きとなります。

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保険料を他社と比較

この保険の保険料は選択したプラン・支払方法で異なります。保険料が最も安いP3プランの保険料は、1年間で月640円で年間で合計7680円です。一時払い(一括払い)にすると7120円のため約1か月分は得になります。P2プランの保険料は月900円(一時払いで10120円)、P3プランは月1170円(一時払いで13430円)となっています。

次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と一覧表で比較しました。各社の最も安いコースをエコノミーコース、中間のコースをスタンダードコース、最も高いコースをプレミアムコースに統一して保険料を記載しました。

ゴルフ保険(ゴルファー保険)の保険料の比較一覧表(あいおいニッセイ同和損保・損保ジャパン・東京海上日動・au損保・三井住友海上・セゾンカード・ドコモワンタイム保険・コープ団体保険・大同火災・楽天損保・共栄火災・ソフトバンクかんたん保険)※各社の公式HPを元に当社が独自に作成

この保険の保険料を他社と比較すると、どのプランも他社よりも高めで平均値よりも高いです。エコノミープランでいうと東京海上・楽天損保等はゴルフ用品の補償が付いているのに、あいおいニッセイよりも保険料が安くなっています。保険料以外にメリットがあるのか続けて記述していきます。

メリット

この保険のメリットは、まずは補償が一通り揃っている点が挙げられます。ゴルフ中の自分のケガだけではなく他人のケガも補償され、さらにホールインワン・アルバトロスを達成した時の諸経費も補償されます。プランによってはゴルフ用品(クラブ等)を破損した場合や、ゴルフバッグごと盗難に遭った場合でも補償されます。ゴルフ用品の補償については国内だけでなく海外も補償対象となるため、海外でプレーする場合でも安心です。

前述したように保険料は東京海上・楽天損保等よりも高いのですが、東京海上の最も安いプランのホールインワン・アルバトロスの補償は10万円で、あいおいニッセイの30万円よりも低いです。楽天損保にしてもホールインワン・アルバトロスの補償は同様に10万円で、通院保険金が付いていません。あいおいニッセイは一通り揃ったゴルフ保険を選びたい人には向いています。

その一方で補償重複の可能性がある補償は外せる(省ける)点もメリットでしょう。補償が重複する可能性があるのはゴルファー賠償責任補償特約・ゴルフ用品補償特約・ホールインワン・アルバトロス費用補償特約です。これらの補償が他の保険(火災保険・自動車保険など)と重複するなら、保険料が無駄になるためプランをカスタマイズして外せます。

あいおいニッセイ同和損保のゴルファー保険のプラン別の補償内容(出典:あいおいニッセイ同和損保 ゴルファー保険(個人契約用)パンフレット 令和7年10月以降保険始期用)

ちなみにゴルファー保険に加入すると、あいおいニッセイ同和損保のペット保険「ワンにゃんdeきゅん」の保険料は5%割引されるというメリットもあります。ペットを飼っている人、ペットが高齢になってきた人はゴルフ保険と同時に検討しても良いかもしれません。

デメリット・弱点・落とし穴

この保険のデメリットには、まずは保険料が割高である点が挙げられます。特にP3プランは、ゴルファー責任保険金の上限が3000万円です。他社では1億円程度にしている保険が多く、金額で見劣りします。2013年の判例ではゴルフ中に他人の左目に打球が当たった事例で、損害賠償額が4400万円となっており3000万円では物足りなさがあります。また、東京海上・楽天損保等と異なりP2・P3プランのみゴルフ用品の補償が付いています。

あいおいニッセイ同和損保のゴルファー保険のプラン別の補償内容(出典:あいおいニッセイ同和損保 ゴルファー保険(個人契約用)パンフレット 令和7年10月以降保険始期用)

また、保険期間が1年である点もデメリットでしょう。au損保・ドコモのワンタイム保険等では1日単位で加入できます。ゴルフをするのが年2~3回のライトユーザーなら、1日単位で加入した方が保険料を抑えられます。また、よくゴルフをする人でも、取引先とのコンペといった重要な場面だけ加入したいなら1日単位の方が安く済みます。

この保険の申し込みには営業店か代理店に問い合わせる必要がある点もデメリットです。他社の多くのゴルフ保険はインターネットで加入手続きが完結するため、プレー直前や自動車で移動中でもスマホで保険に加入できます。この保険もゴルフ場が提携しているケースではプレー直前に加入できますが、提携していなければ加入できません。

ちなみに他社にはゴルフ保険に加入すると保険料に応じてポイントが貯まる保険があります。ドコモのワンタイム保険ならdポイント、楽天損保なら楽天ポイントが貯まります。これからも継続的にゴルフ保険を利用するなら、この保険よりも保険料が安くポイントが貯まる保険の方が得といえます。

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評判・苦情・口コミ

あいおいニッセイ同和損保の2024年度の決算資料によると、正味収入保険料(保険会社でいう売上高)は前年度の1.36兆円から1.43兆円になり4%増と好調でした。その中でゴルフ保険を含む傷害保険の正味収入保険料は604億円でした。前年度の607億円から微減しており契約数から考えると評判は良くはありません。

さらに、契約数でいうと価格.comの「ゴルフ保険の人気ランキング2025」では、あいおいニッセイのゴルファー保険はランキング外でした。この保険は営業店・代理店での契約が主のため当然の結果ともいえますが、人気があるとはいえない結果ではあります。

価格.comのゴルフ保険の人気ランキング2025(出典:価格.com公式HP「ゴルフ保険(ゴルファー保険)比較-人気ランキング」)

また、日本損害保険協会の苦情数のデータでは、あいおいニッセイ同和損保全体に寄せられた苦情数は25872件(2024年度累計)でした。苦情の中身は「保険金支払」が最多で保険金の支払い遅れの苦情が多かったようです。次いで「保険の契約・募集等」の苦情が多く、契約時の説明不足等への苦情が多かったようです。

以上のデータから考えると、あいおいニッセイ同和損保のゴルフ保険の評判は良くはなさそうです。主に契約数での判断となりますが、少なくとも他社よりも人気が高いゴルフ保険とはいえないでしょう。

総合評価・おすすめか?

結論としては、あいおいニッセイのゴルファー保険はイマイチな保険です。保険料面では他社に劣り、そのわりに特徴的な補償があるわけでもないからです。デメリットや注意点もあり、良いところを見つける方が難しい保険とさえいえるでしょう。

他社の保険も検討したい人は、バランスの良さなら東京海上や三井住友海上の保険が候補になります。また、今後も継続的に利用する人なら、ポイントが貯まるドコモのワンタイム保険・楽天損保あたりも検討しても良いかもしれません。