ネットde保険@ごるふを比較・評価
- オススメ度:
- 保険会社:
- 三井住友海上
- 名称:
- ネットde保険@ごるふ
- 補償内容:
- ゴルフ中の事故・トラブル
- 補償期間:
- 1年間
- 保険料:
- 月318円~
- 特徴:
- 4つのリスクからお守ります
三井住友海上は2012年11月からネット完結型のゴルフ保険「ネットde保険@ごるふ」を販売しています。販売開始から10年以上が経過しているため、その間にプランごとに補償内容は変更・調整されています。また、2025年10月の改定により保険料が引き上げられました。
それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と比較していきます。
補償内容・特約
この保険にはABCの3つのプランがあり、プランによって補償内容・保険金額が異なります。Aプランはゴルフのプレー中に自分が死亡・後遺障害となれば保険金が受け取れ、ケガをして入院・通院・手術すれば保険金が受け取れます。隣のホールから飛んで来たボールが当たったり、クラブハウスの風呂で転倒した場合等が該当します。あくまでゴルフ場・ゴルフのプレー中のケガが対象のため、ゴルフ場からの帰り道でケガをした場合等は対象外となります。
さらにゴルフのプレー中に他人をケガさせた場合には、相手への損害賠償額に応じて個人賠償責任保険金が受け取れます。ゴルフ場でボールが他人に当たってケガをさせた場合に加えて、自宅の庭で練習中に隣家の窓ガラスを割ってしまった場合にも補償されます。
ゴルフ用品の破損や盗難も補償されます。ゴルフ場でクラブが木に当たって折れた場合や、ゴルフバッグが盗難された場合に損害額が補償されます。ゴルフ場でもコースではなく、練習場でゴルフバッグやクラブが盗難された場合にも補償されます。
Bプランだと上述の各保険金が上乗せされる他、ホールインワン等を達成時の諸費用が補償されます。ホールインワン・アルバトロスを達成時には一緒にラウンドした人に記念のタオルを贈呈したり、ゴルフ場に記念の植樹をする等の慣例があります。これらの諸経費が30万円まで補償されますが、セルフプレーで同伴者以外に目撃者がいなかった場合は補償の対象外となります。
CプランはBプランと補償内容は同じですが、ゴルフ用品の補償とホールインワン等の補償の保険金の額が増額されます。それ以外の個人賠償責任補償・死亡保険金・入院保険金・通院保険金の額は据え置きとなります。
保険料を他社と比較
この保険の保険料は選択したコースによって異なります。冒頭でも既述した通り、2025年10月の改定により保険料が高くなりました。どのコースも概ね1000~2000円ほど高くなってしまいました。最も安いAコースの保険料は年間2620円から年間3820円となりました。
次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と一覧表で比較しました。各社の最も安いコースをエコノミーコース、中間のコースをスタンダードコース、最も高いコースをプレミアムコースに統一して保険料を記載しました。
この保険の保険料を月額換算して他社と比較すると、エコノミープランは平均値を下回り最安値圏です。ドコモよりは保険料が高いのですが、ドコモは1日単位での契約となるため度外視できます。その他の保険との差は数円~数十円のため差は無いに等しいでしょう。
その一方でスタンダード・プレミアムプランは他社と比較すると、平均値よりも上で他社よりも高めです。特にプレミアムプランは平均値の約900円に対して1323円で、東京海上と共に突出した高さになっています。エコノミープラン以外は保険料面で優位性はありませんが、保険料以外にメリットがあるのか続けて記述していきます。
メリット
この保険のメリットは、まずはインターネットで加入手続きが完結する点が挙げられます。この保険の他に大手の損保でネットで申し込めるのは東京海上だけで、あいおいニッセイ同和損保・損保ジャパンは書面で申し込む必要があります。逆に書面での申し込みが良い人もいるかもしれませんが、この保険なら書面でも申し込みが可能となっています。
ネットで申し込みが可能な他に、三井住友海上が提供するスマートフォンアプリ「スマ保」で契約内容の確認・変更も可能です。さらに事故連絡や事故対応状況もアプリを通じて可能となっています。また、アプリをインストールするのが面倒な人のために、LINEからも契約者専用ページにログインできます。
補償面ではAプランは保険料が安いわりに各保険金の額が大きめなのがメリットでしょう。他社では最も安いプランは個人賠償責任補償を3000万円にしたり、入院保険金が2~3000円、通院保険金は500円といった保険もあります。この保険のAプランなら個人賠償は1億円・入院保険金4000円・通院保険金2000円と手厚いです。ゴルフ用品の補償も10万円ではなく20万円と他社の2倍になっています。
ちなみに三井住友海上の保険では家族Eye(親族連絡先制度)が利用できます。保険契約に関する緊急連絡先が親族から1名だけ設定できる制度で、その人に自分に何かあった時に保険に関する連絡がいきます。子供が遠方に住んでいる場合などに活用できます。
デメリット・弱点・落とし穴
この保険のデメリットには、まずはエコノミープランにホールインワン等の補償が無い点が挙げられます。この保険と同じくらい保険料が安い保険でも、他の補償の保険金額は減額させつつもホールインワン等の補償が付いています。入院保険金・通院保険金が手厚めでも肝心のゴルフに関連する補償が無いのはデメリットでしょう。
また、保険期間が1年である点もデメリットです。それも保険料は基本的に一時払い(一括払い)のため、他社のように保険料を月払いにして中途解約するという手は使えません。さらにau損保・ドコモのワンタイム保険等では1日単位で加入できます。ゴルフをするのが年2~3回のライトユーザーなら、1日単位で加入した方が保険料を節約できます。
また、インターネットで申し込めるのはメリットではありますが、他社にもネット申し込みできる保険が複数あります。前述したau損保・ドコモ以外にソフトバンクかんたん保険・楽天損保でもネットで加入が完結します。ドコモ・楽天損保ならポイントも貯まるため、継続して利用する予定ならポイントも無視できないでしょう。
ちなみに東京海上・損保ジャパン等はゴルフ中の熱中症も補償の対象ですが、三井住友海上のゴルフ保険は熱中症が補償の対象外です。三井住友海上のGKケガの保険なら熱中症危険補償特約が自動セットされていますが、ゴルフ保険では熱中症特約を付けられません。そのためゴルフ中に熱中症で倒れて、死亡・入院・通院しても保険金は受け取れません。
評判・苦情・口コミ
三井住友海上の2024年度の決算資料によると、正味収入保険料(保険会社でいう売上高)は前年度の4.2兆円から4.6兆円になり10%増と堅調でした。その中でゴルフ保険を含む傷害保険の正味収入保険料は2798億円でした。前年度の2597億円から増加しており契約数から考えると評判は悪くありません。
契約数でいうと価格.comの「ゴルフ保険の人気ランキング2025」では、ネットde保険@ごるふは4社中で2位に入っていました。4社中で2位ではありますが、東京海上よりも人気は上のため東京海上と迷っている人は1つの指針になりそうです。
さらに保険比較サイトのLifyのゴルフ保険人気ランキング2025でも、ネットde保険@ごるふは3位に入っていました。上位の顔ぶれは価格.comと少し変わり、au損保(1位)・楽天損保(2位)に次ぐ3位でした。どちらのランキングでも上位に顔を出しているため、人気が高めなのは間違いないでしょう。
また、日本損害保険協会の苦情数のデータでは、三井住友海上全体に寄せられた苦情数は14561件(2024年度累計)でした。苦情の中身は「保険金」が最多で保険金の遅れ・支払いの有無等の苦情が多かったようです。次いで「契約の管理・保全」が多く、住所変更や解約手続きといった手続きへの苦情が多かったようです。とはいえ他社の保険会社よりは苦情数が少なめなのは好感が持てます。
以上のデータから考えると、ネットde保険@ごるふの評判は悪くなさそうです。主に契約数・申し込み数での判断となりますが、他社より高めの人気が確認できるため、ゴルフ保険としての評判は悪くはないでしょう。
総合評価・おすすめか?
結論としては、ネットde保険@ごるふは微妙な保険です。Aコースの保険料は安いのですが、保険料が一時払いである点や補償内容に欠点がある点を冠鑑みると微妙なところです。他のコースは保険料が高く、よほど手厚い補償が欲しい人以外は検討の余地はないでしょう。
他社の保険も検討したい人は、バランスの良さなら東京海上の保険が候補になります。また、今後も継続的に利用する人なら、ポイントが貯まるドコモのワンタイム保険・楽天損保あたりも検討しても良いかもしれません。