ドコモのワンタイムゴルフ保険を比較・評価

ドコモのワンタイムゴルフ保険
オススメ度:
2
保険会社:
ドコモ(東京海上)
名称:
ドコモのワンタイムゴルフ保険
補償内容:
ゴルフ中の事故・トラブル
補償期間:
1日単位
保険料:
日100円~
特徴:
安心してプレーに専念するために

ドコモは2025年5月から「ドコモのワンタイムゴルフ保険」を販売しています。それまでに販売していたゴルファー保険を大幅にリニューアルした保険で、申し込み方法・保険料・補償内容が大幅に見直されました。かつてはドコモユーザーだけが加入できましたが、現在は他キャリアの人も加入できます。

また、保険の引受会社は東京海上であり、実際の補償や顧客対応等は同社が担っています。それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と比較していきます。

補償内容・特約

この保険には3つのプラン(おてがる・おすすめ・しっかり)があります。おてがるプランはゴルフのプレー中に他人にケガをさせて損害賠償が発生した場合に、個人賠償責任補償によって最高1億円まで補償されます。ゴルフ中に他人ではなく自分が死亡・後遺障害となれば、死亡保険金として5万円が受け取れます。ケガで2日以上の入院しても入院一時金として1万円が受け取れます。

ドコモのワンタイムゴルフ保険のプラン別の補償内容(出典:ドコモプレスリリース「d ポイントがたまる・つかえる「ドコモのワンタイムゴルフ保険」の提供を開始」2025年5月29日)

おすすめプランにすると死亡保険金が280万円に増額され、入院一時金も2万円に増額されます。さらにゴルフ用品が破損したり盗難された場合に10万円まで保険金が受け取れます。プレー中のケガについては、入院せずとも骨折すれば2万円の保険金も受け取れます。

しっかりプランにすると、死亡保険金が300万円、入院一時金と骨折一時金が5万円、ゴルフ用品の補償が20万円に増額されます。さらにホールインワン・アルバトロスを達成した時に、ゴルフ場に植樹する等の諸経費として20万円まで保険金が受け取れます。

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保険料を他社と比較

この保険の保険料は選択したプランによって異なります。おてがるプランの保険料は1日あたり100円、おすすめプランは1日あたり300円、しっかりプランは1日あたり560円となっています。後述するように保険料には最大2%のdポイントが付くため、ポイントを加味すれば見かけより保険料は安くなります。

次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と一覧表で比較しました。各社の最も安いコースをエコノミーコース、中間のコースをスタンダードコース、最も高いコースをプレミアムコースに統一して保険料を記載しました。

ゴルフ保険(ゴルファー保険)の保険料の比較一覧表(あいおいニッセイ同和損保・損保ジャパン・東京海上日動・au損保・三井住友海上・セゾンカード・ドコモワンタイム保険・コープ団体保険・大同火災・楽天損保・共栄火災・ソフトバンクかんたん保険)※各社の公式HPを元に当社が独自に作成

この保険の保険料を他社と比較すると、どのプランも圧倒的に安いです。特におてがるプランの保険料は他社を大きく引き離して最安値となっています。また、おすすめプランをスタンダードプランではなく、エコノミープランとして比較しても他社よりも安いです。しっかりプランも同様に安く、どのプランでも保険料面では大きな優位性があります。保険料だけで加入する十分な理由になりそうですが、保険料以外にメリットがあるのか続けて記述していきます。

メリット

この保険のメリットは、まずは1日単位で加入できる点が挙げられます。他社の多くのゴルフ保険は1年契約ですが、年2~3回だけゴルフをプレーする人は保険料の大半が無駄になります。この保険なら1日単位で加入できるため保険料を節約できます。同じく1日単位で加入できるau損保より保険料が格段に安いのも良いです。

さらに保険料にdポイントが付くのもメリットです。クレジットカード払いにすると保険料に1%分のdポイントが貯まり、dカードなら1%分が加算され計2%分のdポイントが貯まります。電話料金合算払い・d払い残高にしても1.5%分のdポイントが貯まります。その逆にdポイントで保険料を支払うことも可能で、おてがるプランの100円なら既に貯まったdポイントで支払える人は多いでしょう。

また、保険の加入方法が非常に簡単なのもメリットです。他社でもau等ではIDの入力で個人情報の入力の一部が省けますが、ドコモなら一段と簡単に加入できます。d払いのアプリを起動して3ステップで申し込めるため、最短1分で申し込めます。

ドコモのワンタイムゴルフ保険の加入手続き(出典:ドコモプレスリリース「d ポイントがたまる・つかえる「ドコモのワンタイムゴルフ保険」の提供を開始」2025年5月29日)

ちなみに昨今の事情を鑑みて死亡保険金・入院一時金は熱中症も対象となりました。ゴルフは屋外でプレーするため熱中症で緊急搬送される可能性があります。従来の傷害保険は熱中症は補償の対象外で、同じくネットで加入できるau損保・三井住友海上のゴルフ保険は熱中症は補償の対象外です。意外と見逃せないメリットといえます。

デメリット・弱点・落とし穴

この保険のデメリットには、まずは補償が薄い点が挙げられます。特におてがるプランは個人賠償責任補償は1億円ですが、死亡・後遺障害保険金は僅か5万円で他社の数百万円とは桁が違います。入院一時金の1万円は1回限りのため、他社の入院日数に応じて入院保険金が受け取れる保険よりも長期入院への備えは薄いです。入院一時金については、どのプランでも免責日数1日があり、入院日数が2日以上でないと受け取れないのもデメリットです。

ドコモのワンタイムゴルフ保険のプラン別の補償内容(出典:ドコモプレスリリース「d ポイントがたまる・つかえる「ドコモのワンタイムゴルフ保険」の提供を開始」2025年5月29日)

さらに、おすすめプランにしてもホールインワンの補償や通院保険金がありません。通院保険金の代わりに骨折一時金があるともいえますが、骨折以外の脱臼等での通院も補償されないため、やはり通院保険金の方が利便性が高いです。同じ保険料が300円台の保険でいえば、セゾンのゴルフ保険ならホールインワンの補償と通院保険金が付いています。

また、1日単位で加入できるのはメリットですが、年2~3回ではなく毎月や毎週末にゴルフをプレーするような人にとってはメリットではありません。ゴルフの度に加入する手間があり、保険料面でも月単位か年単位で加入した方が得になります。

ちなみにdポイントが200円で1ポイントである点にも注意が必要です。おてがるプランの保険料は100円のため、おてがるプランではdポイントが貯まりません。おすすめプランなら保険料は300円のためポイントが貯まりますが、それなら他社の300円台の保険の方が補償が手厚いです。

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評判・苦情・口コミ

ドコモのワンタイムゴルフ保険を提供しているドコモの2024年度の売上高は約6兆円でした。その中で保険を含む金融・決済サービスの取扱高は年々増加していますが、通信料と別に保険単体での数字は分かりません。

さらに契約数でいうと、価格.comや保険比較サイトLifyのゴルフ保険の人気ランキング2025では、ドコモのワンタイムゴルフ保険はランキング外でした。販売開始の2025年5月から間もないためか、ドコモで直接申し込むためランキング外なのかもしません。一応、引受保険会社である東京海上のゴルファー保険が入っていますが、補償内容・保険料が異なるため参考にはならないでしょう。

価格.comのゴルフ保険の人気ランキング2025(出典:価格.com公式HP「ゴルフ保険(ゴルファー保険)比較-人気ランキング」)

とはいえ、この保険で補償や保険金を担うのは東京海上のため、東京海上の評判も一応は確認しておく必要があります。日本損害保険協会の苦情数のデータでは、東京海上全体に寄せられた苦情数は35845件(2024年度累計)でした。他の大手と比べて苦情数は多くも少なくも無い印象です。

苦情の中身は「保険金」が最多で、保険金の遅れ・支払いの有無等の苦情が多かったようです。「契約の管理・保全」も多めで住所変更・解約手続きへの苦情も多いようですが、この保険はドコモのHPやアプリで手続きするため、変更手続きについては過度な心配は不要でしょう。

以上のデータから考えると、ドコモのワンタイムゴルフ保険の評判は不明です。リニューアルから間もないため、今後の契約数・申し込み数が明らかになるまで待つしかないでしょう。

総合評価・おすすめか?

結論としては、ドコモのワンタイムゴルフ保険は微妙な保険です。保険料を重視する人には間違いなくオススメできる保険ですが、それでも補償内容が薄い点は押さえておくべきです。また、加入手続きが簡単なためゴルフをプレーする直前に加入する人にも良い保険かもしれません。

他社の保険も検討したい人は、バランスの良さなら東京海上・三井住友海上の保険が候補になります。また、今後も継続的に利用する人なら、ドコモと同様にポイントが貯まる楽天損保あたりも検討しても良いかもしれません。