楽天損保 ゴルフアシストを比較・評価

楽天損保 ゴルフアシスト
オススメ度:
2
保険会社:
楽天損保
名称:
ゴルフの保険「ゴルフアシスト」
補償内容:
ゴルフ中の事故・トラブル
補償期間:
1年
保険料:
月321円~
特徴:
ベストスコアは安心から生まれる

ゴルフ保険「ゴルフアシスト」は楽天損保が募集・販売している保険です。楽天損保が買収する前の朝日火災の頃から販売している保険ですが、楽天損保になってから補償内容はリニューアルされています。以前にはあった3年契約なら保険料10%割引といった特典も無くなりました。

それでは以下で補償内容・保険料・メリット・デメリット・評判等を解説し、他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と比較していきます。

補償内容・特約

この保険には3つのタイプ(ゴールド・プラチナ・ダイヤモンド)があります。ゴールドタイプはゴルフのプレー中に死亡・後遺障害となったり、ケガをして入院すると入院日数に応じて保険金、手術をすると入院日額の10倍の手術保険金が受け取れます。さらにゴルフ中に他人をケガさせた場合の損害賠償額が1億円まで補償され、ホールインワン・アルバトロスを達成時の諸費用は10万円まで補償されます。ゴルフ用品の損壊・破損時も20万円まで補償されます。

楽天損保のゴルフアシストのタイプ別の補償内容(出典:楽天損保公式HP「ご契約タイプ」)

プラチナタイプにすると、ホールインワン等の補償・死亡保険金・入院日額が増額されます。さらにケガで通院した時にも1000円の通院保険金が通院日数に応じて受け取れます。ダイヤモンドタイプにすると、個人賠償責任補償以外の保険金額が増額されます。ゴールドからプラチナに格上げしても保険金が増額されなかったゴルフ用品の保険金額も30万円に増額されます。

また、年間契約に関する特約が自動セットされており、契約後には解約の申し出をしない限り79歳まで自動継続されます。ただ、契約できるのは18~69歳までのため、70代でも保険に加入し続けるには69歳までに保険に加入しておく必要があります。

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保険料を他社と比較

この保険の保険料は選択したタイプによって異なります。保険料が最も安いゴールドタイプの保険料は、1年間で3850円のため月額換算すると321円となります。プラチナタイプの保険料は年間5260円(月額換算で438円)、ダイヤモンドタイプは年間7570円(月額換算で631円)となっています。

次に保険料は他社より安いのか高いのか、下図で他社のゴルフ保険(ゴルファー保険)と一覧表で比較しました。各社の最も安いコースをエコノミーコース、中間のコースをスタンダードコース、最も高いコースをプレミアムコースに統一して保険料を記載しました。

ゴルフ保険(ゴルファー保険)の保険料の比較一覧表(あいおいニッセイ同和損保・損保ジャパン・東京海上日動・au損保・三井住友海上・セゾンカード・ドコモワンタイム保険・コープ団体保険・大同火災・楽天損保・共栄火災・ソフトバンクかんたん保険)※各社の公式HPを元に当社が独自に作成

この保険の保険料を他社と比較すると、どのプランも平均値を下回るため他社よりも安いです。ドコモの保険は1日単位の保険のため除外すれば、楽天損保の保険料は最安値圏ともいえます。保険料だけでも十分に検討に値する保険ですが、保険料以外にメリットがあるのか続けて記述していきます。

メリット

この保険のメリットは、まずは保険料を支払うと楽天ポイントが貯まる点が挙げられます。楽天カード以外でも1%の楽天ポイントが貯まり、楽天カードなら保険料に1~3%の楽天ポイントが付きます。前述したように保険料は最安値圏にありますが、楽天ポイントを加味すれば一段と保険料は安いといえます。

楽天損保のゴルフアシストの楽天ポイント(出典:楽天損保公式HP「ゴルフアシスト」)

その逆に楽天ポイントで保険料を支払うことも可能です。楽天ポイントは1ポイントを保険料1円に使え、期間限定ポイントも保険料の支払いに使えます。ゴールドプランの年間保険料は3850円のため、楽天で年間38.5万円の買い物をするなら毎年の保険料はポイントで支払えます。楽天ポイントは楽天カードの種別やキャンペーンで大量に貯められるため、実際は38万円以下の買い物でも保険料分のポイントは貯められます。

また、保険料だけではなく楽天IDが既にあることで、保険の申し込み時に氏名・住所といった個人情報の入力を省けます。他社の保険は初めての加入なら個人情報を全て入力する必要があり、初回加入時には相応の手間があります。楽天損保なら初回加入から入力を省いてスピーディーに加入できます。

補償面では全てのタイプの個人賠償責任補償の上限額が1億円となっているのもメリットでしょう。他社では安いプランでは個人賠償責任補償を3000~5000万円にしていることがあり、高額な賠償事例では金額的に不足感があるケースがあります。

さらにゴルフ用品の補償もゴールドタイプでも20万円あり、他社の10万円よりも金額が大きくなっています。公式HPでは割愛されていますが、熱中症危険補償特約もあるのも見逃せません。東京海上・損保ジャパン等も同じく熱中症を補償していますが、au損保や三井住友海上等はゴルフで熱中症になっても保険金は受け取れません。

楽天損保のゴルフアシストの補償内容の詳細(出典:楽天損保ゴルフアシスト ご契約のしおり2019年3月版)

ちなみに地味に69歳までに加入すれば79歳まで自動継続できるのもメリットかもしれません。他社の保険の中には加入・継続できるのは69歳まで、継続できても74歳までという保険があります。高齢になるほどケガをする可能性が高まりますが、楽天損保なら高齢になっても安心してゴルフを続けられます。

デメリット・弱点・落とし穴

この保険のデメリットには、まずは保険料は年払いのみである点が挙げられます。保険に加入したら1年間は契約する必要があり、保険料は1年分を一時払い(一括払い)する必要があります。他社の保険でも月払いが可能なら中途解約するという手もあり、ドコモ・au損保なら1日単位で契約できます。プレー頻度によっては年間契約はデメリットになります。

また、補償面ではゴールドタイプには通院保険金が無いのもデメリットです。他社には保険料が安いプランでも通院保険金が付いているケースの方が多いです。プラチナプランにすれば通院保険金は1000円付きますが、他社では中間プランなら2000~3000円にしていることがあり補償の薄さが分かります。熱中症が補償の対象となっていても、そもそもの保険金額が低いためメリットを活かし切れない感もあります。

楽天損保のゴルフアシストのタイプ別の補償内容(出典:楽天損保公式HP「ご契約タイプ」)

さらにゴルフ用品の損害は1万円の自己負担額(免責金額)があるのも見逃せません。1万円の自己負担額により1万円以内の損害で保険金は受け取れず、10万円の損害でも自己負担額を勘案すれば保険金は実質9万円になります。他社ではau損保にも自己負担額はありますが、金額は3000円で1万円よりも少額です。そもそも他社には自己負担額が無い保険の方が多いです。

ちなみに楽天カードで保険料を支払うことで楽天ポイントが貯まりますが、ゴールドカード以上になると保険料で貯めるポイントは3%で据え置きとなります。楽天カードでも保険料の2.5%分のポイントでも十分といえます。他社でいえばセゾンカードはプラチナカード(アメックス)にすると、カード保有者にはゴルフ保険が自動付帯します。カードを持つだけでにゴルフ保険が付くため、カードを保有して加入の手間等を省くという手もあります。

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評判・苦情・口コミ

楽天損害保険の2024年度の決算資料によると、正味収入保険料(保険会社でいう売上高)は前年度の231億円から263億円になり14%増と好調でした。その中でゴルフ保険を含む傷害保険も37.1億円と前年から1.7%増と微増していました。傷害保険には他の保険も含むため鵜呑みにはできませんが、契約数からすると評判は悪くありません。

ゴルフ保険単体の契約数でいうと、価格.comの「ゴルフ保険の人気ランキング2025」では、楽天損保のゴルフアシストは4社中でトップでした。4社中ではありますが、三井住友海上や東京海上よりも人気があるのは間違いありません。保険比較サイトのLifyのゴルフ保険の人気ランキング2025ではau損保に次ぐ2位ですが、一定の人気があるのは確認できます。

価格.comのゴルフ保険の人気ランキング2025(出典:価格.com公式HP「ゴルフ保険(ゴルファー保険)比較-人気ランキング」)

また、日本損害保険協会の苦情数のデータでは、楽天損保全体に寄せられた苦情数は2259件(2024年度累計)でした。苦情の中身は「契約の管理」が最多で、各種手続きの遅れ・誤りが等が懸念されます。次いで多いのが「契約の募集」で、加入時の説明不足や情報・条件の誤りが懸念されます。

変更手続きにしても加入時の手続きにしても、主に楽天損保の公式HP・マイページで行います。それらの使い勝手が悪いか、視認性が良くない可能性が考えられます。その一方で他社で最多となることが多い保険金支払の苦情は、楽天損保では他の苦情よりも少ないです。保険金についてはスムーズに受け取れる可能性があります。全体の数も他社よりも多いわけではありません。

楽天損保への2024年度の苦情数(出典:楽天損保ディスクロージャー誌「楽天損保の現状2025」)

以上のデータから考えると、楽天損保のゴルフ保険の評判は悪くなさそうです。主に契約数(申込数)・苦情数での判断となりますが、人気は高く苦情面でも過度な心配は無いため評判は悪くはないでしょう。

総合評価・おすすめか?

結論としては、楽天損保のゴルフアシストは微妙な保険です。保険料は安めでメリットもありますが、それと同じくらいのデメリット・注意点もあります。両者を自分で天秤にかけて判断する必要がありますが、楽天ポイントを貯めているなら、やはりメリットの方が大きいかもしれません。

他社の保険も検討したい人は、バランスの良さなら東京海上・三井住友海上の保険が候補になります。また、今後も継続的に利用する人なら、ポイントが貯まるドコモのワンタイム保険あたりも検討しても良いかもしれません。