JA共済 建物更生共済 むてき/ 火災保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー
- オススメ度:
- 保険会社:
- JA共済
- 名称:
- 建物更生共済 むてき
- 基本補償:
- 火災・風水災・盗難・破損
- サービス:
- 地震共済がセット
- 割引:
- -
- 特徴:
- ひとつの共済で火災や台風だけでなく、地震・ケガにも、備えられる
JA共済 建物更生共済 むてきは満期返戻金も考えれば悪くない!?
※JA共済の火災共済むてきはむてきプラスにリニューアルされました
JA共済「建物更生共済 むてき」は、JA(農協)の各種共済(民間でいう保険)の1つだ。正組合員は農業従事者・農家が条件だが、出資金(一口が1,000~10,000円)を支払えば准組合員としてJA共済の建物更正共済(火災保険+地震保険)を誰でも利用できる。以下、建物更生共済の概要を記載し他社と比較する。
まずJA共済の建物更生共済は建物と家財の補償が分かれており、また保険会社の火災保険とは異なり建物の居住者が火災・風水災でケガ・死亡した場合の補償、地震共済(保険)も含まれている。非常に補償内容は広いメリットがある。ただし、地震共済は大地震が起きた際の政府によるセーフティネットがない点では一抹の不安もある(詳細は地震保険 共済編を参照)さらに満期返戻金(積立)も自動でセットになっており、30年コースで満期で合計200万円が返ってくる。補償内容が広めで保険料を削減するのは難しいが、内容自体は優秀といえる。
逆に、大手の保険会社が付帯しているサービスで付帯していないものもある。例えば、住宅で水道管などの水回りにトラブルがあった場合や、カギを紛失した場合のカギ開けの応急作業などがあるサービスは存在しない。。
次に、下図で各社の火災保険を、補償内容では火災・風水災・破損・個人賠償が基本補償か否か、カギ/水回りのトラブル対応等のサポートサービスが選択できるかを比較した。さらに保険料面では、建物に2,000万円・家財に1,000万円を設定した場合のT構造(コンクリート造り)・H構造(木造)の1年の保険料を比較した。
その際にはスタンダードプランを採用し、風水災・盗難・水濡れは補償内として特約は全て割愛した。※便宜上、東京海上・アメリカンホームの建物への設定額は各々1,500万・1,000万円となっているため注意してもらいたい。
名称 | 東京海上 トータルA |
損保ジャパン ほ~む |
アメホ 安心プラン |
セコム マイホーム |
セゾン えらべる保険 |
コープ 火災共済 |
JA共済 むてき |
全労済 火災共済 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
火災 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
風水災 | ○ | ○ | ○ | △ | 選択 | △ | ○ | △ |
盗難 | ○ | ○ | ○ | ○ | 選択 | ○ | ○ | 選択 |
水濡れ | ○ | ○ | ○ | ○ | 選択 | ○ | ○ | ○ |
破損 | 別プラン | 別プラン | ○ | ○ | 選択 | プラン次第 | - | - |
個人賠償 | 特約 | 特約 | ○ | 特約 | 特約 | - | 別共済 | 特約 |
カギ 水回り |
○ 一部自己負担 |
○ 一部自己負担 |
- | - | - | - | - | - |
その他 | 災害常備品 サービス |
評価済保険 (再調達額) |
ストーカー | 豊富な割引 | 高い自由度 | ケガ・地震 風呂空焚き |
広い補償 ケガ・地震 |
ケガ・地震 風呂空焚き |
T構造 | \28,780 | \28,570 | \20,160 | \22,790 | \26,000 | \34,500 | \34,893 | \20,720 |
H構造 | \54,990 | \56,350 | \42,480 | \44,840 | \57,900 | \60,000 | \39,936 | \33,320 |
上図で右から2番目のJA共済 火災共済(むてき)だが、前述した通り補償する範囲は広めになっている。上図では割愛したが、居住者のケガ・死亡でも保険金が基本補償で出るのが他社にないポイントだ。さらに他の保険会社では地震保険は別保険(保険料も画一)とされているが、共済ではJA共済と全労済では地震補償がセットになっている点もポイントだ。その一方で、個人賠償は他社と同様に特約(別共済)で、カギ・水回りの応急処置サービスが存在していない。
平均モデルを使った保険料のシミュレーション比較では保険料は他社より高めだ。しかし、T構造(コンクリ)ではなくH構造(木造)での保険料が他社ほどに上昇しない。もしかすると、住居が木造であればJA共済の方が他社よりも1万円近く保険料削減になる可能性がある。また、前述した300万円の返戻金を考えれば必ずしも保険料は決して割高ともいえない。
結論としては、地震保険をセットにした火災保険を希望しているなら一考する価値が十分にある。保険会社の地震保険は1年掛け捨てだが、共済であれば火災保険とセットという形で満期返戻金が手に入る。見かけの保険料が高額でも満期返戻金で戻ってくれば良いという人にはオススメだ。重ねてになるが木造住宅の人も検討の余地ありだ。その一方で保険料の節約を目指すなら、セゾン自動車火災で補償内容を自分で取捨選択して保険料を削減するか、豊富な割引があるセコムあたりを検討したいところだ。