アメリカンホーム これからだ 長期補償傷害保険/ 葬式保険・葬儀保険の保険料・補償内容・保険金を評価 レビュー

アメリカンホーム これからだ 長期補償傷害保険
オススメ度:
3
保険会社:
アメリカンホームダイレクト
名称:
これからだ 長期補償傷害保険
加入年齢:
50~80歳
更新年齢:
90歳まで
死亡保険金:
11~59万円
特徴:
健康状態に関わらず申し込める月2800円から備える葬祭費用とケガの保険

アメリカンホーム これからだは仕組みは若干複雑だがケガの補償がポイント!

※アメリカンホーム保険は新規の保険の募集を停止しています
アメリカンホームは外資系の損保会社で自動車保険火災保険こども総合保険などの他に、この葬式・葬儀保険「これからだ 長期補償傷害保険」を販売している。同社の保険には「人生よろこんで」という別の同型の保険も販売されている。以下、同社の葬式・葬儀保険の概要を記載し、他社の葬式保険・葬儀保険と補償内容・保険料等で比較する。

アメリカンホームダイレクト これからだ 長期補償傷害保険の保険料・保険金・補償内容・サービスなど

まず押さえておきたいのが、この保険は長期補償傷害保険という名称の損害保険である点だ。死亡すれば保険金が受け取れるのは他社の保険と同様ではあるが、死因がケガか病気かで保険金の受け取り方(受け取る額)は異なる。例えば保険を契約してから5年後以降に死亡した場合には、死因がケガでも病気でも満額の死亡保険金を受け取れる。しかし、2年後に死亡した場合、ケガが原因なら満額の保険金の60%分が受け取れるが、病気が原因だと支払った保険料が戻ってくるに過ぎない。すなわち貯金と同様の扱いになってしまい、2年後の死亡だと約7万円程度を受け取るに留まる。また、入院・治療の実費が補償されるとはいえ、あくまでケガが対象で病気(ガンや脳卒中など)は、補償に含まれない点に注意したい。

そして補償内容だが、他社の葬式・葬儀保険と同様に死亡保険金が付帯するが、他社とは異なりケガを負った場合の治療費用の補償の他、第三者にケガを負わせた場合の個人賠償責任補償、事故現場に掛けつけるための救援者費用なども付帯している。また、他社にはない満期返戻金(5万円だが)がある点は評価できる。

下図では各社の葬式保険・葬儀保険・葬祭保険を、加入(契約)が可能な年齢・更新可能な上限の年齢・死亡保険金・保障の開始日・医師の診査が必要か否かで比較した。さらに特にメリットがある項目があれば、併せて記載した。保険料面では、葬儀費用の平均である200万円を保険金とするプランを用いた場合で比較したが、200万円に満たない場合は最高額のプランを用いた。その上で男性で60歳・70歳・80歳の場合の年払いの保険料で比較した。

名称 アメホ
これからだ
アメホ
人生
SBI
安心世代
メモリード
ライフ
NP
葬祭費用
エスシー
エンディング
フローラル
共済
ベル
少額短期
イオン
葬祭保険
加入年齢 50~80歳 50~80歳 20~79歳 20~80歳 15~79歳 50~74歳 40~75歳 15~80歳 55~79歳
更新年齢 90歳 90歳 90歳 99歳 99歳 92歳 99歳 99歳 89歳
死亡
保険金
11~59万 30~100万 100~300万 10~300万 30~90万 30~200万 30~300万 50~300万 20~100万
保障開始 口座振替時 口座振替時 翌月1日 告知日 翌月1日 振込日 口座振替日 翌月
医師診査 - - - - - - - -
その他 個人賠償
満期返戻金
ケガの補償
満期返戻金 聖路加 - クラブオフ 生前予約 - - ひったくり
白内障
保険料
(60歳)
33,600円 46,884円 41,180円 35,340円 20,100円 42,240円 48,510円 48,000円 24,560円
保険料
(70歳)
33,600円 63,204円 84,480円 77,820円 35,100円 96,840円 90,090円 72,000円 39,220円
保険料
(80歳)
33,600円 137,736円 209,900円 184,920円 - 175,560円 173,250円 120,000円 64,460円※
葬式・葬儀保険の比較表(アメリカンホーム これからだ・アメホ 人生・SBI安心世代・メリードライフ・NP葬祭費用・エスシーエンディング・フローラル共済・ベル少額短期・イオン 葬祭保険)

上図で1番左の「アメホ これからだ」だが、男性70歳で月額2,800円のプランを設定した場合で他社と比較している。まず、加入年齢は80歳までで他社と同等か若干広い程度だが、更新年齢は他社より低い90歳になっている。日本の平均寿命は男性が80歳、女性が86歳という点を踏まえると女性には物足りない数字といえるだろう。また、死亡保険金は他社よりは明らかに低い額で、60歳なら最大59万を受け取れるが、70歳なら最大37万、75歳なら最大22万と保険金が漸減していく。60歳で加入して65~70歳で死亡するなら死亡保険金は十分な額を得られるが、死期は自分で調整できないため非常に難しい。

保険料は一見すると安い部類に入るが、そもそも受け取れる保険金が少額であり、さらに保険金は加入年齢によって大きく減額されるため、内容から考えて割安というわけではない。満期返戻金はあるが少額であり、むしろ死亡する時期によっては保険料が割高になる可能性もある。

結論としては、保険料が一定という点で魅力がある保険ではあるが、仕組みが若干複雑で死期によっては受け取る保険金は大きく変動するためオススメしにくい保険だ。ただ、他社の保険が死亡保険金だけという一方で、この保険はケガの治療費・入院費も補償される。高齢になるほどに階段などで転倒した程度のケガでも大きなケガに発展する可能性を考えれば、葬儀・葬祭費用は少額でもケガまで補償される「これからだ」を選択するメリットはある。自動車を運転しなくなるなら自転車事故に備えて個人賠償責任も価値があり、救援者費用も登山などに行くなら価値は無くはない。葬儀・葬祭費用よりは総合力を取るなら、一考する価値がある保険といえそうだ。