日本興亜損害保険 カーBOX/ 自動車保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

日本興亜損害保険
オススメ度:
-
保険会社:
日本興亜損害保険
名称:
カーBOX(個人専用自動車保険)
免許割引:
ゴールド免許で割引
走行距離:
割引なし
オリコン:
10位以下 / 18社中
特徴:
お客様のニーズにあわせて最適なカタチで

日本興亜損害保険 カーBOXは地味に優秀な自動車保険だった!?

※損保ジャパンと日本興亜は合併して損保ジャパン日本興亜となりました。
日本興亜損害保険は、NKSJグループ(日本興亜・損保ジャパン)の一員で、主に代理店経由で自動車保険を含む損害保険を販売している。ダイレクト販売(通販型)の自動車保険は同グループの「そんぽ24」に委ねている。ちなみに、現在は日本興亜・損保ジャパンの2社で別々の保険を販売しているが、2014年9月1日をもって2社は合併し「損害保険ジャパン日本興亜」となることが決定している。それに際して、各保険の統廃合や名称・内容の変更がある可能性が高い。以下、同社の自動車保険の概要を記載し他社の自動車保険と比較する。

日本興亜損害保険 カーBOX(個人専用自動車保険)の保険料割引・ロードサービス等

まず保険料だが、他社と同様に年齢・車種・地域等に加え、ゴールド免許かブルー免許かで保険料が算出される。ただし、年間走行距離に応じて保険料が割引されることはない。走行距離が短いなら他社の方が保険料が割安になる可能性が高い。また、割引項目には免許の色以外に、新車割引・エコカー割引といった定番の割引以外に、長期優良割引という1年間無事故で3%割引になる割引がある。同様の割引を設けている保険会社にはバラつきがあるため、一定の評価はできる。

また、ロードサービスが無料付帯しており無料レッカー移動や故障時の応急サービスなどが付帯している。ただ、ガス欠時の給油は高速道路で保険期間中1回に限定されており、それ以外の場所でガス欠となった場合には不安が残る。その一方で、他社にない特典サービスとして「旅もおまかせ得するサービス」があり、提携する旅館・ホテルなどのリゾート施設で優待割引が受けられる。

次に、下図で通販型の自動車保険・代理店型の自動車保険を国内・外資を問わず比較した。補償内容では対人賠償・対物賠償・人身傷害が基本補償か選択(特約)か、ロードサービスでバッテリー上がりと無料のレッカー移動の距離を比較した。顧客満足度ではオリコンの自動車保険総合ランキング、国際的な調査機関のJDパワーの事故対応満足度を比較した(価格コムや楽天はオリコンと大差が無いため割愛)また、各社に寄せられている年間の苦情数も参考比較した。

保険料面ではゴールド免許・走行距離割引の有無に加え、30・40・50歳の代表的な保険料をシミュレーション比較した。その際の条件は、国土交通省の自動車輸送統計調査を元に年間平均走行距離を約9,000キロ、日本自動車販売協会連合会の新車販売販売台数ランキングで長らく1,2位にいるトヨタのプリウス(ZVW30)新車を採用し、東京在住のゴールド免許とし保険料を節約するため車両保険搭乗者保険は無しとした。

名称 ソニー損保
Type S
アクサ
ダイレクト
三井
ダイレクト
チューリッヒ
スーパー保険
イーデザイン
損保
セゾン
おとなの
自動車保険
東京海上
トータルA
日本興亜
カーBOX
共栄火災
KAPくるまる
対人賠償
対物賠償 選択
人身傷害 選択 選択 選択 選択 選択
バッテリー
上がり

無制限

期間中1回

90日制限

期間中1回
○ ※
無制限
レッカー
距離

50km

35km

30km

100km

30km
○ ※
300km

100km

100km

15万円
ゴールド
免許
-
走行距離 - - - -
オリコン 3位 8位 2位 4位 1位 6位 9位 10位以下 10位
JDパワー 9位 16位 10位 14位 2位 12位 7位 5位 対象外
苦情数 23,280件 5,720件 4,617件 7,045件 4,398件 773件 59,081件 31,529件 6,830件
30歳 \44,810 \34,890 \49,170 \31,330 \37,440 \43,840 \59,100 \44,880 \55,750
40歳 \45,350 \33,760 \46,050 \32,010 \38,480 \35,280 \57,030 \43,190 \54,740
50歳 \46,010 \35,500 \47,250 \32,010 \38,480 \32,920 \59,270 \43,320 \54,820
自動車保険の比較表(ソニー損保・アクサ・三井ダイレクト・チューリッヒ・イーデザイン損保・セゾンおとなの自動車保険・東京海上・日本興亜・共栄火災)

上図で右から2番目の「日本興亜損害保険 カーBOX」だが、ロードサービスは前述した給油サービスには限定的な面もあるが、無料のレッカー移動の距離は100kmと他社よりも長い点では評価できそうだ。次に各社アンケート調査の評価だが、オリコンの総合満足度では総合10位以下とランキングは低いが、JDパワーの事故対応満足度の調査では5位と高評価だ。通販型損保会社の多くが10位前後で事故対応は低評価なため、さすがにサービス面で一日の長がある代理店系の自動車保険といえそうだ。

また、平均モデルでの年間保険料のシミュレーションでは、他社の代理店系の自動車保険よりは安価で、ネット系の自動車保険でも一部の保険会社と同額程度に留まっている。走行距離に応じての割引が設定ないため、走行距離によってはネット系の自動車保険の方が安価になる可能性があるが、とりあえず見積をとる価値はありそうだ。

結論としては、個々人の状況にもよるが保険料は想定より安くなる可能性があり、事故対応でも一定の期待が持てる点からオススメできそうだ。ただ、ロードサービスなどでは内容に不満も残るため、その点は他のロードサービスを利用したり過度な期待をしないといった心構えは必要になりそうだ。また、事故対応満足の調査で上位とはいえ、実際の事故対応には担当者の能力・力量に大きく左右されるため、運による要素もある点は注意したい。