損保ジャパン日本興亜 個人用自動車保険 THEクルマの保険/ 自動車保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

損保ジャパン日本興亜
オススメ度:
3
保険会社:
損害保険ジャパン日本興亜
名称:
個人用自動車保険 THEクルマの保険
免許割引:
ゴールド免許で7~10%割引
走行距離:
割引なし
オリコン:
10位以下 / 18社中
特徴:
先進のサービス・万全の事故対応・充実の補償

損ジャ日本興亜 THEクルマの保険は新しいサービスも多く悪くない保険!?

損保ジャパン日本興亜は、損保ジャパンと日本興亜が2014年9月1日に合併して誕生した。同じSOMPOグループ内にはセゾン自動車火災(おとなの自動車保険)や通販型自動車保険のそんぽ24がある。以下では損保ジャパン日本興亜の自動車保険「THEクルマの保険」の概要を記載し他社と比較する。

まず保険料だが、年齢・車種・地域・免許証の色などによって算出されるが、東京海上と同様に走行距離によって保険料が割引されない。一般的には保険料は不利だが、逆に走行距離が長い人は有利になる。特に他社が無制限にする15,000キロ以上は年間で走る人はネット系の自動車保険よりも安くなる。

損保ジャパン日本興亜のTHEクルマの保険の保険料割引・ロードサービス等

さらに保険料はカーナビアプリ「ポータブル・スマイリングロード」で最大20%割引になる。このアプリで安全運転の運転診断をして評価が高ければ、そのランクによって割引がされる。実際に5日以上かつ10時間以上の運転が必要で、即座に割引されるか否かは分からないが挑戦する価値はある。ただ、それを加味しても他社のネット系の自動車保険よりは保険料は高い(後述の図を参照)。

また、安全運転サポートアプリ「セーフティサイト」というものもある。こちらはスマホのカメラを使って車間距離を測ってアラートを出す。急発進・急ブレーキにに加え衝撃を感知して衝撃前後の10秒間を録画する。こちらも無料アプリだが、連絡先に損保ジャパン日本興亜があるため事故からスムーズに対応してもらえる。

補償・ロードサービスは一般的なサービスは付帯しているが、その中でも新しいのはドライブレコーダーを利用した安全運転支援サービス「ドライビング」だ。月額850円だが、リアルタイムで走行データを送信したり衝撃を感知すれば自動通報してくれる。昨今の交通事故・交通トラブルを考えれば心強い存在といえる。

下図では各社の自動車保険を、対人賠償・対物賠償・人身傷害・バッテリー上がり・レッカー移動の距離等の補償内容と保険料で比較した。顧客満足度ではオリコンの自動車保険総合ランキング、国際的な調査機関のJDパワーの事故対応満足度、参考までに苦情数で比較した。保険料は21~60歳でプリウスで、自動車輸送統計調査を元に年間平均走行距離を9,000キロでシミュレーション比較した。21歳のみブルー免許で他はゴールド免許とし、保険料を節約するため車両保険・搭乗者保険は無しとした。

名称 ソニー損保
Type S
アクサ
ダイレクト
三井
ダイレクト
チューリッヒ
ネット専用
イーデザイン
損保
セゾン
おとなの
自動車保険
SBI損保 東京海上
トータルA
損ジャ
日本興亜
対人賠償
対物賠償 減額可 減額可 減額可 減額可
人身傷害 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外
バッテリー
上がり

期間中1回

期間中1回

期間中1回

期間中1回

期間中1回
レッカー
距離

50km

35km

50km

100km

60km
○ ※
300km

50km

100km

180km
ゴールド
免許割引
走行距離 - -
オリコン 1位 6位 7位 2位 4位 3位 12位 8位 11位
JDパワー 3位 8位 9位 1位 5位 6位 11位 2位 4位
苦情数 5,497件 2,258件 735件 1,486件 2,264件 976件 3,160件 11,781件 19,014件
21歳 \76,820 \65,710 \55,900 \65,500 \74,840 \73,130 \54,250 \81,450 \74,500
30歳 \36,460 \26,790 \28,760 \17,600 \31,910 \40,220 \24,070 \47,730 \43,190
40歳 \36,330 \26,070 \25,840 \19,960 \32,380 \31,400 \24,340 \43,690 \37,420
50歳 \36,380 \27,880 \25,120 \19,900 \34,240 \29,000 \23,730 \44,660 \37,690
60歳 \37,380 \29,750 \28,290 \20,650 \34,240 \31,110 \26,650 \48,010 \41,460
自動車保険の比較表(ソニー損保・アクサ・三井ダイレクト・チューリッヒ・イーデザイン損保・セゾンおとなの自動車保険・SBI損保・東京海上・損保ジャパン日本興亜)

上図で一番右の損保ジャパン日本興亜だが、ロードサービスの無料レッカーの移動距離は180kmと大きく、セゾンの「おとなの自動車保険」に匹敵する。オリコンの総合満足度では11位と低いが、JDパワーの事故対応満足度の調査では4位と上々の順位にある。合併前の事故対応の順位は損保ジャパンは11位と低く、日本興亜は5位と正反対の結果だったが、合併によって事故対応についてはプラスに働いたようだ。

また、平均モデルでの年間保険料のシミュレーションでは、やはり多くのダイレクト型の自動車保険より高額だ。ただ、東京海上よりは安くソニー損保に近い額になっている。ソニー損保が走行距離の縛りがある点を考慮すれば、走行距離が9000キロより長ければソニー損保より安くなる。さらに前述の安全運転アプリで高評価なら、ドラレコを付帯してもソニー損保より安くなる。

結論としては、先進的なサービス・事故対応・保険料からして悪くない保険といえる。自動車保険に総合的なバランスを求めるなら、多少の保険料には目をつむり検討すべきだろう。一方で保険料を徹底的に削りたい人や、何より事故対応の良さを求めるなら他社の保険を優先すべきだ。その意味では中途半端ともいえるが、サービス面を考えれば良い保険といえるのではないだろうか。