チューリッヒ ネット専用自動車保険+自転車向け特約/ 保険料・補償内容・評判を評価

チューリッヒ保険
オススメ度:
3
保険会社:
チューリッヒ保険
名称:
ネット専用自動車保険+自転車向け特約
個人賠償:
3000万円~
示談交渉:
あり
満足度:
4位(75.38点) / 19社中
特徴:
ネット販売限定の新しい自動車保険

チューリッヒのネット専用自動車保険は激安で自転車事故もカバー!

チューリッヒ保険には通常の自動車保険であるスーパー自動車保険と、ネット専用自動車保険がある。ネット専用自動車保険はスーパー自動車保険よりも一段と保険料が安くなるため、一括見積もりサイトでは同社の保険料はネット専用の金額が提示されることが多い。今回はネット専用自動車保険にある自転車向け特約の補償内容を公式HP等を元に解説する。メリット・デメリットを明らかにした後、他社と保険料・評判等を比較する。

スーパー自動車保険とネット専用自動車保険の違いは、ネット専用はインターネットからのみ申込可能という以外にもある。契約年齢は18歳以上からではなく21歳以上、保険料はクレジットカードによる一括払いで、契約は自動継続という違いがある。その他に代車特約や車内身の回り品特約などを付加できない。

チューリッヒ保険 ネット専用自動車保険とスーパー自動車保険の違い(申し込み方法・特約・年齢・支払方法など)

ただ、自転車事故に備える点に焦点を当てると、付帯できないで困る特約は「傷害特約」ぐらいだ。傷害特約は自動車以外との事故でケガをすれば保険金が受け取れる特約だ。人身傷害では自動車と無関係、例えば自転車で歩行者を避けるために電柱にぶつかってケガをしても保険金は受け取れない。そういった場合でも傷害特約なら保険金が受け取れる。しかし、自分のケガの治療費は自分で出す気だったり、自転車事故による数千万円の損害賠償への備えだけ欲しいなら特約が無くても支障は無い。

その数千万円の賠償に備えるのが「個人賠償責任補償特約」で、限度額は3000万円~1億円まで選べる。自転車事故では最高で約9500万円の賠償となった判例があるため、限度額は1億円にするのが妥当だ。示談交渉もチューリッヒが代行してくれる。「弁護士特約」はもらい事故等で過失割合0%の時に保険会社は示談交渉できないため、その代わりに弁護士が交渉する費用を補償する特約だ。ただ、チューリッヒだと自動車事故限定のため、自転車同士の事故等では弁護士に頼むにしても実費となる。

次に下図では各社の自動車保険に自転車事故向けの特約を付帯した場合の、補償内容・保険金額・入院一時金・入院日額・個人賠償補償の上限額等を比較した。評判が良いか悪いかは約4000人を調査対象にしたオリコンの自動車保険満足度調査、事故対応については国際的な調査機関のJDパワーの事故対応満足度を参考にした。保険料はブルー免許の21歳からゴールド免許の30歳・40歳・50歳・60歳まで、年間走行距離9000キロ以下(国交省の自動車輸送統計調査の平均値)・日常レジャー使用・新規6等級・東京在住・ホンダのNBOXというシミュレーションで比較した。

名称 ソニー損保 アクサ
ダイレクト
三井
ダイレクト
チューリッヒ
ネット専用
イーデザイン
損保
セゾン
おとなの
自動車保険
SBI損保 東京海上 共栄火災
特約 個人賠償
おりても
アクサ安心 自転車賠償
ファミリー傷害
個人賠償 入院諸費用
個人賠償
個人賠償
自転車傷害
自転車補償 サイクル 個人賠償
自転車補償
死亡保険金 500万 500万~
※搭乗者
3,000万~
※人身傷害
3000万~
※人身傷害
3,000万~
※人身傷害
500万 1,000万 300万 300万
入院一時金 - - - - - 10万 5万 1~100万 3~72万
入院日額 5,000円※ 6,000円 5,000円 ケガ次第 ケガ次第 5,000円 - - -
手術給付金 5~20万 ケガ次第 ケガ次第 ケガ次第 ケガ次第 - - - -
個人賠償 3億 3000万 無制限 3000万~ 1億円 無制限 1億 1億 2億
弁護士 日常事故
含む
日常事故
含む
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
日常事故
含む
オリコン 1位 6位 13位 4位 8位 5位 14位 3位 2位
JDパワー 1位 9位 11位 10位 2位 5位 12位 4位 対象外
21歳 \90,640 \74,290 \63,830 \68,650 \105,960 \98,670 \61,550 \72,660 \129,550
30歳 \52,410 \31,540 \27,440 \23,950 \36,730 \38,850 \37,250 \52,540 \80,730
40歳 \51,640 \31,830 \25,470 \24,750 \37,290 \34,850 \35,900 \46,150 \72,700
50歳 \51,690 \33,190 \24,250 \24,770 \38,990 \36,300 \35,180 \45,750 \72,530
60歳 \53,310 \33,600 \28,420 \25,380 \38,990 \37,830 \37,320 \48,020 \76,330
自動車保険に自転車特約の比較表(ソニー損保・アクサ・三井ダイレクト・チューリッヒ・イーデザイン損保・セゾンおとなの自動車保険・SBI損保・東京海上・共栄火災)

上図で左から4番目のチューリッヒのネット専用自動車保険の補償は、傷害特約が付加できないため基本的に人身傷害補償でカバーされる。自動車と無関係だと被害者となってもケガの治療費には保険はアテにできない。ただ、その分だけ保険料は他社よりも格段に安く、上図で割愛した保険も含めて14社中で最安値だ。50歳こそ三井ダイレクトに及ばないが、ネット系ではない東京海上等の保険料と比較すると半額という安さだ。

オリコンの顧客満足度調査では19社中で4位と評判は良く、数年前から大きく変動していない。しかし、JDパワーの事故対応満足度では数年前から変わらず12社中で10位と評価が低い。ネット専用自動車保険だから同じチューリッヒのスーパー自動車保険よりも事故対応が悪くなることは無いが、そもそも事故対応(丁寧さ等)には期待しないのが賢明といえそうだ。

以上のことから総合評価としては、保険料を最重要視するならオススメの保険といえる。もちろん保険料が激安とはいえ、最低限の補償はあるため自転車事故への最低限の備えとしては問題はない。ただ、自分がケガをした時の補償も欲しい人や、事故対応も重視したい(以前の保険会社で酷い目にあった)人は、保険料の安さは犠牲にしてもセゾン自動車火災やイーデザイン損保も検討した方が良いだろう。