SBI損保 自動車保険+自転車向け特約/ 保険料・補償内容・評判を評価

SBI損保の自動車保険
オススメ度:
2
保険会社:
SBI損保
名称:
自動車保険+自転車向け特約
個人賠償:
最大1億円
示談交渉:
あり
満足度:
14位(73.9点) / 19社中
特徴:
充実の補償も安心の事故対応も叶えるネット保険

SBI損保の自動車保険の自転車向け特約を付帯してもイマイチ!

SBI損保はSBIグループの一員で、同グループらしく安さをウリにして自動車保険を販売している。今回はSBI損保の自動車保険にある自転車向け特約の補償内容を公式HP等を元に解説する。メリット・デメリットを明らかにした後、他社の自転車特約を付加した自動車保険と保険料・評判等を比較する。

まず自転車事故に備えるなら人身傷害補償が必要になる。SBI損保の場合には「自動車事故補償」と「契約自動車搭乗中のみ補償」のうち、自動車に搭乗していない時のケガも補償するなら「自動車事故補償」を選択する必要がある。ただ、人身傷害は自動車が関係する事故に限定されるため、自転車と歩行者・自転車同士での事故にも備えるなら「自転車事故補償特約」と「弁護士特約」も必要になる。

SBI損保 自動車保険の自転車向け特約(自転車事故補償特約)の概要・補償内容・保険金額・保険料など

まず「自転車事故補償特約」だが、この特約は傷害保険と損害賠償責任保険とに分かれる。傷害保険は死亡保険金で1000万円、後遺障害保険金が40~1000万円、5日以上の入院での医療保険金が5万円で構成されている。そして、損害賠償責任保険は加害者となって数千万円の損害賠償を起こされた時に備えられる。

注意すべきはSBI損保の場合には、自転車事故補償特約と個人賠償責任補償が別の特約として存在している点だ。前者は自転車事故のみを対象とし、後者は日常事故全般での賠償責任をカバーする。両方ともを付帯させることも可能で、子供がいれば子供が友達をケガさせる等の可能性も考慮して両方を付帯してもいいが、そういった可能性が無いなら自転車事故補償特約だけでも良いだろう。

弁護士特約は過失割合ゼロのもらい事故で、保険会社が示談できない場合に主に活躍する。自転車でのもらい事故の可能性はあるため必要性はある。ただ、自動車が関連する事故だけが対象で、他社と異なり法律相談費用の10万円は補償されない点はデメリットともいえる。

次に下図では各社の自動車保険に自転車事故向けの特約を付帯した場合の、補償内容・保険金額・入院一時金・入院日額・個人賠償補償の上限額等を比較した。評判が良いか悪いかは約4000人を調査対象にしたオリコンの自動車保険満足度調査、事故対応については国際的な調査機関のJDパワーの事故対応満足度を参考にした。保険料はブルー免許の21歳からゴールド免許の30歳・40歳・50歳・60歳まで、年間走行距離9000キロ以下(国交省の自動車輸送統計調査の平均値)・日常レジャー使用・新規6等級・東京在住・ホンダのNBOXというシミュレーションで比較した。

名称 ソニー損保 アクサ
ダイレクト
三井
ダイレクト
チューリッヒ
ネット専用
イーデザイン
損保
セゾン
おとなの
自動車保険
SBI損保 東京海上 共栄火災
特約 個人賠償
おりても
アクサ安心 自転車賠償
ファミリー傷害
個人賠償 入院諸費用
個人賠償
個人賠償
自転車傷害
自転車補償 サイクル 個人賠償
自転車補償
死亡保険金 500万 500万~
※搭乗者
3,000万~
※人身傷害
3000万~
※人身傷害
3,000万~
※人身傷害
500万 1,000万 300万 300万
入院一時金 - - - - - 10万 5万 1~100万 3~72万
入院日額 5,000円※ 6,000円 5,000円 ケガ次第 ケガ次第 5,000円 - - -
手術給付金 5~20万 ケガ次第 ケガ次第 ケガ次第 ケガ次第 - - - -
個人賠償 3億 3000万 無制限 3000万~ 1億円 無制限 1億 1億 2億
弁護士 日常事故
含む
日常事故
含む
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
日常事故
含む
オリコン 1位 6位 13位 4位 8位 5位 14位 3位 2位
JDパワー 1位 9位 11位 10位 2位 5位 12位 4位 対象外
21歳 \90,640 \74,290 \63,830 \68,650 \105,960 \98,670 \61,550 \72,660 \129,550
30歳 \52,410 \31,540 \27,440 \23,950 \36,730 \38,850 \37,250 \52,540 \80,730
40歳 \51,640 \31,830 \25,470 \24,750 \37,290 \34,850 \35,900 \46,150 \72,700
50歳 \51,690 \33,190 \24,250 \24,770 \38,990 \36,300 \35,180 \45,750 \72,530
60歳 \53,310 \33,600 \28,420 \25,380 \38,990 \37,830 \37,320 \48,020 \76,330
自動車保険に自転車特約の比較表(ソニー損保・アクサ・三井ダイレクト・チューリッヒ・イーデザイン損保・セゾンおとなの自動車保険・SBI損保・東京海上・共栄火災)

上図で右から3番目のSBI損保の補償内容は、死亡保険金は低めに見えるが人身傷害での補償となれば他社と大差は無い。それどころか同じく自転車向け特約のあるセゾン・東京海上・共栄火災あたりと比較すると金額はトップと優秀だ。個人賠償の上限額1億円は最近の9000万円台の賠償判決からしても十分で、示談交渉サービスも数年前から付帯しているため他社に見劣りはしない。

ただ、JDパワーの事故対応満足度を見る限り12社中12位と低評価で、あまり示談交渉に期待は持てない。数年前から下位に沈みっぱなしのため、もはや定位置といってもいいかもしれない。さらにオリコンの顧客満足度でも19社中14位と評判は悪く、事故対応以外でも対応への満足度は低めといえる。その分だけ保険料の安さに期待したいところだが、他社と比較すると安めの部類には入るものの最安値ではない。まだアクサとの差額は小さいが、チューリッヒとの差額は如何ともし難いほどに開いている。

以上のことから総合評価としては、これから加入する人にとってはイマイチな保険といえそうだ。他社には保険料が安いものから、補償が揃いつつ評判も上々の保険も存在するからだ。その反面、一通りの自転車事故への補償は揃っているため、既にSBI損保に契約中で何の支障も無いなら契約内容を変更して継続するのは良いかもしれない。