損保ジャパン THE クルマの保険+自転車向け特約/ 保険料・補償・評判を評価
- オススメ度:
- 保険会社:
- 損保ジャパン
- 名称:
- THE クルマの保険+自転車向け特約
- 個人賠償:
- 1億円
- 示談交渉:
- あり
- 満足度:
- 9位(74.8点) / 19社中
- 特徴:
- 充実の補償や万全な事故対応を実現した個人用自動車保険
損ジャ THEクルマの保険で自転車事故もカバーできるが微妙!
損保ジャパンは日本興亜と合併し損害保険ジャパン日本興亜となったが、2020年に再び損保ジャパンという社名に戻った。今回はTHE クルマの保険にある自転車向け特約の補償内容を公式HP等を元に解説する。メリット・デメリットを明らかにした後、他社の自転車特約を付加した自動車保険と保険料・評判等を比較する。
まず自転車事故に備えるには、人身傷害保険を車内外のケガで補償されるようにする必要がある。損保ジャパンは基本補償では契約車両に搭乗中のケガのみが補償されるため、人身傷害車外事故特約を付帯する必要がある。これで車外のケガも補償されるが、自動車と無関係の自転車同士の事故や自転車での単独事故でケガをしても補償されない点に注意したい。その他に「個人賠償責任特約」と「弁護士費用特約」を検討する必要がある。
個人賠償責任特約は、他社と同じく自転車事故で加害者となって高額な賠償金を支払う責任が発生した時に補償される。数年前までは限度額は無制限だったのが現在は1億円に減額されたが、自転車事故の賠償額は9000万円台が最高のため支障はない。
弁護士費用特約は「自動車事故限定型」と「日常生活・自動車事故型」とに分かれる。前者だと自転車と自動車の事故で特約は利用できるが、自転車同士や自転車と人の事故だと利用できない。後者だと日常生活も含まれるため、自転車同士の事故等でも利用できる。もちろん後者の方が補償範囲が広いため特約分の保険料は高くなるが、年間で2000円ほどの差額のため「日常生活・自動車事故型」を選択しておいた方が安心感はある。
次に下図では各社の自動車保険に自転車事故向けの特約を付帯した場合の、補償内容・保険金額・入院一時金・入院日額・個人賠償補償の上限額等を比較した。評判が良いか悪いかは約4000人を調査対象にしたオリコンの自動車保険満足度調査、事故対応については国際的な調査機関のJDパワーの事故対応満足度を参考にした。保険料はブルー免許の21歳からゴールド免許の30歳・40歳・50歳・60歳まで、年間走行距離9000キロ以下(国交省の自動車輸送統計調査の平均値)・日常レジャー使用・新規6等級・東京在住・ホンダのNBOXというシミュレーションで比較した。
名称 | ソニー損保 | アクサ ダイレクト |
三井 ダイレクト |
チューリッヒ ネット専用 |
チューリッヒ スーパー |
セゾン おとなの 自動車保険 |
SBI損保 | 東京海上 | 損ジャ |
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特約 | 個人賠償 おりても |
アクサ安心 | 自転車賠償 ファミリー傷害 |
個人賠償 | 傷害特約 個人賠償 |
個人賠償 自転車傷害 |
自転車補償 | サイクル | 個人賠償 |
死亡保険金 | 500万 | 500万~ ※搭乗者 |
3,000万~ ※人身傷害 |
3000万~ ※人身傷害 |
246万 | 500万 | 1,000万 | 300万 | 4~100% |
入院一時金 | - | - | - | - | - | 10万 | 5万 | 1~100万 | - |
入院日額 | 5,000円※ | 6,000円 | 5,000円 | ケガ次第 | 2,500円 | 5,000円 | - | - | ~2.5万 |
手術給付金 | 5~20万 | ケガ次第 | ケガ次第 | ケガ次第 | 2.5~10万 | - | - | - | ケガ次第 |
個人賠償 | 3億 | 3000万 | 無制限 | 3000万~ | 3000万~ | 無制限 | 1億 | 1億 | 1億 |
弁護士 | 日常事故 含む |
日常事故 含む |
自動車関連 のみ |
自動車関連 のみ |
自動車関連 のみ |
自動車関連 のみ |
自動車関連 のみ |
自動車関連 のみ |
日常事故 含む |
オリコン | 1位 | 6位 | 13位 | 4位 | 4位 | 5位 | 14位 | 3位 | 9位 |
JDパワー | 1位 | 9位 | 11位 | 10位 | 10位 | 5位 | 12位 | 4位 | 3位 |
21歳 | \90,640 | \74,290 | \63,830 | \68,650 | \110,490 | \98,670 | \61,550 | \72,660 | \76,860 |
30歳 | \52,410 | \31,540 | \27,440 | \23,950 | \40,870 | \38,850 | \37,250 | \52,540 | \55,270 |
40歳 | \51,640 | \31,830 | \25,470 | \24,750 | \41,580 | \34,850 | \35,900 | \46,150 | \51,110 |
50歳 | \51,690 | \33,190 | \24,250 | \24,770 | \41,900 | \36,300 | \35,180 | \45,750 | \50,860 |
60歳 | \53,310 | \33,600 | \28,420 | \25,380 | \42,950 | \37,830 | \37,320 | \48,020 | \56,860 |
上図で1番右の損保ジャパン補償内容だが、基本的にケガは人身傷害で補償されるため入院給付金等はケガ次第ということになる。ケガ次第という条件よりは決まった日額が受け取れる方が軽い怪我でも多めの保険金が受け取れることがあるため、その意味では他社の入院一時金がある保険より僅かに不利といえなくもない。
オリコンの顧客満足度ランキングでは19社中9位と評判は普通なのだが、JDパワーの事故対応満足度では12社中3位と高評価だ。合併前の事故対応満足度は損保ジャパンが11位で日本興亜が5位だったが、合併によって上手くシナジー効果が出たのかもしれない。ただ、保険料を他社と比較すると同じ代理店系の東京海上より少し高く、ネット系損保とは3万円近い差額がある。さらに自転車事故向けの補償がない点を鑑みれば保険料は割高ともいえる。
以上のことから総合評価としては、保険料が他社より高額で自転車向けの特約も存在していないためイマイチな保険といえる。一応は人身傷害と個人賠償で自転車事故はカバーできるが、カバーできるというだけの話しだ。損保ジャパンに現在契約中で満足しているなら契約内容を変更して自転車事故に備えるのは良いが、新規か乗り換えを検討しているなら他社の自動車保険を検討した方が保険料は確実に安くなるだろう。