ソニー生命 個人年金保険/ 保険料・年金額・返戻率・利回りを比較して評価
- オススメ度:
- 保険会社:
- ソニー生命
- 名称:
- 個人年金保険(定額年金保険)
- 契約年齢:
- 15~60歳
- 年金支払:
- 5・10・15年・終身
- 返戻率:
- 104.1%
- 特徴:
- 豊かなシニアライフに備え老後の資金をご準備いただけます。
ソニー生命 個人年金保険は他社と比較して優秀な部類の保険だが!?
※ソニー生命の個人年金保険は新規の取り扱いを休止し、募集が停止されています。そのため今から新たに加入・契約することはできません。
家電で有名なソニーだが、そのグループ会社であるソニー生命は個人年金保険を販売している。同社には変額個人年金保険もあるが、変額個人年金保険は投資性が強く年金額が変動する。そのため確実性という意味では定額年金保険の方に分がある。以下で、この保険の保障内容・メリット・デメリットを公式HP等を元に解説し、他社の定額年金保険(定額個人年金保険)と保険料・評判等で比較する。
ソニー生命の個人年金保険は契約時に支払う保険料の金額と、何歳まで支払うか(保険料の払込期間)と何歳から何歳まで年金を受け取るか(年金受取開始年齢と年金受取期間)を決めると、将来的に受け取る年金額が決まる。さらに保険料の支払いが完了してから年金を受け取るまでにタイムラグ(据置期間)を設けることで、将来受け取る年金額を増やせる。もちろん将来受け取りたい年金額から逆算して支払う保険料額等を決めることも可能だ。
年金の受取期間は5・10・15年間の確定年金か、死ぬまで受け取れる終身年金かを選択できる。終身年金を選択すると死亡するまで年金が受け取れるため長生きするほど得だが、逆に年金を受け取り始めて数年で死亡すると損をする。健康には自信があるが、その心配が拭えないようなら5年か10年の保証期間付終身年金を選択すると良いだろう。これなら保証期間内に死亡しても残った年数分の年金は遺族が受け取れる。
終身年金か保証期間付終身年金を選択すれば、長生きしても収入面での不安は和らぐ。しかし、確定年金よりも終身年金の方が年金額は少なくなり、さらに終身年金より保証期間付終身年金の方が少なくなる。そのため少なくとも保証期間が必要かは熟考する必要がある。また、終身年金で得をするには最低でも平均寿命の85歳を超えなければならず、その面でも両親・祖父母の死亡した年齢から考えて終身年金が妥当か判断しなければならない。ソニー生命は今では少なくなった終身年金が利用できるのはメリットではあるが、デメリットになる可能性もある点を忘れずにおきたい。
次に下図では各社の定額年金保険を契約年齢・年金の受取期間・年金の開始年齢・5年ごと利差配当(5年ごとに契約者に支払う上乗せの年金)に加え、返戻率と利回りでお得さも比較した。返戻率・利回りは基本的に30歳契約で60歳で保険料の払い込みを完了して、年金を10年間受け取った場合の数字で比較している。評判が良いか悪いかは生命保険協会のデータで苦情率(苦情数÷契約数)を算出して判断した。
名称 | 住友生命 たのしみ |
第一生命 しあわせ |
JA共済 ライフ |
明治安田 虹色 |
明治安田 かけはし |
ソニー生命 個人年金 |
ニッセイ 年金保険 |
三井住友 あいおい |
住友生命 充実みらい |
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契約年齢 | 0~75歳 | 0~80歳 | 18~85歳 | 0~60歳 | 20~55歳 | 15~60歳 | 7~65歳 | 16~60歳 | 0~75歳 |
受取期間 | 5年/10年 15年 |
5年/10年 15年 |
5年/10年 15年/終身 |
5年/10年 | 5年/10年 | 5年/10年 15年/終身 |
5年/10年 15年/終身 |
5年/10年 15年/終身 |
5年/10年 15年/終身 |
受取開始 | 25~85歳 | 10~90歳 | 50~90歳 | 10~80歳 | 10~80歳 | 55~70歳 | 17歳~ | 60/65歳 | ~85歳 |
5年ごと 利差配当 |
あり | あり | なし | あり | あり | あり | なし | あり | あり |
苦情率 | 0.47% | 0.20% | - | 0.31% | 0.31% | 0.21% | 0.17% | 0.11% | 0.47% |
月額保険料 (合計) |
\15,000 (540万) |
\32,000 (1152万) |
\10,000 (360万) |
\30,000 (900万) |
\20,000 (720万) |
\32,010 (963万) |
\19,022 (684万) |
\14,094 (591万) |
\20,000 (720万) |
年金額 (合計) |
57万 (574万) |
120万 (1205万) |
38万 (383万) |
94万 (943万) |
76万 (762万) |
100万 (1000万) |
72万 (720万) |
60万 (600万) |
75万 (750万) |
返戻率 | 106.3% | 104.6% | 106.5% ※126.7% |
104.7% | 105.8% | 104.1% | 105.1% | 101.3% | 104.1% |
利回り | 0.18% | 0.13% | 0.19% ※0.76% |
0.14% | 0.17% | 0.14% | 0.17% | 0.05% | 0.14% |
据置期間 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 | 0年 | 0年 | 0年 | 0年 |
上図で右から4番目のソニー生命 個人年金保険だが、契約が可能な年齢や年金の受け取り開始年齢は他社よりも幅が狭い。他社は再就職や働くのが難しくなる70代後半~80代になってから年金を受け取りたい人に対応すべく、上限年齢を広げている。また、教育資金を貯める手段として個人年金保険の利用を促進すべく、下限年齢を引き下げている。そういった使い方はソニー生命だと不可能ということになる。
苦情率は他社と比べて低めのため、総じて評判は悪くないと予想される。ただ、苦情の内訳を見ると他社と同様に保全関係(名義変更・解約手続き等)が高い点は覚えておいて損は無いだろう。返戻率は30歳契約・60歳で保険料払込完了・年金開始だと、据置期間が0年となり返戻率は104.1%となる。上図の中では取り立てて優れた数字には見えないかもしれないが、他社の据置期間5年の保険と肩を並べている点を考慮すれば、見かけ以上に数字は優秀ともいえるだろう。それでも日本生命(+JA共済)には及ばないといえば及ばないが。。。
以上のことから総合評価としては、他社と比較すれば上々の個人年金保険といえるだろう。他社の方が得になることはあるが総合的にみれば上々だ。5年ほど前であれば返戻率は120%近くあったのが今では見る影もないが、多くの保険会社が個人年金保険を募集停止にしている中では健闘している方だ。もしも契約するか迷っているようなら、日本生命や住友生命(+JA共済)とも比較して、さらに返戻率が下がる前に早々に契約した方が良いかもしれない。