日本生命 夢のかたちプラス/ 予定利率変動型終身保険の返戻率・予定利率・保険金・保障を評価 レビュー

日本生命 夢のかたちプラス
オススメ度:
1
保険会社:
日本生命
名称:
夢のかたちプラス(賢者の余裕・ステップドリーム・ピュアドリーム)
契約年齢:
50~90歳
返戻率:
予定利率:
1.0%
特徴:
大切な資産を大切な人へ。

日本生命 夢のかたちプラスは他社と比較して特に・・・!?

夢のかたちプラスは別ページにて2021年時点の数字で改めて解説し、他社の保険と比較しています。そちらをご覧下さい。
夢のかたちプラスは日本生命の終身保険で、三菱東京UFJの他に各県の地方銀行で契約できる。名称は金融窓口によって異なり、みずほ銀行だと「ステップドリームプラス」、りそな銀行だと「賢者の余裕プラス」、三井住友銀行だと「ピュアドリームプラス」となるが基本的な中身は同一だ。以下、夢のかたちプラスの概要を記載し他社の保険と比較する。

日本生命 夢のかたちプラスの仕組み・予定利率・返戻率・解約返戻金・死亡保険金など

まず、この保険は引受基準緩和型で健康に不安がある人・既往症がある人向けの保険となっている点を抑えておきたい。そのため他社同様に告知項目に健康に関するものは存在していない。

さて、この保険は大まかに「3年ごと漸増型」と「毎年漸増型」の2つのパターンに分かれる。健康告知がないため契約初期の死亡保険金が低額に抑えられ15年後には目標値に到達するのは共通だが、契約後から15年目までの増加ペースが異なる。どちらが良いか判断するのは難しいが、年齢で判断するのがシンプルで良いだろう。平均寿命である85歳を軸にすれば15年以内に死亡する確率が相応にある人は毎年漸増型を選択することになり、逆もまた然りとなる。そのため50~70歳程度であれば3年漸増型でも問題ないが、71歳を超えて75歳付近で契約するようなら、15年を待たずに寿命が到来する可能性があるため、毎年漸増型にしておいた方が無難といえる。また、解約返戻金は契約から年数経過と共に増加するが、10年程度は経過しないと解約返戻金が保険料合計額を上回ることはないため注意したい。

次に下図では、各社の予定利率変動型の終身保険を契約できる年齢・支払い方法方法・死亡保険金の増減・第1~3保険期間における死亡保険金の返戻率・解約返戻金が支払った保険料を上回る(解約返戻率が100%を上回る)タイミング等で比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し顧客満足度面も考慮した。さらに予定利率と最低保証の予定利率を比較し、他の金融商品である定期預金・国債・社債等より得かを確認した。

名称 住友生命
住友生命
明治安田
かんたん
T&D
生涯
第一F
プレミア
JA
一時払終身
ソニー
積立変動
三井住友
あいおい
日本生命
夢のかたち
契約年齢 15~75歳
76~85歳
15~75歳
76~85歳
20~59歳
60~75歳
76~85歳
50~85歳 0~75歳
76~87歳
15~75歳 0~85歳 6~70歳 50~90歳
支払方法 一時払 一時払 一時払 一時払 一時払 一時払 月払い 月払い 一時払
保険金
増減
漸増 一定 漸増 漸増 一定→漸増 漸増→一定 利率次第 利率次第 漸増→利率
死亡返戻率
第1期間
~100%
5年
113.1% ~106%
5年
95~103%
5年?
100% ~102.5%
5年
130% 115%~ 3年で
100%超
死亡返戻率
第2期間
107.9%
5年
113.1% 107.5%
~113.5%
106%
10年目
100% ~107.0%
5年
130% 115%~ -
死亡返戻率
第3期間
115.9%
10年以降
113.1% 116.7%
10年以降
112%
20年目
100% 127.7%
~133.3%
130% 115%~ -
苦情率 0.84% 0.84% 0.46% 0.45% 0.07% - 0.57% 0.25% 0.56%
解約返戻率
100%超
9年後 10年後 7年後? 変動 変動 30年 35年 10年?
予定利率 0.7%
~1.0%
0.7%
~1.0%
1.0% 0.24%
~0.26%
0.5%
~0.8%
1.0% 1.6% 1.25% 1.0%
最低保証 - - 1.0% - 0.1% 1.0% 1.6% 1.25% 1.0%
予定利率変動型の終身保険の比較表(住友生命・明治安田生命かんたん・T&D生涯・第一フロンティア プレミア・JA共済 一時払い終身・ソニー生命 積立変動・三井住友あいおい生命・日本生命 夢のかたち)

上図で1番右の日本生命 夢のかたちプラスだが、契約できる年齢幅は50~90歳で一時払いとなるため退職金等のまとまった資金がなければ厳しい。年齢の上限が他社より高く90歳でも契約は可能ではあるが、米寿・卒寿を超えた段階では、漸増型を選択したとしても一時払い保険料を大きく上回る額に到達する望みは薄い。やはり50代か遅くとも70歳までには検討し始めて契約すべきだろう。死亡返戻率の推移は明らかではなく他社と比較はできないが、3年漸増型なら3年後、毎年漸増型なら2年目からは確実に100%を超えてくるのは間違いない。また、他社と同様に予定利率(この保険だと1.0%)を超えてくると死亡保険金が増加する仕組みになっている。

予定利率を他社と比較すると、月払いのソニー生命・三井住友海上あいおいには劣るが、同じく漸増型の引受基準緩和型の他社の保険と比較すると、特に低い水準ではなく平均的な数字であることが分かる。

結論としては、不明瞭な部分が多く他社よりも明らかにお得感があるわけでもないため、特にオススメする保険ではない。30・40代で告知アリでよければ予定利率(最低保障)が高いソニー生命、引受基準緩和型であれば年齢に応じて明治安田・JA共済あたりを検討するといいだろう。