三井住友海上あいおい生命 ガン保険スマート/ がん保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

三井住友海上あいおい生命 ガン保険スマート
オススメ度:
2
保険会社:
三井住友海上あいおい生命
名称:
ガン保険スマート
保障内容:
診断給付金・手術・入通院・抗がん剤
保険期間:
終身
顧客満足度:
8位 / 26社中
特徴:
ガンの診断・手術・入通院・抗ガン剤治療等をサポート

三井住友海上あいおい生命 ガン保険スマートは典型的なガン保険?

ガン保険スマートは三井住友海上あいおい生命のがん保険で、新ガン保険αからリニューアルして保障内容等が変更されている。このガン保険スマートは2018年9月から発売を開始している。以下、ガン保険スマートの概要を記載し他社のガン保険と比較する。

まず保障内容だが、基本保障は入院給付金と手術給付金で、その2つにオプション(特約)で様々な特約を付加していく形になっている。5日以内の入院でも5日分の給付金が受け取れる点は悪くないが、ガン治療は入院日数が短期化して通院日数が長期化しており、これらを主契約とするのは少し時代遅れの感がある。

三井住友海上あいおい生命 ガン保険スマートの仕組みと主な保障内容・保険料

特約には診断一時金・通院給付金・抗がん剤治療給付金などがある。抗がん剤治療給付金は新設された特約だが、アフラックやチューリッヒなどの他社では放射線・ホルモン剤(抗がん剤に含まれることもあるが)も対象としている。新設の特約とはいえ抗がん剤だけというのは他社と比較して見劣りしてしまう。

さらに退院給付金は20日以上の入院が必要で、昨今のガンの平均入院日数が14日以内が60%以上と考えると有用性が乏しい。死亡保険金も100万円と少額で、これなら遺族が受け取れる保険金額も大きい定期保険で死亡に備えた方が賢明だろう。

次に、下図ではガン保険を加入できる年齢から、診断給付金(上段は悪性・下段は上皮内)と回数制限、入院・通院給付金の日額と給付日数、先進医療給付金等で比較した。顧客満足度ではJDパワーの生命保険満足度調査(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)で比較した。さらに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料は各社の最もベーシックなプランで男性が診断給付金が100万円を選択した場合の、30~60歳の月額保険料で比較した。

名称 メットライフ
ガードX
アフラック
デイズ1
オリックス
ガンBelieve
FWD
ガンベスト
チューリッヒ
プレミアムDX
アクサ
がん
三井住友
スマート
東京海上
がんNEO
ライフネット
ダブル
年齢
期間
~80歳
終身
~85歳
終身
~75歳
終身
~80歳
終身
~80歳
終身
~69歳
終身
~85歳
終身
~75歳
終身
~70歳
終身
診断給付 100万
50万
50万
5万
100万
100万
100万
50万※
100万
100万
100万
100万
100万
100万
100万
100万
100万
50万※
診断給付
限度
年1回
(計5回)
1回 1回 年2回
(無制限)
無制限 1回 年1回
(無制限)
無制限
※上皮1回
1回
入院日額
限度
1万※
無制限※
1万
無制限
50+1万
無制限※
- 1万※
無制限
1万※
無制限
1万
無制限
1万
無制限
-
通院日額
限度
- 1万
無制限
1万
無制限
- 1万※
無制限
- 1万
無制限
1万
730日
-
手術給付 - 20万 20万 - 10~30万 10万 10万 20万 10万
三大治療 10万 5~20万 - 10万 10~30万※ 10万 10万※ 10万 10万
先進医療 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 500万 2,000万 2,000万 2,000万
顧客満足 5位 12位 9位 ランク外 13位 26位 8位 4位 3位
苦情率 0.64% 0.82% 0.15% 0.58% 0.58% 0.22% 0.14% 0.29% 0.60%
保険料
30歳
\3,440 \4,310 \3,572 \2,100
(\2,666)
\4,329 \2,360 \4,262 \3,913 \2,341
(\3,646)
保険料
40歳
\5,352 \4,310 \5,025 \3,052
(\3,920)
\5,975 \3,440 \5,985 \5,712 \3,307
(\5,297)
保険料
50歳
\8,609 \6,990 \7,291 \4,613
(\6,041)
\9,052 \5,280 \8,872 \9,477 \5,006
(\8,211)
保険料
60歳
\13,525 \11,600 \10,538 \6,820
(\9,291)
\13,851 \8,290 \13,258 \16,317 \7,503
(\12,348)
がん保険の比較表(メットライフ生命ガードX・アフラック デイズ1・オリックス ガンBelieve・FWD富士がんベスト・チューリッヒ プレミアムDX・アクサダイレクト・三井住友あいおい がんスマート・東京海上 がんNEO・ライフネット ダブルエール)

上図で右から3番目の三井住友海上のガン保険スマートだが、加入年齢が85歳と高いものの保険に加入するには現実的な年齢ではない。その他の診断給付金・入院給付金・通院給付金は他社と大差はないが、診断給付金は年1回まで回数無制限というのは悪くはない。ただ、前述したように三大治療(放射線・抗がん剤・ホルモン剤)の給付金が抗がん剤に限られる点に注意が必要だ。。

顧客満足度は8位とトップ10に入っており、他の生命保険も含めての評価ではあるが、顧客対応には一応は安心感がある。苦情率も他社と比較して低いため、加入・請求などの各手続きでも対応が良い可能性がある。保険料は他社と比較すると高額な部類に入る。そのわりには目立って他社よりも秀でた保障がないことを考えれば、保険料には割高感を感じざるを得ない。

結論としては、少し前の一般的なガン保険という印象が拭えず、特にオススメできる保険ではない。こういった典型的なザ・がん保険が欲しい人には向くかもしれないが、それにしても秀でた面が他社と比較して見出せない。これなら保障が一段と手厚いオリックス・メットライフあたりのガン保険か、長引く治療での収入減を懸念するならライフネットを検討した方が賢明だろう。