アフラック がん保険Days1/ がん保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー

アフラック 生きるためのがん保険Days1(デイズ1)
オススメ度:
2
保険会社:
アフラック
名称:
生きるためのがん保険Days1(デイズワン)
保障内容:
診断給付金・入通院・手術・放射線・抗がん剤
保険期間:
終身
顧客満足度:
12位 / 26社中
特徴:
がん治療を幅広くカバーする進化したがん保険

アフラック がん保険Days1は長引く治療のハードルが少し高い?

がん保険Days1はアフラックのがん保険で、Daysから新Days、新DaysからDays1へとリニューアルしてきた。このDays1は2018年4月から発売を開始している。以下、新 生きるためのがん保険Daysの概要を記載し他社のガン保険と比較する。

まず保障内容だが、スタンダードプランであればガンと診断されれば受け取れる診断給付金から、入院・通院・手術給付金に加え、通院治療で行われることが多い放射線・抗がん剤・ホルモン剤治療給付金などが付帯している。通院給付金や手術給付金はリニューアルによって保障が地味だが拡大している。

アフラック 生きるためのがん保険Days1の仕組みと主な保障内容・保険料

新設された保障で注目すべきは「特定診断給付金」「緩和療養給付金」「外見ケア給付金」の3つだろう。まず特定診断給付金だが、他社のがん保険だとガンと診断されると診断給付金を受け取って、それで診断給付金の保障は終わりだ。それがアフラックでは、治療による通院が30日以上の長期になった場合には、改めて50万円が特定診断給付金として受け取れる仕組みになっている。昨今は入院短期化で通院長期化の傾向にあるため悪くはない。2年経過後の再発でも受け取れるため、通院が長期化しなくても生きる保障ではある。

ただ、2年内に通院日数が30日という縛りがあるため、意外と受け取れないケースも多い。例えば1週間の入院と手術後に、週1回の通院が3ヶ月、月1回の通院が3ヶ月で完治だと合計22日のため受け取れない。この例ではがん通院日数の平均である15回のケースのため、この給付金の趣旨とは異なるかもしれないが、意外と受け取るにはハードルが高いと考えるべきだ。

「緩和療養給付金」は疼痛ケアで受け取れる給付金で、金額こそ月5万円と少額だが、あまり他社には無い特約のため一応は評価できる。通算24回で2年分と長めなのもポイントだ。「外見ケア給付金」は顔・手の手術で受け取れる他、頭髪の脱毛でも受け取れる給付金だ。給付金は手術後の外見の整形に充てられる他、抗がん剤治療などで頭髪の脱毛した場合のカツラやウィッグの費用にも充てられる。こちらも金額こそ少額だが、これまで他社も含めて外見に関しては女性向けの特約ばかりだったため評価できる。

次に、下図ではガン保険を加入できる年齢から、診断給付金(上段は悪性・下段は上皮内)と回数制限、入院・通院給付金の日額と給付日数、先進医療給付金等で比較した。顧客満足度ではJDパワーの生命保険満足度調査(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)で比較した。さらに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。保険料は各社の最もベーシックなプランで男性が診断給付金が100万円を選択した場合の、30~60歳の月額保険料で比較した。

名称 メットライフ
ガードX
アフラック
デイズ1
オリックス
ガンBelieve
FWD
ガンベスト
チューリッヒ
プレミアムDX
アクサ
がん
三井住友
スマート
東京海上
がんNEO
ライフネット
ダブル
年齢
期間
~80歳
終身
~85歳
終身
~75歳
終身
~80歳
終身
~80歳
終身
~69歳
終身
~85歳
終身
~75歳
終身
~70歳
終身
診断給付 100万
50万
50万
5万
100万
100万
100万
50万※
100万
100万
100万
100万
100万
100万
100万
100万
100万
50万※
診断給付
限度
年1回
(計5回)
1回 1回 年2回
(無制限)
無制限 1回 年1回
(無制限)
無制限
※上皮1回
1回
入院日額
限度
1万※
無制限※
1万
無制限
50+1万
無制限※
- 1万※
無制限
1万※
無制限
1万
無制限
1万
無制限
-
通院日額
限度
- 1万
無制限
1万
無制限
- 1万※
無制限
- 1万
無制限
1万
730日
-
手術給付 - 20万 20万 - 10~30万 10万 10万 20万 10万
三大治療 10万 5~20万 - 10万 10~30万※ 10万 10万※ 10万 10万
先進医療 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 2,000万 500万 2,000万 2,000万 2,000万
顧客満足 5位 12位 9位 ランク外 13位 26位 8位 4位 3位
苦情率 0.64% 0.82% 0.15% 0.58% 0.58% 0.22% 0.14% 0.29% 0.60%
保険料
30歳
\3,440 \4,310 \3,572 \2,100
(\2,666)
\4,329 \2,360 \4,262 \3,913 \2,341
(\3,646)
保険料
40歳
\5,352 \4,310 \5,025 \3,052
(\3,920)
\5,975 \3,440 \5,985 \5,712 \3,307
(\5,297)
保険料
50歳
\8,609 \6,990 \7,291 \4,613
(\6,041)
\9,052 \5,280 \8,872 \9,477 \5,006
(\8,211)
保険料
60歳
\13,525 \11,600 \10,538 \6,820
(\9,291)
\13,851 \8,290 \13,258 \16,317 \7,503
(\12,348)
がん保険の比較表(メットライフ生命ガードX・アフラック デイズ1・オリックス ガンBelieve・FWD富士がんベスト・チューリッヒ プレミアムDX・アクサダイレクト・三井住友あいおい がんスマート・東京海上 がんNEO・ライフネット ダブルエール)

上図で左から2番目のアフラック デイズワンだが、加入できる年齢は85歳までと門戸は広い。ただ、診断給付金がスタンダードプランだと見劣りし、さらに上皮内新生物だと半額どころか10%まで減額されるのも頂けない。回数も1回限定というのがネックといえるだろう。ただ、三大治療(放射線・抗がん剤・ホルモン剤)の保障は、他社が放射線に限るなどの制限を設けている中では手厚いといえる。

顧客満足度は12位と低調で、ここ数年は10位前後を上下している。さらに苦情率も低いとはいえず顧客満足度の面では不安がある。保険料はリニューアル前と比較して増減はなく据え置かれている。保険料は上げずに保障を拡充したと考えると悪くはないが、チューリッヒやオリックスと比較して特別に安いわけではない。

結論としては、拡充された保障によってプラス面もあるが、それでも保障面と保険料を鑑みればイマイチの保険といえる。三大治療と通院が長引くのに備えたいなら検討の余地はあるが、長引くという意味のハードルが地味に高い感がある。似たような保険であるオリックス・メットライフあたりも検討した方がいいだろう。また、長引く治療での収入減を懸念するならライフネットも検討してもいいだろう。