富士火災海上 海外旅行保険/ 海外旅行保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

富士火災海上 海外旅行保険
オススメ度:
1
保険会社:
富士火災海上保険
名称:
海外旅行保険
傷害死亡:
1,000万円
携行品損害:
10万円
オリコン:
対象外
特徴:
旅の保険のコンシェルジュ。あなたの素敵な旅をサポートします

富士火災海上 海外旅行保険は特にオススメできる理由も見当たらず・・・

※富士火災はAIG損保になりました。AIG損保は海外旅行保険を販売しています。
富士火災海上はAIGジャパンの完全子会社の中堅損保だ。バブル崩壊で経営悪化しAIGの傘下に入ったわけだが、2008年に純利益ベースで約590億の赤字決算、2009年・2010年の決算は僅かに黒字転換したが、2011年には再び赤字決算に戻り、2012年決算でも約110億の赤字だ。商品云々よりも、AIGが後ろ盾にいるとはいえ財務に一抹の不安がある。以下、同社の海外旅行保険の概要を記載し、他社と補償内容や保険料で比較する。

富士火災海上 海外旅行保険の補償内容・選択プランと保険料

まず補償内容だが、他社同様に傷害死亡・治療救援者費用・携行品損害が付帯されているが、航空機預託手荷物遅延費用・航空機遅延費用は付帯されない。それらは旅行事故費用でカバーされる。航空機遅延による宿泊費・ロストバゲージ以外にも、病気でオプショナルツアーをキャンセルした際のキャンセル費用などが補償される可能性がある。ただし、その額は5万円と少額で、事態が重なる(異常が複数日に渡った場合)には確実に不足する点は覚えておきたい。

保険料はネット系損保と異なり、渡航先などで保険料が増減せず、選択したプランと旅行日数に応じた保険料となる。プランを上げていく度に傷害死亡・治療費などが1,000万円ずつ、携行品損害が5万円ずつ増額され、最上位のプランだけは一気に20万円分増額される。保険料は高額だが、ネットからの経由で若干安くなる。ただし、それでも他社の海外旅行保険よりも高額なのは間違いない(後述の図を参照)

次に、下図では各社の海外旅行保険を、補償内容(傷害死亡・治療費/救援者費用・携行品損害・航空機預託手荷物遅延費用・航空機遅延費用など)の有無と保険金の上限で比較した。顧客満足度ではオリコンの海外旅行保険総合ランキングで比較した(他社は契約数だけが基準で格付けされているため参考外)

保険料の比較では、代表例として「海外旅行で行きたい国」「今年行った海外渡航先」などで常に上位にあるハワイ・イタリア・アメリカ・メキシコに5日間行った際の保険料を比較した。※は選択可能な補償

名称 三井住友
@とらべる
ジェイアイ
たびほ
損ジャ
オフ
HS損保
スマートU
AIU
旅行保険
au損保
あ・う・て
東京海上
旅行保険
富士火災
旅行保険
あいおい
eとらべる
傷害死亡
後遺障害
1,000万 1,000万 1,000万※ 1,000万 1,000万※ 500万 1,000万 1,000万 1,500万
治療/救援 1,000万 1,000万 1,000万※ 1,000万 2,000万※ 1,500万 3,000万 1,000万 5,000万
疾病死亡 1,000万 1,000万 1,000万※ 1,000万 1,000万※ 500万円 1,000万 1,000万 1,000万
個人賠償 1億 1億 1億※ 1億 1億※ 1億 1億 1億 3,000万
携行品損害 30万 30万 30万※ 30万 20万※ 30万円 10万円 20万円 40万円
航空機
手荷物
10万 1万 10万※ 10万 10万※ 10万 10万 (5万) 10万
航空機
遅延
- 1万※ 2万※ 3万※ 2万※ - 10万 (5万) -
オリコン 2位 3位 1位 8位 6位 ランク外 9位 対象外 5位
ハワイ \2,140 \2,210 \2,360 \2,050 \4,730 \1,950 \4,120 \3,550 \2,760
イタリア \2,140 \2,210 \2,360 \2,260 \4,730 \1,950 \4,120 \3,550 \2,760
アメリカ \2,140 \2,210 \2,360 \2,050 \4,730 \1,950 \4,120 \3,550 \2,760
メキシコ \2,760 \2,560 \2,650 \2,260 \4,730 \1,950 \4,120 \3,550 \3,590
海外旅行保険の比較表(三井住友@トラベル・ジェイアイ・損保ジャパン・HS損保・AIU・au損保・東京海上・富士火災・あいおい)

上図で右から2番目の富士火災の海外旅行保険だが、1番保険料の安いプラン(604)では他社と保険金額の上限で比較すると、傷害死亡・治療費・個人賠償で平均的な数字と分かる。その一方で携行品損害の20万円は他社より10万円程度低く、前述した航空機遅延関連の費用は、旅行事故費用に内包されており、2つを合算して上限は5万円と低い額だ。保険金額では他社よりも厳しい数字といっていい。

保険料は他社比較して若干高額だ。これでもネット契約した際の割引が適用された額のため、店頭で契約すると上図の保険料よりも高額になってしまう。どちらにせよ保険料では他社よりも優位な面は存在しない。さらにオリコンの満足度調査ではランキングの対象外(比較対象に入っていない)となっている。各種クチコミサイトでも明確な評価はなく、満足度では疑問符がつく。

結論としては、補償内容・保険料では他社より秀でた面もなく、特にオススメする理由はない。満足度調査でも対象外で判断ができない。隠れた素晴らしい旅行保険という可能性もなくはないが、そう考えられる判断材料に乏しい。おとなしく他社の保険を検討するか、これまで契約してきて支障が無かったなら継続するというスタンスでいいだろう。