OSAKAメセナカード/ 社会貢献できるクレジットカードを紹介・比較
- オススメ度:
- 名称:
- OSAKAメセナカード
- 年会費:
- 1,050円
- 寄付対象:
- 大阪府文化振興基金
- 寄付率:
- 0.3%(1,000円 → 3円)
- 入会寄付:
- -
- ポイント率:
- 0.5%(1,000円 → 5円)
OSAKAメセナカードは大阪の芸術振興に貢献できるカードだ!
OSAKAメセナカードは利用額の0.3%分が大阪府文化振興基金に寄付され、大阪の文化振興に貢献することができるカードだ。自己負担は無くポイントも利用額に応じて貯まる。さらに、大阪の日本橋にある国立文楽劇場のチケット代が10%オフ、日本センチュリー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団などのチケット代金も10%割引されるなど、大阪の文化に関わる各種施設で割引特典がある。社会貢献型のカードにしては、多くの特典があるのは特徴の1つといえるだろう。
カードデザインは、JCB/MASTER/VISAの発行ブランド毎に異なる。JCBは世界無形遺産でもあり、源平合戦後の義経に纏わる人々を描いた人形浄瑠璃の義経千本桜で、義経の相方を描いた静御前になっている。MasterCardは前述のオーケストラの割引もあり交響楽団、VISAは大阪府立現代美術館に所蔵されている大阪湾上のサグレス号がカード券面にデザインされている。
また、寄付対象の「大阪府文化振興基金」は、大阪府の文化振興に携わる基金で、おおさかカンヴァス推進事業・芸術文化振興補助金事業・顕彰事業などを行っている。特に、おおさかカンヴァス推進事業では、大阪の町全体をキャンバスにして現代美術を中心としたアーティストの発表の場にする事業だ。例えば中之島公園で巨大木琴を設置し、子供らが木琴でかえるの歌を奏でる、同公園の池に浮島のホールを設置しゴルフをする、巨大こけしを人々の触れあい・休憩場として利用するモニュメントにするなど、先鋭的な芸術発表が行われている。こういった地元との触れあいにもなる活動を推進しているが、同基金への寄付金額は2010年の1000万円をピークに年々減少傾向にある。2008年には570万円まで落ち込んだ時期もあり、それと比較すれば、回復はしているが財政は厳しい状況と言わざるをえない。
次に、他の社会貢献型(寄付が可能な)クレジットカードを年会費・寄付率・入会時の寄付等を比較した。念のため記述するが、同じ団体が寄付対象の場合は別だが、寄付する団体が異なる場合、寄付率が高いカードの寄付が優れているわけではない。寄付対象の活動指針・活動実績に納得でき、寄付に相応の価値を感じるならば、下図の如何なる団体への寄付も須らく等しい価値を持つはずだ。あくまで数値は参考程度に考えてもらいたい。また、"1年50万寄付"は1年間で50万円をカード利用した場合の寄付金額を記載し、"1年50万ポイント"は1年間で50万利用して得られたポイントから年会費を差し引いた金額を記載した。
上図の通り"OSAKAメセナカード"は、年会費は無料とまではいかないが、地域・選択系の社会貢献カードの中では若干安価な設定だ。寄付率は0.3%(1万円で30円)と、他社カードよりも若干低いが、重ねてになるが、寄付率が低いとはいえ寄付が劣るということはまったくない。また、ポイントは通常は0.5%だが、年間で50万円以上を利用すると1.1倍になるため、使えば使うほどお得で寄付もできることになる。
最後に追記しておくが、芸術家・アーティストを目指す若者は多いが(日本に存在する美大の数からして多いといえる)、それに対して発表の場は少なく、その門戸は狭いといえる。また、有望な若者に発表の場を与えるだけでなく、芸術は地域の振興にも寄与することを忘れてはならない。地域住民の触れあいの場となるだけでなく、芸術を目当てにした旅行客を呼び込む効果も見込める。典型例は金沢の近代美術館などがあるが、芸術は心の余裕がある、比較的所得が高い人の割合が大きい。大阪には十分に観光資源が存在はしているが、その点で大阪に貢献する側面もある。こういった効果を踏まえ、さらに大阪府文化振興基金の理念・行動指針に賛同できる人には、是非このカードをオススメしたい。