くまもとCARD/ 社会貢献できるクレジットカードを紹介・比較

- オススメ度:
- 名称:
- くまもとCARD(くまもとカード)
- 年会費:
- 1,312円
- 寄付対象:
- ふるさとくまもと応援寄附金
- 寄付率:
- 0.15%(1,000円 → 1.5円)
- 入会寄付:
- -
- ポイント率:
- 0.5%(1,000円 → 5円)
くまもとCARDは熊本者に必携のカードとなるか!
くまもとCARDは、カードの利用によって「ふるさとくまもと応援寄附金」に寄付でき、熊本の教育・文化や産業の振興などに貢献できるカードだ。カード利用額の0.15%分が自己負担なしで寄付でき、寄付とは別にカードを利用することでポイントも貯まる。カード券面には、ゆるキャラでも随一の知名度を獲得した「くまもん」が阿蘇草千里の水面に立つデザインとなっている。

まずポイントについてだが、基本は1,000円でジャックスのラビリィポイントが1ポイント(5円相当)が貯まる。それをJデポと呼ばれる、カード利用額からポイント相当額が差し引かれるキャッシュバックシステムに利用できる。この場合にはポイント還元率は0.5%と平均的な数字でしかないが、年間のカード利用額が20万円以上で40%、50万円以上で50%、100万円以上で70%上乗せされるボーナスが存在している。年間利用額が20万円のハードルは低く、実質のポイント還元率は0.7%と考えれば、ポイント面では有利といえそうだ。
さて、このカードによる寄付だが、カード利用額の0.15%分が「ふるさとくまもと応援寄附金」に寄付される。同寄附金は熊本県が管理しているようで、ふるさと納税などと同様に熊本県の教育・文化の振興などに充てられている。具体的には熊本の阿蘇山をウリにした「山ガールサミット」、熊本の川で国の名水百選に選ばれている河川の保全活動などに費やされているようだ。
次に、下図で他の社会貢献型のクレジットカードを年会費・寄付率・入会時の寄付等で比較した。あらかじめ記述するが、同じ団体が寄付対象の場合は別だが、寄付する団体が異なる場合、寄付率が高いカードの寄付が優れているわけではない。寄付対象の活動指針・活動実績に納得でき、寄付に相応の価値を感じるなら、如何なる団体への寄付も須らく等しい価値を持つはずだ。あくまで数値は参考程度に考えてもらいたい。また、"1年50万寄付"は1年間で50万円をカード利用した場合の寄付金額を記載し、"1年50万ポイント"は1年間で50万利用で得るポイントから年会費を差し引いた金額を記載した。

上図で"くまもとCARD"を比較したが、基本は年会費は初年度だけ無料で、次年度以降は1312円が発生してしまう。しかし、カードの年間利用額が5万円を超えると年会費が無料になる。社会貢献型のカードは、その性質上(カード会社が利益を吐き出して寄付するため)、年会費が有料のカードが多い中では貴重といえそうだ。ただ、なぜか寄付率は0.15%と他社カードよりも一段と低めに設定されている。少し数字面では物足りない感はある。
また、ポイント率は0.5%と他社と同等だが、前述したようにカードの年間利用額に応じたボーナスがあるため、ポイント率は見た目よりも高い。もちろん、ポイントをキャッシュバック・各種賞品との交換に使わずに寄付に充てることも可能だ。ただ、その場合はユニセフ・赤十字といった団体だけで、熊本には寄付できないため注意したい。
最後に、熊本県の財政状況について追記するが、現在は国もさることながら地方の公共団体の財政は非常に厳しい。九州新幹線開通といった明るい話題もあるが、慢性的な人口流出に伴う税収の減少、高齢化による社会保障費の増加は地方財政に重くのしかかっている。総務省が公表している県別の財政力ランキングで、熊本県は47都道府県の中で32位と下位だ。同じ九州では福岡以外の県も30位以下に留まっており、非常に厳しい状況だ。地元に少しでも貢献したいなら、このカードはオススメだ。