富士山カード(JCB ORIGINAL SERIES 富士山デザイン)/ 社会貢献できるクレジットカードを紹介・比較

- オススメ度:
- 名称:
- 富士山カード(JCB ORIGINAL SERIES 富士山デザイン)
- 年会費:
- 1,312円~10,500円
- 寄付対象:
- 富士山基金
- 寄付率:
- カード利用1回毎に1円
- 入会寄付:
- -
- ポイント率:
- 0.5%(1,000円 → 5円)
JCB ORIGINAL SERIES (富士山デザイン)は今後の富士山のための1枚!
JCB ORIGINAL SERIES 富士山デザイン(通称:富士山カード・富士山デザインカード)は、2012年10月から募集開始したカードで、2013年6月に富士山が世界遺産に登録されたことを記念し、期間限定で富士山基金に自己負担なしで寄付できるようになった。また、ノーマルカードとゴールドカードが選択でき、ゴールドカードの場合はカード券面デザインの変化と、JCBのゴールドサービスが付帯されているだけで、富士山関連の特典には差異が無い。

まず、カード券面のデザインだが、朝日を浴びながら雲海の中で聳え立つ富士山を空撮したデザインと、葛飾北斎が描いた浮世絵風景画の「富嶽三十六景」の中で、荒波を表現した神奈川沖浪裏に並んで有名な「凱風快晴(通称:赤富士)」がデザインされたものから選択できる。ゴールドを選ぶと富士山の表面がゴールドになるだけで、デザインは大きく異なるわけではない。
さて、このカードによる寄付だが、重ねてになるが前述したように世界遺産登録の記念で2014年7月までの期間限定でカード利用1件ごとに1円がJCBから富士山基金に寄付されることになる。富士山基金自体は、「NPO法人富士山を世界遺産にする国民会議」が運営しており、世界遺産登録後に美しい富士山を未来に残すために使われる予定だ。同会議は富士山の世界遺産登録に向けて、各種シンポジウム・フォーラムを開催してきた組織だ。しかし、富士山が世界遺産に登録された今後こそ、同会議の存在意義が高まるといえる。なぜなら登録後は登山者も増加傾向にあり、これまで以上にゴミ問題・環境保全の必要性が高まっているといえる。
次に、下図で他の社会貢献型のクレジットカードを年会費・寄付率・入会時の寄付等で比較した。あらかじめ記述するが、同じ団体が寄付対象の場合は別だが、寄付する団体が異なる場合、寄付率が高いカードの寄付が優れているわけではない。寄付対象の活動指針・活動実績に納得でき、寄付に相応の価値を感じるなら、如何なる団体への寄付も須らく等しい価値を持つはずだ。あくまで数値は参考程度に考えてもらいたい。また、"1年50万寄付"は1年間で50万円をカード利用した場合の寄付金額を記載し、"1年50万ポイント"は1年間で50万利用で得るポイントから年会費を差し引いた金額を記載した。

上図で"富士山カード"を比較したが、年会費は無料ではないものの他カード比較して平均的な額となっている。ただ、この年会費はノーマルカードの額で、ゴールドカードを選択すると年会費は10,500円に跳ね上がるため注意したい。また、寄付に関しても他社カードのように月間のカード利用額から一律の比率で寄付されるのではなく、あくまでカード利用件数で寄付がなされる。そのため、1ヶ月間で100万円をカード利用しようとも、それが高額商品を一点購入しただけであれば、寄付金は1円となる。お世辞にも寄付が効率的とはいえない仕組みだ。もちろん、それでも寄付行為自体の価値が減るわけではない。
最後に、寄付する期間が1年限定と短く寄付の効率性でもイマイチだ。カードの富士山のデザインは、外国旅行でもすれば外国人との話しの種になるだろうが、富士山基金にはカードを利用しなくともHPからオンラインでも募金できる。それを考慮すれば、わざわざカードを使わなくとも良い感は否めない。