オリックス生命 終身保険/ 終身保険の返戻率・利回り・保険料・保障を評価 レビュー

オリックス生命 終身保険
オススメ度:
3
保険会社:
オリックス生命
名称:
終身保険
契約年齢:
20~60歳
返戻率:
127.6% ※30歳契約
利回り:
0.58%
特徴:
不測の事態に備えた一生涯の保障は、生活設計の要です

オリックス生命 終身保険はお得さではトップクラスには及ばず!?

※オリックス生命 終身保険は新規の取り扱いを休止し、募集が停止されています。同社の終身保険ではRISE(低解約返戻金型)は募集が継続されています。
オリックス生命にはノーマルな終身保険の他に、低解約返戻金型の終身保険「RISE(ライズ)」や引き受け基準緩和型の「RISEサポート」がある。今回は同社のノーマルな終身保険の概要を記載し、他社の終身保険と比較する。

オリックス生命 終身保険の仕組み・保険料・返戻率・死亡保険金など

この保険は他社のスタンダードな終身保険と同じく死亡保険金は一律で変動せず、年数の経過に伴い解約返戻金が増加する。左図の30歳モデルだと月額保険料は21,760円で、60歳で保険料の支払いが完了するまでに支払う合計額は約783万円だ。支払完了する60歳時では解約返戻金は770万円でマイナスで、70歳で844万円でプラスになっている。中間の65歳程度が境と想定されるため、そこまでは少なくとも解約はしない方がいい。

特約では災害で死亡すると保険金が上乗せされう災害特約、同じく傷害特約がある。保険金を年金支払にできる年金支払特約、入院すると給付金が受け取れる疾病入院特約もあるが、いずれも返戻率を悪化させるためオススメできない。

次に下図では各社の終身保険を、加入できる年齢・選択できる保険料の払い込み完了時期で比較し、さらに死亡保険金の増減・5年ごと利差配当の有無・付加できる特約などで比較した。参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、自分が苦情を言う可能性があるかも考慮した。

さらに1,000万円(一部は500万円)契約した場合の保険料と、支払った保険料が何%で戻るかを示す「返戻率」を比較した。解約返戻金で利益を出すなら低解約返戻金型が妥当(終身保険の種類を参照)なため、今回は死亡保険金と保険料から返戻率を算出した。契約者は30・40・50歳に分け、保険料の払込完了を60歳とした。また、他の金融商品(定期預金・国債・社債など)より得かを計るため、40歳契約で平均寿命の80歳で死亡保険金を受け取った場合の利回り(保険料を何%で運用したか)でお得さを比較した。

名称 かんぽ
ながいき
第一生命
悠悠
住友生命
終身
ソニー
有期払込
アフラック
終身
ジブラルタ
終身
AIG富士
終身
オリックス
終身
コープ共済
ずっと
契約年齢 20~65歳 3~70歳 15~70歳 0~85歳 3~80歳 20~50歳 6~75歳 0~70歳 0~70歳
払込年齢 60~75歳 55~70歳 3年~ 60~70歳 5歳刻み 10年以上 5歳刻み 60~70歳
保険金
増減
一定 一定 一定 一定 一定 一定 一定 一定 一定
5年ごと
利差配当
- - - - - -
特約 災害/傷害
疾病
沢山 沢山 沢山 - 死亡/介護
年金
災害/傷害
三大疾病
災害/傷害
リビング
リビング
苦情率 0.64% 0.34% 0.83% 0.57% 1.08% 1.35% 0.24% 0.42% -
保険料
返戻率
30歳
\21,100
131.6%
- \23,630
117.5%
\19,620
141.5%
\7,810※
106.7%
\21,940
126.6%
\10,695※
129.8%
\21,760
127.6%
\21,200
131.0%
保険料
返戻率
40歳
\33,000
126.2%
\31,388
106.2%
\30,410
109.6%
\31,260
133.2%
\10,070※
103.4%
\34,090
122.2%
\16,760※
124.3%
\33,800
123.2%
\33,500
124.3%
保険料
返戻率
50歳
\67,500
123.4%
- \41,090
101.4%
- \13,625※
101.9%
\72,370
115.1%
\34,435※
121.0%
\70,250
118.6%
\69,800
119.3%
利回り 0.66% 0.15% 0.24% 0.83% 0.09% 0.56% 0.58% 0.58% 0.61%
終身保険の比較表(かんぽ生命ながいき・第一生命 悠悠・住友生命・ソニー生命・アフラック・ジブラルタ・AIG富士生命・オリックス生命・コープ共済 ずっと)

上図で右から2番目のオリックス生命 終身保険だが、契約できる上限の年齢は70歳までと平均的だが、下限年齢は0歳と他社よりも圧倒的に低い。子供が生まれた瞬間に契約することもできるが、保険料の払い込み完了の年齢が50~85歳までの5歳刻みのため、何とも微妙だ(実際には融通が効くかもしれないが)。特約は前述した通りで、特に他社と比較して目立つものはない。苦情率は他社と比較して平均か少し低く、他社よりも対応が悪いという可能性は低そうだ。

お得さを表す返戻率は他社と比較して悪くはないが、どの年齢層でもトップクラスには及ばない。110%台や上図には無い100%台の返戻率となっている終身保険が他社にはある点を考慮すれば、むしろ優秀といえる水準ではある。ただ、数字を重視するなら、やはり他社の方が優秀というのは覆らない。

結論としては、保険料の安さ・返戻率を重視するなら他社の保険の方がいいだろう。それ以外の面だと、保険料の払い込み年齢を5歳刻みで調整できる点ぐらいのものだ。これを活かすなら、AIGと同様に最大で85歳まで伸ばせられる点を利用して、月々の保険料負担を可能な限り抑えるため平均寿命直前の84歳で払い込み完了するという利用法がある。ただ、同じ手を使うなら少しでも返戻率が高い方を選んだ方がいいため、その手を狙うならAIGの方が妥当だろう。