エース損保 これで安心/ 定期医療保険の保険料・保障内容・特約を評価 レビュー
- オススメ度:
- 保険会社:
- エース損害保険
- 名称:
- これで安心(疾病補償特約付帯普通傷害保険 )
- 保障内容:
- 入院(日帰りから)・手術
- 保険期間:
- 5年
- オリコン:
- 対象外
- 特徴:
- エース保険の「これで安心」は、万一の時に頼れる安心保険です。
エース損保 これで安心は自動車保険の補完としても利用するなど一工夫が必?
エース損保は損害保険会社で定期医療保険(正確には疾病保障特約付帯普通傷害保険)として「これで安心」を販売している。エース損保の医療保険には、ケガの保障を削った「まかせて安心」も存在する。以下、「これで安心」の概要を記載し他社と比較する。
まず抑えておきたいのは、疾病保障特約付帯普通傷害保険の意味で、これは分解すると"疾病保障"が付いた"普通傷害保険"となる。意味は交通事故などのケガに備える保険に、病気に備える保障を加えたということだ。そのため、この保険では疾病と傷害で保障内容(入院日額)が異なる。
さて保障を見ていくと、A~Eプランで保障が分かれており、入院保険金・手術保険金が全プランに共通で含まれている。手術は疾病と傷害があるが、疾病手術保険金は他社の医療保険と同じ仕組みになっている。注意すべきはAプランより上のプランで、在宅医療保険金と三大疾病保険金以外はケガに対する保障という点だ。通院保険金もケガで通院した場合に限られ、死亡・後遺障害保険金もケガが原因でなければ保険金は受け取れない。病気だけを懸念するならDプランとなろう。在宅医療保険金と三大疾病保険金は一時金で、前者は10万円で少額だが後者は一律100万円のため一定の価値はある。
次に、下図では定期医療保険を加入できる年齢・保険期間・入院日額と給付日数・通院日額と給付日数・入院と外来時の手術給付金・通算給付日数・先進医療給付金で比較した。顧客満足度では、保険の究極的な目的である保険金を比較するためオリコンの保険金・給付金ランキングで比較した(価格.comや各保険サイトのランキングは契約数だけが基準のため参考外)また、参考までに苦情率(苦情数÷契約数 ※生命保険協会公表)を算出し、契約した場合に自分が苦情を言う可能性も考慮した。
保険料では、男性で入院日額5,000円(月払い)を選択した場合の、40歳・50歳・60歳の月額保険料で比較した。また、先進医療給付金の特約を付加し、通院特約も何かしらの制限があっても付加した。
名称 | メットライフ やさしく |
富国 医療大臣 |
ドコモ 医療保険 |
チューリッヒ 医療保険 |
アクサ カチッと |
エース これで |
三井 ダイレクト e入院 |
ライフネット じぶんプラス |
富士火災 個室に入る |
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年齢 期間 |
~80歳 10年 |
~65歳 10年 |
~70歳 1年 |
~70歳 10年 |
~69歳 10年 |
~69歳 5年 |
~70歳 10年 |
~60歳 10年 |
~69歳 10年 |
入院日額 限度 |
\5,000~ 60日 |
\5,000~ 120日 |
\5,000 60日 |
\5,000~ 60日 |
\5,000~ 60日 |
\5,000~ 180日 |
\5,000~ 60日 |
自己負担 部分 |
\30,000※ 120万/365日 |
通院日額 限度 |
\3,000~ 30日 |
- | - | - | - | ケガのみ | - | 自己負担 半額分 |
ガン実費 |
手術給付 入院 |
2.5万/10万 | 20万 | 2.5~20万 | 5~20万 | 5~15万 | 5~20万 | 5~20万 | - | - |
手術給付 外来 |
2.5万 | 5万 | 2.5万 | 5万 | - | - | 5~20万 | - | - |
通算日数 | 1,095日 | 1,095日 | ? | 700日 | 1,095日 | 1,000日 | 1,095日 | 2000万 | 1,095日 |
先進医療 | 2,000万※ | 500万 | - | - | - | - | - | 相当額 | 1,000万 |
特約 | ガン 通院 |
ガン 三大疾病 成人病 |
- | - | ガン | ガン 三大疾病 |
特定疾病 | - | ガン |
オリコン | 4位 | ランク外 | ランク外 | 1位 | ランク外 | - | - | 8位 | ランク外 |
苦情率 | 0.78% | 0.62% | - | 0.42% | 1.02% | - | - | 0.46% | - |
保険料 40歳 |
\1,629 | \2,145 | \1,040 | \1,440 | \960 | \1,640 | \1,108 | \2,508 | \1,780 |
保険料 50歳 |
\2,599 | \3,405 | \1,650 | \2,260 | \1,480 | \2,470 | \1,732 | \4,855 | \3,040 |
保険料 60歳 |
\3,902 | \5,945 | \3,130 | \4,115 | \2,940 | \4,460 | \3,381 | \9,627 | \6,050 |
上図で右から4番目のエース損保 これで安心だが、契約可能な年齢は69歳までと他社と同等だが、保険期間が5年で他社より短い点は注意したい。この保険も定期医療保険と同様に、更新毎の年齢に応じて保険料が上昇する仕組みになっている。そのため見かけ以上に他社よりも保険料は大きくなる。入院日額は5,000円と10,000円の二択と他社と同じだが、給付日数が180日と他社より長い点は評価に値する。精神疾患(認知症なら200日以上の入院もある)を考えれば、若干不足する可能性はあれど保障としては上々といえよう。他方で外来の手術が手術給付金の対象外、先進医療給付金が付加できないのはマイナスだ。
顧客満足度の面では、オリコンのランキングではエース損保は損保のため対象外で比較できない。苦情率でもエースは損保会社のため生保会社と同じ土俵で比較はできない。保険料は最安のAプランでも、他社と同額程度か高い部類に入る。アクサ・三井ダイレクトと保障内容が同等だが、給付日数が3倍と考えれば保険料は決して割高ではない。
結論としては、保険料面でのメリットが薄いが中長期の入院に備えるなら悪くない。メインの保険が他にあるなら、現役時の中長期入院が心配ならサブとして契約しておく手はある。ただ、この場合には保険料の負担が相応に大きくなるのがネックだ。また、ケガの保障が多い点から自動車保険の補完として契約するという手もある。特に交通事故で加害者となった場合や自損事故などで、自分も相応のケガを負った場合などに通院保険金が受け取れるのは心強い。何の気なしに見ると平凡な保険だが、一工夫ないしは頭をひねると意外と利用価値がある保険なのかもしれない。